新型コロナと熱中症に同時罹患した話
先月、新型コロナウイルスと熱中症にやられてしまいました。
ずいぶん前に登録したまま放ったらかしていた「note」ですが、良い機会なので記憶が薄れる前に顛末を書き出してみます:
Day 1
熱は無いが(36.1度)、平熱が35度台なのでしんどさはある。
診断:風邪-> ぜんそく
いきつけの薬局で処方薬を購入。
コインランドリーなどの用事を済ませて帰宅。
身体は熱いが熱は無い(36.8度)。
(平熱が35度台なので、この時点でかなりしんどい。)
夕食はUber Eatsで出前をとる。
夕食後みるみるうちに発熱し始めて体調崩れてくる。
就寝前に検温(37.8度)。
Day 2:
07:00
検温 38.6度
しんどい。
汗をかかない・熱が身体にこもっているのがわかる。
08:20
カロナール500 服用
10:54
検温 37.9度
11:04
妻が作ってくれたお粥を食べる(茶碗半分ほど)。
高濃度ビタミンC 1000mgを一緒に服む。
12:40
ひどい頭痛 -> マクサルト服用
検温 38.1度
14:00
検温 39.2度
15:15
検温 39.0度
16:30
検温 39.3度
タイレノール 服用
17:54
検温 39.5度
18:48
検温 37.5度
20:10
検温 39.8度
22:55
検温 39.9度
22:47
検温 39.6度
タイレノール 服用
23:18
検温 39.7度
Day 3:
00:00
検温 38.7度
頭痛がひどい。
喉がヒリヒリ・痰がからむ。
02:16
検温 36.8度
頭痛がひどくなった。
02:57
マクサルト 服用
05:44
検温 38.7度
06:29
検温 39.1度
07:17
カロナール500 1錠 服用
検温 38.7度
野菜ジュースを飲む。
朝方にようやく発汗し始めた。
09:00
検温 37.0度
11:01
検温 36.7度
11:15 AM
ようやく起きて動けるようになったので、近所のかかりつけ病院へ歩いていく。
新型コロナウイルスの検査をしようということに。
抗原検査の結果=陽性!
コロナ治療薬ラゲブリオが処方されたので、医師が指定する薬局に処方箋を持っていくが、私がコロナ陽性者ということで猛暑の中、店の外で待たされることに。支払いを済ませ、自宅へ帰ろうと歩き始めるも、突然目の前がチカチカし始める。猛烈な勢いで気分が悪くなり、身体も自由に動かず、意識が無くなって倒れる。歩道にどれくらい倒れていたのか記憶に無いが、意識が一瞬戻って立ち上がろうとするも、脚がもつれて前に進めず。
強烈な眩暈!
日照りを避けるべく、入り口が日陰になっている建物を見つけて倒れ込む。バッグを枕代わりに横になる。猛烈な勢いで発汗が始まり、身体の下の床に汗の水たまりができているのが分かった。ビルのオーナーらしい高齢の女性が出てきて「大丈夫?救急車呼ぼうか?」と訊いてきたがすぐに立ち去るからもうしばらくだけ横にならせてほしいとお願いする。女性がビルに戻ったあと、自宅にいる妻にショートメールでSOSを送る。意識失う…
妻の声で覚醒!
妻が私を見つけてくれた。すぐに水分補給。
さきほどの女性がが冷えた麦茶を持ってきてくれた。
その麦茶ボトルを脇に挟む。
通りすがりの自転車に乗った女性が倒れている私を見かけて近くのコンビニへ行ってスポーツドリンクを買ってきてくれた。
ビルの女性がやっぱり救急車を呼んだ方がいいと強く勧めるので、彼女の息子らしき男性がスマホで掛けるが繋がらず。
妻もなんどか掛けてようやく繋がる。
この間、私の意識はあるが発汗は止まらず。
しばらくしてサイレンが聞こえてきた。救急車到着。
救急隊員の指示に従って自力で起き上がり、ストレッチャーに横になる。そのまま救急車内へ運び込まれた。
車内では救急隊員が賢明に受け入れ病院を探してくれているようだった。
(6~8件当たってくれたと後に妻から聞く。)
どこも「入院」を拒否。
(治療後、帰宅するならOK。)
その間、激しく嘔吐。
リーダーらしき隊員が左手で私の上半身をもち上げながら首に手を添えてくれる。右手には嘔吐用のバッグを私の口に当てる。
私が嘔吐しきったとわかるとバッグの中身をのぞいて吐瀉物を確認。確か「水溶性...」なんたらと言ってたような。大変なお仕事である。
救急隊員には「東京ルール」という約束事があり、病院を探し始めてから20分以内に見つからない場合は、都指定の医療機関に行かなければならないらしい。その医療機関がNGだった場合、もっと遠い医療機関か、近隣の医療機関へ再度打診しなおさなければならない。
世田谷や練馬の病院もNGというので、東京ルールを発動。
新歌舞伎町にある「大久保病院」へ行くことなった。
決まればすぐ出発。
20分ほどで到着します、と救急隊員。
救急車に初めて乗ったが、とにかく揺れた。ストレッチャーに横になっているので車の揺れを余計に感じる。乗り物酔いで気分がもっと悪くなった。
ムカツキが限界に近づき始めた頃、病院に到着。
ストレッチャーに寝たまま、救急口から病室に搬入される。
自分で病院のストレッチャーへ移動できますか?と訊かれたので自力で身体を動かす。
医師「心筋梗塞の疑いもあるので心電図を測らせてほしい」
男性ナースが手際よくパッチを身体中に貼り付けて、計測もアッと言う前に終了。最近の心電図は計測スピードが市販の体温計並みに速いなと心の中で感心。
