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「読書とスポーツ」の話

second placeの佐藤です。
どうぞよろしくお願いします。

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最近アスリートの皆さんのインタビューを見聞きしていると、読書をよくする方々が少しずつではありますが増えてきている印象があります。

読書、特に小説を読む魅力のひとつとして、多くの場所で語られていますが、職業を越えて、国境を越えて、年代を越えて、時代を越えて、瞬間的ではありますが他人の人生を生きられる点が挙げられると思います。外交官、学校の先生、医師、海外駐在員、高校生、為替ディーラー、刑事と犯罪者、パイロットなど…。そのときそのときに何を感じ、どんな思考を経て、どんな決断をしたのか、ときに客観的に、ときに感情移入をしながら読み進めていくことができるところが大きな魅力だと感じています。

あくまで自分の経験のみを振り返ってみると、ある程度の期間、熱心にスポーツに取り組むとどうしても突き詰める必要があり、どうしても物の考え方が偏り、視野が狭くなってしまう瞬間があるように思います。

一方で、アスリートとして必要なスキルとして、特に対人競技における「想像力」はとても大切だと思っています。テクノロジーが日々進化している現代において、いわゆるスカウティングによって相手の特徴を把握した上で試合に臨むことが多いかと思いますが、個人的な経験をもとに考えてみると、相手の特徴を把握するだけでは十分ではない感覚があります。

試合が進んでいく中で、相手が疲れているのかいないのか、力を正しく発揮しうる精神状態なのかイライラしている状態なのか、はたまた敢えてイライラしているように見せている状態なのかなど、相手が発するヒントを元に、相手の状況をライブ感を持って想像し、都度適応していく必要があると思っています。

もちろん体力や技術的なスキル、精神的な体力があることが大前提であり、相手の状況に合わせて適応しうる技術的な引き出しの多さが必要となるかと思いますが、対戦相手の状況を把握し、次のプレーを想像することができれば、それは実力的な差をカバーしうると考えています。

読書を通じて身に付ける「想像力」を、どのようにスポーツの現場をつなげることができるのか。今後も読書というキーワードを持つアスリートを見つけたら、少し注目して、ささやかながら応援させていただこうと思います。

second place 佐藤

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