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満月の夜 《詩》

「満月の夜」

満月の夜に降る雨は

何もかもを濡らすまで降り続ける


傘もささずに歩き続けた

降り頻る雨は僕の血の水面に
幾つもの波紋を作り降り注ぐ


もう何も欲しがらないから

もう何も奪わないでくれ


見えない満月にそう囁いた

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