「陽気なギャングの日常と強襲」を読んで
伊坂さんのギャングシリーズの第二作品目です。コミカルでテンポよく進んでいき、キャラも魅力なこのシリーズが大好きです。一作品目も同じように面白かったですが、今回も爽快な読了感を味わえました。
嘘を見破る男、時間をコンマ単位で刻む女性、雄弁家、すりの達人の4名で構成される強盗集団が織りなす物語です。適材適所と言わんばかりに、それぞれが能力を使い、物語を色ごく装飾していってくれています。
非現実と言った感じはなく、むしろその能力を使ってほしい、という願望が読みながらに感じられるくらい自然に溶け込んでいます。因みに私は、雄弁家の響野が好きです。中身のない会話をあれ程までに、さもそのように話す様には少し憧れている部分があります。あとは、場を和ましている存在がいいですね。
今回の内容は強盗がメインではなく、人質奪還を描いています。相変わらずの伏線回収能力のすさまじさに驚かされるのですが、何度も伊坂さんの作品を読んでいるとこのフレーズ、モノは絶対に伏線だとわかるようになってきました。まさしくすべての事象に意味があるというやつです。今回も面白い作品を世に出して頂きありがとうございます。
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