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ドリカムの名曲がダンスと融合! 日本のダンスシーンを牽引する「S+AKS」が挑戦する新世界とは

いささか唐突な質問かもしれないが、皆さんは「ドリカム」といったら、何を思い浮かべるだろうか。

「ドリカム」といえば、ある人は、吉田美和さんと中村正人さんによる圧倒的なパフォーマンスを思い浮かべるかもしれないし、またある人は、曲のメロディや歌詞から連想される切ない光景を脳裏に思い浮かべるかもしれない。

ドリカム=ダンス?

わたしが初めてドリカムに直接的に関わったは、十数年前にヤフーで働いていた頃。ドリカムが4年に1度開催している「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND」のチケッティングやそれに伴う販促の仕事に関わり、実際にいくつかの会場でステージもみさせてもらった。その時のド派手なライブ演出やヒット曲のオンパレートに、度肝を抜かれたことを鮮明に覚えている。ヤフーに在籍していた頃に関わったドリカムは、わたしにとっては、デジタルマーケティング成長期だった当時の光景を思い起こしてくれるものでもあるのだが、今後は、ドリカムといえば「ダンス」を連想するようになるかもしれない。そう思わされるイベントが、コロナ禍に開催されていたので、ぜひ読者のみなさんに紹介したい。

そのイベントの名は、「ドリカムディスコ」。「ドリであそべ! ドリでおどれ!」を合言葉に、ドリカムのルーツともいえるSOULやFUNKといった黒人音楽のエッセンスとドリカムサウンドのスペシャルミックスを大音量でお届けするというコンセプトのパーティーだ。

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元々は、前述の「DREAMS COME TRUE WONDERLAND」というグレイテストヒッツライブの前日に、「ファン同士が交流しながら、ドリカムの音楽を新しい形で楽しもう」と、2019年より始まったイベントだ。従来のドリカムのライブとは違ったスピンオフ的なイベントで、1000〜2000人規模のライブハウスで行われていたが、そこには、中村正人さんも常に参加してきたことからも、ドリカムの本気度が伝わってくる。

ドリカムが大切にしてきたダンスという表現

実は、ボーカルの吉田美和さんは、デビュー前から、歌唱とともにダンスを重要な表現方法と位置付けており、15年以上に渡ってTOPダンサー/コレオグラファーたちを率いてきた。それが「S+ AKS」というユニットだ。

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2005年に、オーディションで勝ち残ったSHIGE、KEITAにより「AKS」として始動し、2009年には、INO-Dが加入し、さらに2012年からGOTOとRYOが加入して今の「S+AKS」となった。彼らは日本のダンスシーンを引っ張ってきた一流のダンサーばかり。そのダンサーの中でも、ジャズダンスや空手など異色のバックグラウンドを持つせいか、ステージ上で独特の空気を漂わせているRYOこと、田中亮さんに、初めてドリカムのステージを見たときのことを聞くと次のように答えてくれた。

「2010年に武道館で初めてドリカムのステージを観たとき、体中に電流が走るような衝撃を受けた。ダンサーが単にバックで踊っているのではなく、パフォーマーとして、ステージの構成員として、ミュージシャンと同じように重要な役割を果たしていた。こんなステージに立てたら最高だろうなと感じながら観ていた」。

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当時、安室奈美恵さんや東方神起ら、すでに一流のアーティストのステージで活躍していたRYOさんだが、ドリカムのステージには、ダンサーを惹きつける魅力を感じていたようだ。

ダンス界の第一人者たちが「ドリカムディスコ」で取り組んでいる新たな挑戦

そんな彼らは、「ドリカムディスコ」の中で、ドリカムのパフォーマーとしての経験を活かしながら、吉田美和も掲げている「ダンス文化をメジャーカルチャーに」を体現しようと、新たな挑戦を続けている。

全国各地で開催されているワークショップと連動し、たくさんのキッズをステージに上げ、ドリカム楽曲で踊ってもらえる場を提供したり、若手のDJと組んでドリカムをこれまでにない感性でアレンジしたり、とダンスと融合しながらドリカムとその楽曲の進化を図っている。

新型コロナウィルスの影響により、オンラインイベントとして進化した「ドリカムディスコ・アットホーム」(2020年5月に初開催)は、約10,000人の視聴者を集めるなど、さっそく大成功を納めた。このイベントについて、RYOさんが、「例えば、DJ TIMEというコーナーでは、CGを加えて映像を加工したり、様々なエフェクトを入れたりしているので、生ライブとは違った良さがミックスされている。“ドリカムの音楽がこんな感じで料理されるのか”という驚きは、ドリカムファンの方はもちろん、それ以外の方にも新鮮に感じることができるはず。ドリカムという当たり前に耳に入ってきた音楽だからこそ、そのような新しい変化を感じることができるのではないか」と語るように、ドリカムの音楽だからこそできる表現に挑戦し続けている様子が伺える。

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試行錯誤しながら追求し続けている表現

また、2020年秋からDREAMS COME TRUEがスタートさせるオンラインイべント『WINTER FANTASIA 2020 - DOSCO prime ニコ生PARTY !!! -』に先駆けて開催される、「ドリカムディスコ・アットホーム」第三弾(2020年10月14日20時より開催)の準備状況をRYOさんに聞くと、

「次の回は、映像の中でのダンスパフォーマンスにフォーカスした。ぜひステージ上でのパフォーマンスとの違いを見て欲しい。新しい見せ方ができているのではないか。」

と、すでに新しい挑戦は着々と進んでいる様子だ。

学校教育の中にも取り組まれ、さらには2024年のパリ五輪ではブレイクダンスが正式種目として採用されることが決まるなど、今やストリートカルチャーの枠を超えた広がりを見せているダンス。

そんな飛躍するダンスシーンを作り上げてきた「S+AKS」のメンバーが、いまの時代をどのように解釈し、そしてドリカムの珠玉の楽曲をどう料理するのか。そんなことにも注目しながら、音楽とダンスの新しい融合を楽しんでみてはいかがだろうか。

オンラインイベント「ドリカムディスコ・アットホーム」第3回目の配信が決定!


日時:10月14日(水)20:00~START!
価格:1500円(税込)※別途システム利用料220円がかかります。
チケット:発売中 
配信プラットフォーム:LINE LIVE-VIEWINGにて

※チケットを購入した方は、10月22日(木)00:00まで、何度でも映像を見ることができます。


『DOSCO prime』と『DREAM CATCHER 3 ~ ドリカムディスコ MIX COMPILATION』が同時リリース

「ドリカムディスコ・アットホーム」第三弾の開催日となる10月14日(水)には、『DOSCO prime』と『DREAM CATCHER 3 ~ ドリカムディスコ MIX COMPILATION』が同時リリースされるので、ファンの方はこちらも要チェックだ。


なお、以前にRYOさんの日々のコンディショニングを取材させてもらった記事が、以下、OCEANSにて公開されていますので、こちらもぜひお読みください。ダンサーのストイックかつユニークなコンディショニング法は、コロナ太りしてしまった方の参考になるかもしれません。



瀬川泰祐の記事を気にかけていただき、どうもありがとうございます。いただいたサポートは、今後の取材や執筆に活用させていただき、さらによい記事を生み出していけたらと思います。