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アマプラ映画感想メモ#87『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』

ビックフットって87(バナナ)は食べるんだろうか、映画習慣87日目。
致命的なネタバレは避けるべく努力するが、あらすじや表現、全体の構成についてなどは触れようと思うので、一切情報を入れずに映画を観たい方はお気をつけて。

今回観た映画はこちら。

『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』

〇観ようと思ったきっかけ

トゥイッターでインパクト大なタイトルが流れてきたため

〇概要

2018年のアメリカ映画。
監督・脚本は ロバート・D・クロサイコウスキー。

〇あらすじ

戦時中にヒトラー暗殺作戦に参加した男カルヴィンは平穏な余生を送っていた。そんな彼のもとを訪れた政府の役人は、彼にビッグフット殺害を依頼するが……

〇ノート

タイトルのパワーが凄い。
今更なことながら、今回の映画ではそのことをとても思わされた。
バズりパワーと分かりやすさと程よい長さを兼ね備えた最高のタイトルがあれば、人の心をガッとつかむことができる。
どんなものも、名前が大事。
『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』は本当に凄い。
ヒトラーとビッグフットという異色の組み合わせ、殺しの壮絶な雰囲気、『その後』というあまりに間の抜けた接続……なんというか、凄く良い。

しかも、タイトルでオチていないところが良い。
最初はヒトラー×ビッグフットという頭がおかしくなるような組み合わせに鼻息を荒くして観始めるが、徐々に『殺した男』の映画に収束していく。
良い意味でタイトル通りの映画。というか、むしろ普通のエンタメ作品よりも手堅い印象すら受けた。
個人的に気になったのは、作品のリアリティレベルをどう設定していたか。
冒頭のハーケンクロイツ時計があまりにもおバカなせいでついついおバカ映画だと思いながら途中まで観てしまったが、急にものすごく引き締まったり、やっぱりビッグフットだったり、リアリティレベルに揺らぎがあった気がする。解釈が分かれる部分やそういう揺らぎも含めて、なんだかライヴ感があった。
タイトルさえ裏切らなければ、こういった多少の揺らぎはむしろ魅力的に感じられるということは、教訓として覚えておきたい。

〇感想

つくづく良いタイトルだなぁと思う。
映画の内容もよかったんだけど、それら諸要素を総合すると、やっぱりタイトルの良さに行き着く気がする。
最近の小説作品などでめちゃくちゃ長いタイトルが増えてきているが、そういった目に留まるためのタイトルづくりを洗練するとこんな感じになるのではないだろうか。
タイトル。どんなモノづくりでも逃れることができない工程なので、いろいろ考えながらやっていきたいなと思ったりした。

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