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マザー・テレサに敬意を込めて。

 医者といえど自宅で出来ることには限りがあります。例えば私以外の家族3人が高熱で数日寝込んだり、回復してきたと思った矢先にパートナーが室内で転倒してひどい骨折をしたとしても、出来ることなど実に限られています。発熱の原因は某感染症ではありませんでした。特に乳幼児ではRSウィルスやエンテロウイルスが流行しています。おそらく手足口病に似た流行病に感染したのだろう、というのが受診した小児科医の見立てでした。

 乳幼児2人の世話をしながら彼女を連れて救急病院に向かい、やれ整復だとか入院だとか手術だとか、そういう話を進めます。私は内科医ですから、出来ることなど限られています。よろしくお願いしますと頭を下げて、それから出来るのは普段の家事育児をなるべく崩さず保つことと、その先は祈るばかりです。
 手術を終えて、その後の経過も良好で、妻は主治医の予想より遥かに早く退院しました。


 看護と祈り。
 ふたつのキーワードから思い出す人がいます。

 マザー・テレサ、私は彼女を敬愛しています。彼女は修道士として人の為に生き、看護の側面から現代医療の礎を築いた一人といえましょう。
 賛否両論あることも承知しておりますが、彼女をひとりの人間と考えたとき、その生き方からは多くを学ぶことが出来ます。

思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから。

マザー・テレサの有名なやつ


 私が懸念するのは、世に蔓延る誹謗中傷です。不満や不安から生まれる苛立ちが、ここぞとばかりにぶつけやすい対象に向かっていく様子は、とても見ていられないほど凄惨な構図です。
 人を傷つける言葉は、いつか必ず自分に返ってくるものですから、そういう言葉を発している人たちのことが心配です。
 マザー・テレサの言葉を借りるならば、それはいつか「運命」になります。

 運命を変えるためには、性格を変えます。
 性格を変えるためには、習慣を変えます。
 習慣を変えるためには、行動を変えます。
 行動を変えるためには、言葉を変えます。
 言葉を変えるためには、思考を変えます。

 では、思考を変えるためには?

 思考を変えるのは容易なことではありません。
 必要なのは心の在り方、感情への配慮です。

 心の在り方を見つめ、自分の感情を偽らずに見極めることが全ての始まりと考えます。思考の起源には必ず感情があるからです。

 
 私は日々、祈ります。
 すべての生命に、祈ります。

 そうして自分の心を見つめ、感情の波を自覚しながら、思考の海に潜ります。紡がれた言葉を書き残し、その一部をここに記します。

 それはいつか、運命をも変えるでしょう。


 拙文に最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。願わくは、貴方の運命が好ましい方向に転じていきますように。



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#私は私を取り戻す #そんな時代もあったねといつか話せる日がくるわ

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