船

船に乗るのが好きだ。海なし県に住んでいるから、船なんて滅多に乗らないけど。

1番印象に残っているのは、新潟港から佐渡島へ渡った時の、およそ2時間半の船旅だ。日本海は荒々しくて、早々に酔った。けれども、海はキラキラとしていて、カモメが飛んでいたような気もする。帰りの船も酔ったが、夕方の新潟港の景色の美しさはとてもよく覚えている。

物心ついてから初めて乗った船は、愛知の日間賀島に向かうために乗った小型船。
初めての乗り物に少し怯えていたけれど、小回りの利く船にすぐに夢中になった。きっとその時以来、わたしは船が好きだ。

旅に出る時、一度は船に乗るようにできる限り調整している。
穏やかな瀬戸内海、波の高い日本海。太平洋を行く船は、よく考えたら未だ乗ったことがない。
津軽海峡、明石海峡、関門海峡。いろんな海峡も渡った。
それでもまだ足りない。きっと私は、ずっと船が好きだと思う。海というものへの強い憧れもあるからかもしれない。
もちろん湖の遊覧船も好きだ。川下りもやってみたい。小型船舶の免許もあわよくば取りたい。
でも、よくよく考えれば飛行機も好きだ。学生時代はそれ関係のサークルに所属していた。地に足ついてない感じが好きなのかもしれない。

などと、とりとめのないことを書いてきたが、結局私は浮くのも飛ぶのも歩くのも大好きだ。走るのはあんまり好きじゃない。
これからも浮くために船に乗るし、飛ぶために飛行機に乗るし、進むために歩く。
そんな決意表明。