「心筋梗塞は無し」との診断。
点滴2パック
医師に”帰れそうですか?”と訊かれたが「今は無理」と答えるとでは入院しましょうということになった。
ストレッチャーに乗ったまま別フロアの撮影室へ移動し、CTと胸のレントゲン撮影。ふたたび救急ルームに戻らず、ストレッチャーに寝たまま病棟へ移動。
一般の入院患者もいるフロアなので、私が行く前に患者を全員部屋へ戻す作業に数分を要した。
ストレッチャーからどうにか起き上がり、10歩先にあるベッドになだれ込むように倒れ込む。大量の汗と埃まみれの服のままなのが気になる。
そのまま点滴を続行。
一旦自宅へ戻った妻が夕方6時頃に着替えなどを持ってきてくれた。
(1階の救急で渡して、ナースが部屋まで持ってきてくれた。)
18:15
夕食(全がゆ、松風焼、炒め煮、おかか和え)
惣菜の味付けがあまりにも濃すぎて食べられず。もともと無かった食欲が減退。全粥とスイカに口を付けたくらい。
食後にラゲプリオ(モラヌピラビル)を服用。
1カプセルの薬価は2357円。
1回4カプセルで1日2回。5日服む。
計94,280円。
ラゲプリオは全額公費だったので無料だったが、10月以降は1割程度が患者の自己負担になるそうだ。
23:20
点滴終了したので着替えて就寝。
Day 4:
昨夜はあまり寝られず。
夜中に数回トイレヘ。
体中にチューブやケーブルがまとわりついて、寝ていても落ち着かず。トイレに行くのも一苦労。
ベッド横のブラインドが壊れており、完全に閉まらないので朝日がもろに顔に当たり眩しい。
ナースにアルミホイルを持ってきて欲しいとお願い。
06:48
検温 36.9
07:54
朝食
(全がゆ、みそ汁、いり卵、お浸し、ふりかけ、牛乳)
猛烈に濃い味付け。特にお浸し。(どうしてあんな味になるのか...)おかゆと味噌汁だけ口にした。
09:30
点滴用の注射針が刺さった場所が疼くので、針の場所を変えてもらう。
点滴開始 - 要4時間
(L-乳酸ナトリウムリンゲル液「ラクテック注」500ML - 1本目)
10:50
ナースがアルミホイルの切れっ端とテープを持ってきてくれたので窓の下部にアルミホイルを貼り付ける。点滴チューブが体に巻き付いて作業がはかどらない。
12:00
昼食(全がゆ、魚の照り焼き、炒り煮、ごま酢和え)
鰆の照り焼きを1/3ほど食べれたが、惣菜は食べきれず。
食欲がない上に猛烈に濃い味付けなので食べ終わるまで1時間以上かかってしまい、配膳係さんがなんども来られて迷惑をかけてしまった。すみません。
13:47
点滴2本目開始 - 要4時間
(ブドウ糖「ソルデム1輸液 500ML」 - 2本目)
18:10
夕食
(全がゆ、肉豆腐、ホウレンソウとモヤシのナムル風、中華スープ、パイナップル)
22:10
本日分の点滴すべて終了。
検温 36.7度
Day 5:
昨夜もあまり眠れず。
06:48
検温 36.9
07:30
夜勤のナースが来て採血(右腕:血管が出ないし、血液に力が無く試験管に血液が入ってこないのでかなり困っていた。)
08:00
少し遅めの朝食
(全がゆ、みそ汁、温泉卵、煮浸し、ふりかけ、牛乳)
ふりかけをかけたおかゆとみそ汁だけ口にした。
09:30
搬入時に診てくれたドクターが部屋に来て、採血の結果を説明。
入院時に異常に高かった数値(CK、CRP)がかなり下がった。
今でも高い方だが、今後は下がる一方だからそれほど気にする必要はない。
今回「横紋筋融解症」というものを発症。
筋肉が損傷し溶けてしまい(!)、筋肉のカスが血液に混じってしまう。放っておくと腎不全を引き起こす可能性がある怖い病態。
熱中症はとても怖い。
応急処置として輸液で水分を大量投入した。
損傷した筋肉は元に戻らないから、あらたに筋肉を「育てる」必要がある。
糖尿病ナシ。
コレステロール値はどちらかといえば低い方。
希望するなら明日退院してもいいというのでそうしますと伝える。
10:15
最後の点滴
点滴開始 - 要4時間
(L-乳酸ナトリウムリンゲル液「ラクテック注」500ML
12:05
昼食
(全がゆ、蒸し魚野菜あんかけ、肉じゃが、トマトサラダ)
あんかけはなんとか完食したが、肉じゃがは無理。
18:10
夕食
(全がゆ、八宝菜、さつま芋とりんごの甘煮、お浸し、フルーツ)
23:00
就寝
Day 6:
昨夜もあまり眠れず。
07:00
検温・血圧
08:20
朝食
(全がゆ、みそ汁、焼きジャケ、おかか和え、のり佃煮、牛乳)
食後、片付け開始
10:00
病院に到着した、と妻からメッセージ
10:15
ナースの誘導で退室。
私がコロナ陽性患者なので、広い廊下には誰もいない。
横紋筋融解症のせいなのか、脚が思うように動かない。
ゆっくり歩く。
無人のエレベーターで1階まで降りて、救急口から出る。
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私の救護に尽くしてくれた皆さんに心から感謝いたします。
ハードな内容の初投稿でした(笑)。
とりあえず今回はここまで。
次回は後遺症について書こうと思っています。
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