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小説家志望向き。僕が公募で頂いた選評から小説を面白くする方法を解説します。

こんにちは、椎名幸夢です。

二回目の記事は、僕と同じ物書きで、プロを目指したいという方向けに、僕が初めて公募に応募した小説、「あのとき、僕は魔女の弟子になった。」で頂いた選評を元に、受賞する為のポイント、ストーリーを面白くするポイントを伝えられたらなと思います。

プロを目指している小説家志望さんだけでは無く、今制作しているストーリーを面白くしたい方。漫画、アニメ、映画などを作っている方々のお役に立つと思うので、是非この記事を読んで行ってください!

星野夜月は世界的に有名な小説家だった。デビュー10週年を記念し、自分の体験談を小説にすることになる。
「僕は昔、魔女の弟子だったのです。」
彼が小説家となったのは高校生の時、茨の魔女と呼ばれる少女が関係していた――。
少年と少女の、愛と才能の物語。
「あのとき、僕は魔女の弟子になった。」小説のリンクはこちら!  

ちなみに応募した賞は、第2回KINO-KUNI文学賞、児童文学の分野としての評価でした。皆さんも僕の小説を読んでみて、良い点と悪い点を見つけて、コメントをして頂ければとても嬉しいです。


高評価だった点

・起承転結がしっかりしていた事!

「書き慣れている作家さんだと感じた」と評された事が凄く嬉しかったです。

物語を作るにあたって、この部分は読者が迷子にならないよう心がけたい所です。

僕は起承転結については、ジブリ作品、ピクサー作品などを参考にしました。(特にルパン三世のカリオストロの城、トイ・ストーリーが好きです!)

この2つは小さい子供にも分かりやすい様、起承転結がハッキリしています。どこが起承転結の部分なのか確認しながら見てみると、見え方が変わってくると思います。

・食事シーンはキャラクターを引き立てます!

僕の作品内では家、学校、お祭りなど様々な場所で食事シーンが書かれていた事が高評価だった様です。

食事をするシーンはとても重要なのだそうで、キャラ付けとしてとても便利なので、是非取り入れて見て下さい。例えば有名なキャラクター、ドラえもんも未来の猫型ロボットなのにどら焼きが好物な所が可愛らしく、親しみが湧きますね!

・公募のあらすじはしっかりと書く!

少し意外な点かもしれませんが、驚く事にあらすじをしっかり書いた応募者は、全体の一割にも満たさなかったそうです。

「しっかりと規定を守ったあらすじ、下読みが読みやすいあらすじを書けたというところも、将来有望な作家だと感じます。」

と、評価させて頂いたので、この部分も実はかなり選考に重要な場面ではと思います。

公募のあらすじは物語の始まりから終わりまでを簡潔ながら、分かりやすく書くべきですね。せっかく応募した小説が読む前から悪い印象にならない様、気をつけましょう。では次に改善点を見ていきます。


指摘を頂いた課題点

・ストーリーが普通。

ここが1番大事だと思います!

僕の小説では、ボーイミーツガール物で女の子が病気によって亡くなるという結末なのですが、書いた当時は凄いオリジナルが出来た! とはしゃいでいましたが、今見返してみると、物語としては王道で、最近でも住野よる先生の「君の膵臓を食べたい」が似ているタイプの物語でした。

新人賞では王道では無く、「新しさ」が求められるそうです。

僕はこの選評を貰って以来、突拍子の無い設定を積極的に取り入れる様にしています。

何が斬新かは凄く難しい課題ですが、是非思考しながら創作してみましょう。


・登場人物が多い。

僕の小説は三万文字程度で四人の登場人物が出てきますが、このお話の長さで言うと人物は三人くらいが丁度良いそうです。これは決して悪い事では無いのですが、キャラクターを書き分ける必要があり、難易度がぐんと上がるそうです。


・台詞が説明口調。

これは指摘を受けるまで気付きませんでした。

ストーリー通りに話をもっていきたいがために、キャラクターの台詞がやや不自然になってしまいました。

会話台詞は相槌や反応を書き足すと会話らしくなります。

説明台詞も二文に分けたり、地の文章を増やすと説明っぽさが無くなるそうなので、会話が自然かどうか確認してみましょう。


・キャラクターがステレオタイプすぎる。

主人公が大人しい男子高校生、ヒロインがクール。イケメンの友人、ヒロインに嫉妬する女の子友達。

これも前述のストーリー同様、良く言えば王道。悪く言えば凡庸ですね。

これだけでは、やはり個性を出す事は難しい様です。

好きな食べ物、好みの異性、趣味……etc

僕らはせっかく想像上の人物を描いているのですから、少し過激な人物を描くくらいが、丁度良いのかもしれません。




最後に。もしも落選してしまったら――。

どんなに良い小説を書いても、受賞は運が絡むそうで、落ちてしまう時はどうしても落選してしまいます。プロの作家さんでも、一回で受賞した人はほとんど見たことがありません。

だけど僕らは、書いた小説をポストに入れる事に凄まじいエネルギーを使ってしまう。何ヶ月も待ち望んだ結果落選……すごく辛い事です。

人によっては心が折れてしまい、小説を書くことを辞めるかもしれませんね。

僕は旅行先、シンガポールのホテルの中で結果を見た時、外国で夢見心地だった気分がシャボン玉の様に弾けた事を覚えています。

南国にいても自分は結局、どこにも行けていない。

そう思えた、とても悲しい旅でした。

それでも、僕は諦めない。

僕の小説を読んでくれた人達は、本当に嬉しそうだったから。

そして、貴方にも諦めて欲しくは無いのです。

誰にも頼まれず、とてつもない枚数の小説をエンドまで導き、新人賞に応募した貴方は、賞賛に値します。

是非、貴方だけの世界をまた書いて欲しいです。

小説は、誰かの心の中の宝箱に仕舞われます。

貴方の描いた物語は、きっと誰かの大切な宝物になっているのだから――。



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