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良かれと思って

新作の映画(なんて書いていますが、具体的に予算も何も決まっていないのですが…)のストーリーを考えていた時に、ふと、湧いてきたエピソード。要約すると

親切が仇となって、それがどんどん後戻りできないことになっていく。

という、なんとも気の毒としか言いようのない展開。を考えた。つまり「良かれと思って」という小さな思いやりから大迷惑へ発展していくというもの。
もしこれが運よく映画になったとしたら、お客さんは見た後にどう思うのだろう。

「いやあ、気の毒だったねえ」
「親切も程々にしないとね」
「ありがた迷惑ってやつだね」
と、世の中にとってはなんの生産性もない感想になるだろう。

中には
「もう人に親切にするのはやめよう」
「一人で生きていく事に決めた」
なんてな事になりかねない。

では一体僕はどういう感想を持って欲しいと思っているのか?
と自問してみた。
「ああ、明日から他人には親切にしよう」
と誰もが思うような映画にしたいのか。

映画を見て感化されて、
昨日まで自分勝手だったお父さんが急に優しくなったり、
そうかと思ったら三日坊主でまた勝手を始めたりすれば
家庭不和を起こしかねない。

それこそありがた迷惑な映画になってしまう。
監督インタビューでこう答えるのだろうか
良かれと思ってつくりました。と。

やれやれ。



つづく