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インソール嫌いの私が採用した理由

先日、西日本チャレンジサイクルロードレースのU23にて息子が優勝することができました。応援ありがとうございました。今回はその優勝に、もしかしたら貢献してくれたかも知れないインソールについて書いてみたいと思います。

こんなことをお伝えする必要があるかは分かりませんが、ご提供を頂いた訳ではなく自ら費用を負担して作りに行ったものです。それが良かったと感じているので書いてみようと思いました。


インソールって必要なん?

インソールというと皆さんどんなイメージをお持ちでしょうか?正直に言いますね。私は基本的にインソールなんて何を使ってもそんなに変わらないと思っています。ちなみに今でもその気持ちは変わっていません。

世の中の大部分を占める成型インソールは、自分自身の足の形で弱点のある部分を補うように成型し、そこに今まで掛かっていなかった圧を掛けるようにすることで、結果的に足全体?踏みたい部分?で踏むことができるようになる物だと認識しています。

こう聞くと、多くの方はなんとなく良いように感じられるんじゃないかなと思うんですが、私としてはこのやり方はあまり好ましくない方法に感じていました。

インソールの問題点

そもそも、足の形というのは千差万別色々あると思うんですが、皆さん同じように自分の足の形に適したように力を掛けるのが普通だと思っています。

理想の形と違うから、そこを補うように踏もう!ってやったところで、そもそもそこは本人の個体差的な弱さを持っている部分なわけですから、なかなか同じようには踏めないと思います。

それを、足の形に合わせてインソールで調整し、圧を掛けられるようにしたところで、根本的に足が強くなるわけではなく、所詮対処療法的にその部分に出っ張りができるので力が掛かるようになるという仕組みだと思います。

これを使うことでの問題点は、足がインソールに依存するようになってしまうということと、そもそも崩れた形の足に合わせることが本当に正しいのか?という2点の問題点を感じていました。

①インソールに依存する

まず1つ目の、インソールに依存するという部分ですが、自分自身の足に何かの改善を施すこともなく、いきなり踏めるようになったとしたら、その部分が今後発達することは永久にないでしょうし、インソールが変わってしまえば同じように踏めないため一生使い続ける必要があります。

②崩れている足に形を合わせる弊害

2つ目の、そもそも足の形が崩れているものに合わせるという点ですが、これが私自身一番インソールを嫌っていた部分でした。

使えていなかった部分の足というのは、筋繊維、関節や腱自体が弱い部分であることを意味します。そこに力を掛けることになると、怪我のリスクが高くなってしまうんではないか?と感じていました。

足をトレーニングするインソール

そんな私が、今回作ってみようと思ったインソールが『BIOMOTO』というメーカーさんの、『MBIインソール』という製品です。【足をトレーニングするインソール】というのが製品コンセプトのようです。

今回担当をしてくださった松永さんは、元トライアスリートの方でもあり、実は大学生の時に私と一緒に合宿をしたこともあった方ですが、今回のことで20年以上ぶりにお会いすることができました。

以前私が、パラアスリートを尊敬しているということを記事の中で書きましたが、松永さんは障がい者の方の義肢を製作されたりするような技術者をされています。

雑談の中でビビッと・・・。

関西シクロクロスの二色の浜の時にBIOMOTOで出店されていて、そこで久しぶりの再会を果たした訳ですが、その時に近況報告も含めて色んな雑談をさせて頂きました。

その中で『障がい者の方のリハビリで、動かなくなってしまった身体の部分の神経に働きかけることで、その部分を再度動かすアプローチというのが一般的にあるんですが、その考えを応用しているのがこのインソールです』ということをお聞きしました。

その瞬間、『あっ!これだ!』ってなんか思ったんですよね。要は、自分の足の使えていない部分に働きかける足つぼ?的なインソールを履くことで、その神経に働きかけて自分の力で動かせるようにし、その結果として正しい踏み方を身体に覚えさせていくというのがコンセプトだと感じました。

自転車のシューズに入れるのではなく、普段のスニーカーにMBIインソールを入れて足自体を変えていく。

それを普段のバイクシューズで動き方を正しく覚えさせるために、今までのインソールに近いようなものを補助的に使うという感じです。あくまでも大事なのは、MBIインソールの方だと思っています。

メチャクチャ丁寧な分析

専門的なことは分かりませんが、その時の分析の様子や、一部のデータ、実際に作ったインソールをご紹介していきたいと思います。
歩行計測1回目の動画
歩行計測2回目の動画
1回目と2回目の左右比較動画
自転車に載っての足圧測定

1回目の計測
はじめは左足の母指球に圧がかかり過ぎている
左足の力のかかった黒の軌道が荒れている
インソールを利用した計測
左右共に全体で踏めるようになっている
左右共に力がかかる軌道が1点に収まった
右側のインソールがスニーカーに入ってます
右足踵外側の突起が虎の弱点克服の鍵?

MBIインソールを使い始めたのは3月1日です。そこから1週間くらいはかなりの苦痛を伴うと言われていましたが、息子は意外と大丈夫だったようで、ずっと履いていました。

バイクシューズに入れているソールも、左右非対称(足長差があるので右足を厚くして、左足は圧分散するために一部だけ少し変形したものを使っています)ですが感覚は悪くないようでずっと使っていますね。

西チャレで突然の快走

使い始めてから約10日程度の使用ですので、これが全てということは絶対にありませんが、いつもはゴールスプリントの時に全く力が出せないのが、なぜか負ける気がしなかったと思うくらいに足が残っていたのはこの影響も多少あったかも知れません。

身体への投資は最優先

決して安いものではありませんし、その金額を他の機材に回した方が一時的には速くなるという考え方もあって当然だと思います。

しかし、自転車競技は機材スポーツと言いながらも、結局人が動かす人力競技なんです。その選手本人のフィジカルが改善されることが、何よりも一番大きな投資になると考えていますので、私はこの投資は適切だったと感じています。

『機材よりもフィジカル』ここについては今後もブレずにやっていこうと思っています。

今回は、珍しく紹介記事のようになりましたが、今後はこのような記事はあまり書かないと思いますwww

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本日も、最後までお読み頂きありがとうございました<(_ _)>

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