5/17 7:00〜9:00 記録

短歌と覚え書き。
今日は4つ。はじめの1つは苦手な人は読み飛ばしてください。女性の腹痛の話をしています残りの3つは全部ピンチハンガーにまつわる話。朝の、2時間あまりの出来事。


パンドラの腹
四半世紀で
初めての
痛み苦しみ
効けLulu早く
 2024.5.17  7:00頃

「痛みという概念が腹から半径30センチぐらいを襲う。体をあと2ミリでも動かせば、確実に気絶してしまうだろうことが体で理解できる。20分耐えた後、痛みの隙間をぬって薬を飲みに這う。ベッドから薬棚まで。この間お湯を沸かし、作り置きを食べ、冬用の上着を着たじぶんを、仔犬にやるように褒めてやりたい。この文章を書いている今、強くそう思う。」


風が吹く
ピンチハンガー
まわるまわる
おとな微笑む
無骨なモビール
 2024.5.17 8:20頃

「痛みがひととおり引いて、カーテン越しの外を見て。思わず笑った、赤子みたいに。」

「赤ちゃんのベットの上で回るおもちゃ。あれはベビーモービルとかベビーメリーとか言うらしい。名前があることを初めて知った。おそらく大変お世話になったはず。ピンチハンガーという名前を明確に知ったのも今さっきだ。『あの、あれ、洗濯物を掛ける、えーっと、洗濯ばさみがいっぱい付いてるやつ』というかっこよくない説明しか出てこなかった。悔しい。こんな断片的な情報から正解まで導いてくれたGoogleには頭が上がらない」


くるくるり
風速10の
ベランダで
ピンチハンガー
揺れる忙しく
 2024.5.17 8:40頃

「赤子の気持ちでくふくふ笑っていたのに、5分後にはつまらない大人になっていた。素敵だと思う気持ちは萎み、アパート群の間を吹き抜ける轟音と、鳴り止まない金属音に気持ちが向いている。なんせ今日は風速10メートルもあるから、音の大きさは折り紙付きだ。大変にうるさい。5分前には歌を作るくらいの心地だったのになあ。

もし落ちたら1階へ取りに行くのだと想像し、億劫さで笑っていられなくなったとも言える。髪を整え、顔を洗い、服を着なおす。このくらいのことはする必要があるから。工程が多い。プリキュアのような変身過程をとりたい。切に。」


風速は
10mを
超えたそう
落ちまいと耐える
ピンチハンガー
 2024.5.17 9:00頃

「音は気になるが、まだベランダへは行けていない。早く外さなきゃと思いつつ、しばらくぼうっと横になっていた。

いったん短歌をつくり始めると、2,3時間は経ってしまう。この作業は、今のところ私の中で【日報・記録・確認・内省・カウンセリング・答え合わせ】のような意味合いがある。文字に起こして初めて、自分が何を考えているのかわかる。自分の中で短歌がどんな立ち位置なのか、これ以上のことは判然としていない。いずれ掘り下げる文章を書いてみる気でいる。自己満足の塊noteを書くのがとても楽しみだ。」

「頭の中で擬人化までしたところで、なんだかピンチハンガーが可哀想になってきて、そっと部屋に招き入れた。ひと晩の野宿ですっかりつめたくなっている。毛布をかけてやって、今度は私が外へゆく。」

朝の、たった2時間にこんなに状況と感情が動いている。書いて形にしないと気付けないまま1日が終わってしまう。なんだか勿体ないような気がするので、たまには文字に起こすのも必要かなと思う。おそらくは、また指が勝手にメモ帳を開く。勝手に単語を並べる。それが記録になるはず。

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