見出し画像

始めて実習生を担当した話

病院で勤務経験がある管理栄養の方は一度は担当したことがあるだろう。

”実習生”

若かりし頃の自分(とは言っても3年前だけど)も実習生だった。

そう思うと不思議だ。

3年前は右も左も臨床栄養のことが分からなかった-それこそ栄養指導の診療報酬や糖尿病患者のHbA1cの目標値、食品交換表の使い方など-自分が、今では病院で働いていて、一年目にも関わらず実習生に何かを教える立場になるとは。

しかし、これは自分にとってチャンスというか、やりたいことの一部でもあると思った。

「養成校の教員になってレベルの高い管理栄養士を育てたい。ひいてはそれが日本国民の健康増進に寄与する。」

「レベルの高い」なんていう幼稚な単語を使っている時点で自分のレベルが低いのだが、おこがましくもそんなことを考えていた。

そして、今でも思っている。養成校の教員はぼくの夢のひとつだ。

実習生が来る、そして自分が担当すると分かったとき、どんなことを話そうかと思いをめぐらせた。

「ただ単に担当病棟の話だけをするのは面白くない。何か少しでもインパクトを残し、彼女らの今後の人生に少しでも触れてみたい。何年後かに、『病院実習であの先生が言ってた事、今でも印象に残ってるなあ』と久しぶりに学科の友人と集まった場で言わせたい。」

たかが実習生にここまで思うのはなんだろう?
俺ってこんなにアツかったっけ?
何を話そう。いろいろ伝えたいことがある。

こんなことを自問自答している間に、いつのまにかぼくが担当する日である、実習最終日が来た。


【目次】
■ぼくにとって記念すべき初めての実習生
■いきなり核心を突く質問をしてみた
■病棟の説明①
■呼吸器外科のカンファレンスに参加してもらった
■病棟の説明②
■一番伝えたかったこと
■まとめ~教育者の心得~


【このnoteを読んで欲しい方】
■何かしらの形で「栄養士」「管理栄養士」として働いている方
■管理栄養士養成課程の学生
■職業関わらず、学生の教育や部下・後輩の指導をしている方

このような方には、普段の業務において何か気づきを与えられる内容、考えるきっかけになる内容となっております。


※プライバシーを守るために実習生の情報など、内容に差し支えない範囲で一部架空の設定にしています。当然ですが、実習生の氏名や大学名などは記載しておりません。


ここから先は

6,397字 / 1画像

¥ 200

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

よろしければサポートお願いします。日々の勉強や恋活、登山の費用に使わせていただきます!