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【青春18きっぷ】本州最南端!串本へ芦雪をめぐる日帰り旅


今年2023年は大阪中之島美術館「生誕270年 長沢芦雪展」開催!というわけで、和歌山駅を起点に本州最南端の串本駅を目指し、長沢芦雪ゆかりの無量寺をめぐる日帰り旅。
他にも、カツオの茶漬けに温泉銭湯入浴と、青春18きっぷを使ってセコ旅を楽しんだ。
下記のページでは、もう少し写真を多く載せているので、合わせてご覧ください。


和歌山から本州最南端へ

長沢芦雪といえば、伊藤若冲や曽我蕭白らと並ぶ「奇想の絵師」の代表格だが、私はこの長沢芦雪という絵師が好きで仕方がない。新型コロナが流行する前にも一度だけ無量寺を訪れていて、今回は2回目の訪問だ。

【和歌山→串本 2,640円】
08:07発 和歌山 JRきのくに線・御坊行
09:09着 御坊
09:13発 御坊 JRきのくに線・紀伊田辺行
09:54着 紀伊田辺
10:45発 紀伊田辺 JRきのくに線・串本行
12:09着 串本

出発は8時の和歌山駅。「和歌山駅」と「和歌山市駅」があるのでまぎらわしいが、今回は「和歌山駅」が起点となる。
2度の乗り継ぎをして、途中の紀伊田辺では約50分もの待ち合わせがあるので、本州最南端の串本駅までは4時間の行程になる。はあ、長い。長いけれど、南端に近付くにしたがって列車はところどころで海岸線を走り、右手の車窓に広大な太平洋を眺めることができるので、目も心もぼんやりと風景にゆだねてしまうのも、なかなか良いもの。

広大な太平洋を眺める、きのくに線の車窓風景

ランチはカツオの茶漬けを

串本駅は、本州最南端の鉄道駅。
到着した頃には、ちょうどランチ時の時間となっていた。朝も早かったので、おなかが減ってしまって仕方がない。とにかく昼メシだ!と、あらかじめ目星を付けておいた「料理 萬口」へと向かう。駅を出てすぐ右に歩いていけば、落ち着いた店構えが目に入る。

本州最南端の鉄道駅である串本駅

「萬口」の名物はカツオ茶漬け。
ご飯を椀によそって、まずは漬けダレでよく味がしみ込んだ切り身を乗せて「漬け丼」として食べる。それから、漬け丼+お茶をかけて「お茶漬け丼」として食べる。1度で2つの楽しみを味わうことができてしまうのである。

「萬口」の名物はカツオ茶漬け

…と、ちょっとドヤ顔でこれを書いているわけだが、お店には丁寧に「食べ方」を指南したものが置いてあるので、それをそのままパクっただけなのである。

長沢芦雪ゆかりの寺、無量寺

串本駅から無量寺へは、駅を出てすぐ右手への道をまっすぐ進み、川のような水路のようなものまでやって来たら、右に折れて川のような水路のようなものに沿って歩いていく。しばらく歩けば無量寺の裏手に突き当たるので、左に曲がれば、お寺の正面側に出ることができる。
右とか左とか何言ってるのか分からねぇ…という方は、地図を見ていただければOKだ。

無量寺には「応挙芦雪館」が併設されていて、見学はこちらで申し込む。
まずは受け付けのある建物で芦雪らの小品を見学し、それから収蔵庫を兼ねた建物の方へ案内される。そこでは有名な「龍」「虎」の襖絵の他、「唐子遊図」や「薔薇図」といった襖絵の数々を見ることができる。私は、とくに「唐子遊図」が好きで、無邪気な子どもたちを描いたユーモアと温かみと、それから子どもたちがどこかへ去っていく姿に薄ら怖さのようなものが同居していて、見ていて飽きない。

「応挙芦雪館」の受け付けはこちらの建物で済ませる。

ちょうどこの日は私の他に見学者がおらず、お寺の案内の方と雑談をしながら、ひとりで芦雪の襖絵の数々を堪能し、満ち足りた気持ちになってしまった。
それから本堂の方にも案内をされ、そこではデジタル複製画を襖にはめ込んで、かつての本堂が再現された様子を見ることができる。

無量寺 本堂

「応挙芦雪館」というように、芦雪の師である円山応挙の画も見ることができるのだが、知名度や師弟関係では応挙の方が上とはいえ、ここはやっぱり「芦雪応挙館」だよな!と思う。

本州最南端の温泉銭湯、サンゴの湯

無量寺で芦雪の画を堪能した後は、駅を挟んで無量寺とは反対の方角にある日帰り温泉の「サンゴの湯」へ行く。もちろん、マイタオルも持参だ。
串本町が本州最南端の町なのだから、この「サンゴの湯」は本州最南端の温泉銭湯ということになるだろう。だから何だというわけではないが、とにかく最南端というだけで人に自慢ができる…かもしれない。
脱衣所なども清潔感があって安心して入ることができる。
浴場の戸を開けると、一瞬、ほんのりと潮の香りがした。

本州最南端の温泉共同湯「サンゴの湯」

温泉でさっぱりし、帰路につく。帰りは乗り継ぎのための大きな待ち合わせ時間もないので、往路よりは少し乗車時間も短い。和歌山に着く頃には、すっかり夜になっていた。
カツオ茶漬け、芦雪、温泉。そして往復5,280円分を18きっぷ旅。なかなか良い一日だった。

【串本→和歌山 2,640円】
16:55発 串本 JRきのくに線・紀伊田辺行
18:16着 紀伊田辺
18:22発 紀伊田辺 JRきのくに線・御坊行
19:14着 御坊
19:16発 御坊 JRきのくに線・和歌山行
20:17着 和歌山

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