見出し画像

監視カメラのその先のソリューションを弊社技術が語る!AI監視カメラにできるソリューションをご紹介。

こんにちは。株式会社セキュアの広報担当です。
2020年から世界中での新型コロナウイルスの感染拡大により、生活や社会全体が変化を求められ続けています。家ではステイホームで不要不急の外出を控えたり、仕事ではテレワークや時差出勤などで出社人数の制限をしたり。個人でも企業でも新型コロナの感染対策や、3密にならないような取り組みを行っているかと思います。
株式会社セキュアも物理セキュリティだけではなく、感染予防のための対策のソリューションをご提供しています。

今回はセキュアの商品技術部商品技術課エンジニアのSさんに、コロナ禍での物理セキュリティの変化や担当されているソリューションについてお話を伺いました。

―新型コロナウイルス(COVID-19)が依然猛威を振るう中、物理セキュリティには変化はあったのでしょうか。
防犯的な役割から感染症の拡大防止へと利用目的が広がってきましたね。新型コロナ対策に対するお客様の関心が高まって需要が増えてきたと思います。

―そうなると、求められるセキュリティの方向性が変わってきているということでしょうか。
そうですね。これまでは犯罪の抑止的な目的だけでしたが、3密の回避など感染拡大防止のためのソリューションを求められることが増えてきました。

―そうなのですね。実際には感染症などの拡大防止などではどんな技術が用いられるようになったのでしょうか。
そうですね。色々あるかと思いますが、一番は ディープラーニング技術 を使った AI になるのかなと思います。

―ここでもAIなのですね。様々な分野でAIが使われていることが多いですが、どんなメリットがあるのでしょうか。
一言でいうと、情報の精度が上がるという理由からですね。
AIといってもいろんな要素があると思うのですが、機械自体が学習してくれるのでどんどん成長してくれるんです。
例えば画像解析を使って人を検出する場合、AIを使用しないで検出すると精度が低くなります。画像の明暗差で「これは人じゃないかな?」とか、非常に曖昧な検出の仕方になるんですね。
ところがAIの機械学習を使うことによって、「この形は人間」「これは歩いてる人間の形」「これはしゃがんだ人間の形」ということをどんどん学習させていくことができます。その結果、カメラの映像から人を見つけ出す精度が格段に上がります。
顔認証でも同様のことが言えますね。AIを搭載していない顔認証デバイスの場合、どこを向いてもその人だと認証させるためには沢山の画像を登録しなくてはいけません。これがAIを搭載した顔認証デバイスの場合ですと、正面の顔を登録しただけで機械自体が学習して横を向こうが、上を向こうが、逆光だろうが、機械が判別してくれるようになるんです。
今はサングラスをしていたり、マスクをしていてもその人だと認証できるようになりました。

―うーん。なるほど。
AIって広い言葉なので、混乱しますよね。我々がAIを使う理由は、単純に精度を上げるためです。急にロボットが動きだすわけではないですよ(笑)


画像3

▲画像解析ユニット IDIS社製 DV-2232


―(笑)ありがとうございます。セキュアでもAIを搭載したソリューションを取り扱っていますよね。その中で7月に発売されるIDISの「AI BOX for COVID-19」(DV-2232)について教えてもらってもいいですか?
このソリューションは少し特殊なものになります。既存既設のIDISの監視カメラシステムに「AI BOX for COVID-19」を追加すると、搭載されているAIを使ってソーシャルディスタンスを保ったり、人数カウント、入場制限、混雑検出、マスク着用の有無などができるようになります。
ですので、専用カメラの導入や専用システムへ入れ替える必要がないんです。汎用的に使えるというのが最大の売りになります。

―そうなると、新しく導入したいというお客様だけではなく、既存ユーザーも活用できる商品ということになりますか?
はい。そうですね。

―すごいですね!競技場や劇場、ホールなどのエンタテインメント関連やお店などで活躍しそうですね。
そうですね。基本的にはどこでも対応は可能ですので、 オフィスや工場、病院や学校などでも使えますよね。小規模でも大規模でも大丈夫です。

