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椎名幸夢
2021年2月21日 15:53
深夜2時。店内から見えるマンションは、灯りがぽつぽつとついていて、まだ、僕以外に起きている人がいるんだなと、当たり前の事をぼんやりと思ったりする。深夜のコンビニは不自然なくらいに明るく、ここで働いていると、僕だけ他とは違う時間にいる様な気分になる。店の自動ドアが開き、陽気な音楽が流れた。「お疲れさまでーす」「どうも、お疲れさまです」 そう声を掛けた納品業者の人が被っていた帽子を下げ、荷物を