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アマプラ映画感想メモ#83『HiGH&LOW THE MOVIE』

83という数字、もしかしたら十年ぶりぐらいに見かけたかもしれない、映画習慣83日目。
致命的なネタバレは避けるべく努力するが、あらすじや表現、全体の構成についてなどは触れようと思うので、一切情報を入れずに映画を観たい方はお気をつけて。


今回観た映画はこちら。

『HiGH&LOW THE MOVIE』

〇観ようと思ったきっかけ

『忍者と極道』のガムテが暴走族神編で誰の真似してたか知りたかったため。

〇概要

2016年の日本映画。
監督は久保茂昭。

〇あらすじ

最強のチーム『ムゲン』解散後、地区はSWORDと呼ばれる五つのチームがしのぎを削る混沌と化していた。そんな時、謎の勢力が街を焼いた。正体不明の襲撃者に対し、各勢力は反撃を試みる。

〇ノート

だいぶ前にツイッターで話題になってた作品をふと気になって観てみた。
映画からの初見。
ドラマの続編としての映画化だったらしいが、最近の大長編映画らしく初見でもちゃんと分かるように作られていて良かった。
それにしても、あまりにキャラ(と暴力)が多い。
SWORDそれぞれにリーダーと幹部が3~4人と、さらに目立つ奴らが何人もいて周りを固めている。
普通なら絶対に印象がばらけたり話が細々としすぎてついていけなくなったりしそうなものだが、琥珀という大ボスの脅威とそれに対抗するSWORDの面々という対立構造を最初の三十数分で丁寧に立ててくれたおかげで、そこまでばらけずに観ることができた。
最悪、『SWORD』VS『よそもん』のバトルだと分かっていれば楽しむことができるように作られていて、一目見ればどっちか分かるようにキャラの服装が分かれていたり、とにかく分かりやすかった。
『カンフー・ハッスル』などでもそうだったが、『黒い背広来てる奴はワル』みたいな分かりやすさはとても助かる。
また、この前観た『攻殻』にも似ていて『この世界の道理を理解してない方が悪い』という堂々とした論理展開を感じた。
冒頭の、現代日本ではまずお目にかかれないであろう謎肉屋とかで、リアリティレベルを分からされてしまった。
どんな作品も、観る人のことはちゃんと考えつつも堂々とぶん殴っていくべきなのだと、走り屋の精神を学ばされた(走り屋で合ってるのか……?)。

〇感想

どうして人は走ってる車のボンネットに寝そべりたがるのか。『デス・プルーフ』を思い出してしまった。
それはそれとして、こういう不良同士の抗争みたいなものの文脈にあまり触れてこなかったので新鮮だった。ヒプマイとかもそうだけれど、ドギツさを薄めた極道モノというか、そういうエッセンスを感じた(フツーに本職の人たち出て来るけど)。
もしかしたらハイローは、ジャンルが時代に合わせて進化させていく過程の最先端にいるのかもしれない。

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