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閑話休題シリーズ

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#翻訳者

閑話休題(11)──私が中日翻訳者として思うこと

最近中日翻訳者として、いろんなことに対して危機感を抱いています。 その1つが、日本人の「中国語学習者」不足です。 Xあたりでも度々ポストはしていますが、最近は「チャイ語」レベルの学習者ははいて捨てるほどいても、「ガチで中国語を習得した人」「驚嘆するほど高い中国語のレベルの持ち主」が本当に見当たらなくなったと感じています。 確かにX界隈では、私も「すごいな」と思ってしまう中国語学習者はちらほらいます。しかし現実世界では、私が所属している会社に応募してくる人の中国語のレベル

水原氏の騒動で私が思うこと

米国メジャーリーグの球団ドジャースの大谷選手の専属通訳である(だった)水原一平氏が、球団から解雇されたというニュースが駆け巡りました。このニュースに多くの人は驚いたのではないでしょうか。 私自身も驚きました。今でも水原氏や大谷選手を取り巻くニュースが後を絶たない状況ですが、私は同時に現職の翻訳者として、そして昔通訳を目指していた一個人として、このニュースに違う意味で胸がざわついたのも事実です。 私は今でこそ中日の翻訳者として携わっていますが、今の仕事に就く前は日中・中日の

閑話休題(4)――私の師匠

先日、私の中国語/中国の師匠の一人でもある愛大の加々美光行教授がお亡くなりになりました。 ご冥福をお祈りすると同時に最近は、私のこれまでの中国語/中国の師匠について思いをはせるようになりました。 ◇◇ 私自身中国語/中国の「師匠」と呼べる先生はこれまでで数えるほどしかいません。その多くの方は既に鬼籍に入っていらっしゃるのですが、やはり私に最大の影響を与えた先生は、高校の漢語の先生でしょう。 その先生は私に中国語との出会いを下さった方です。閑話休題(2)でもお話をしまし

閑話休題(3)──2022年今年の抱負と野望

2022年も3日が過ぎました。おかげさまで当noteも開始してから2回目の正月を迎えることができました。私の記事更新のモチベーションを支えて下さっている皆さんには本当に感謝しています。 ただ最近では過去の記事を補足するような記事が増えたためか、若干内容がマンネリ化しているように思っています。以前から私の記事を読んでいる方の中には、「またこのネタか」と思われている方もいるかもしれません。まぁ語学能力向上にせよ、通訳・翻訳能力の向上にせよ、「重要なことを繰り返して体と頭に叩き込

閑話休題(2)─私の中国語遍歴

先週私がこのnoteを始めてから一周年になりました。毎週ではありますが今でも継続的に翻訳のノウハウを書けているのは、自分でも驚きです。そんな私が、どのようにして中国語に出会い、中国語を勉強してきたのかということに興味がある人もいると思います(希望)。そこで今回は、現在の翻訳の仕事を勝ち取る前の、自身の中国語遍歴を皆さんにお伝えしたいと思います。これを見て皆さんの中国語学習に少しでも参考にしてもらえれば幸いです。 何ぶん長く、自分語りになると思うので、苦手な方はブラウザバック