―「AI BOX for COVID-19」が他とは違うというようなポイントは他にはあるのでしょうか?
セキュアの画像解析ソリューションである客数情報解析アプリケーション「vemcount」や  混雑見える化ソリューション「混雑カウント」と「AI BOX for COVID-19」の大きな違いは、普通のカメラが使えるというところです。
「vemcount」や「混雑カウント」ですとステレオカメラ(距離測定のできるセンサー)を設置するんです。これは対象エリアに対して垂直にカメラを設置して、上から真下をしっかり映します。精度は高いのですが監視カメラとしての機能はないので、人を数えることはできるけれど誰が入ってきたかを見ることができません。ですから、人数カウント用のカメラと誰が入ってきたかを見るカメラを別々につける必要があります。
今回「AI BOX for COVID-19」の一番良いところは監視カメラとしても使えるし、人数カウントとしても使えるところですね。監視カメラなんだけど、それをAI化できるのがメリットになります。IDISの商品群は監視カメラやレコーダーなど様々なものがあるので、付加価値として活躍するのではと考えています。
監視カメラは、大体7年から10年くらいで入れ替えを行うのが一般的です。そこで普通の監視カメラシステムを入れると、入れてから7年間から10年間くらいは入れた時と同じ技術を使い続けることになります。
でも我々が提案する監視カメラを入れておけば、来年お客様がこういうことをしたいってなったときに、「AI BOX for COVID-19」を足すだけでカメラシステムがものすごく効率的になるんです。AIの進化と共に監視カメラがレベルアップできるということが強みですよね。

画像1

商業施設などでたまにカメラが沢山付いているのを見かけますが、そういった理由なんですね。今回ご紹介していただいた「AI BOX for COVID-19」だと、既存のIDIS監視カメラに追加しただけで、AI監視カメラの機能も追加できるとは驚きです。


ー新しい技術を積極的にチャレンジできるのは楽しい反面、苦労もありそうです。AIを使ってどんどん成長していくソリューションというのは凄いですね。エンジニアとして関わっていて、大変だったり苦労されることはないですか?
私は製品が販売される前に、検証作業などを行い問題点を解決していくのが仕事です。製品知識をどんどん取り入れていかないといけないので常に勉強は必要ですね。今回の「AI BOX for COVID-19」の場合は、監視カメラで検出した情報が誤検出なのか、それとも正しい動きなのかがなかなか判別がつきませんでした。それを理解するまでが大変といえば大変ですかね。

―どうやって修正するんですか?
誤検出したと思われる学習データをIDISに提供します。こういった場合は誤検出になってしまいがちなので、精度を上げてくださいと依頼します。

―それはSさんがIDIS社と連携をとって進めているんですね。
はい。AIは学習してどんどん情報の精度を上げていくものなのですが、設置環境によって誤検出が多くなることもあります。そういったデータをIDISに提供し、更なる学習をしてもらい設置環境にどんどん合わせていきます。そうして情報を積み重ねていき、いろんな環境でも設置できるようになっていくものだと思うんです。ですので、我々が学習データの取得を行って提供していく必要があると考えています。

―IDIS社とは良好なパートナー関係が築けているんですね。ちなみに、どうしてセキュアはIDIS社の監視カメラを採用しているのでしょうか。
IDIS社は商品力が高いですし、何より信頼できる企業だからですね。監視カメラというのは今や建築具材の一つというか、照明とかと同じような扱いになってきていると思います。そうなると価格や機能での差別化がとても難しい商品なんです。安ければ安いほど良いというものでもないですし・・・。
セキュアはセキュア独自の高い付加価値を付けてソリューションを提供することを目指している会社です。IDISが目指しているレベルの高い付加価値と我々の方向性が合致しているので良い関係が築けているのだと思います。

―監視カメラの技術からAIセキュリティ技術、どんどん新しい技術を覚えていかなければならないんですね。
そうですね。AI化が進むのは当然の流れだと思うので、対応していくのは当然なのかなという気がしています。

―ありがとうございます。最後に顧客がセキュアのソリューションに価値を感じているところはなんだと思いますか?
セキュアで取り扱う海外製品を問題なく日本で使用できるように、マニュアルを制作することや、様々な検証を行って問題を未然に防ぐことが私の仕事ですので、お客様がスムーズにセキュアの商品を使えることに価値を感じてくれているとしたら嬉しいです。

画像2


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?