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【詩】温かいうどんちょうだい

マーシャルを積んで
素敵な歌歌っても
それは可愛い人たちに吸い込まれていってしまう
時間の無駄 時間の無駄

モリッシーのように歌えたとしても
ギターで掬い取る思いがあったとしても
こぼれ落ちてしまうお盆の水
溢れてしまう

いいよ
君の浮気も 不倫も クズな振る舞いも
そのまま罰を受けない逃げ切りあるかもしれない
塾から帰る子供ももうデカい態度は取らない

いいよ
どうしたって古い人間だから
ドブに身を晒した音楽が好きになる
そんなのもう何のアレにもならないけれど

マーシャルを積んで
いまだにギター奏でてるけど
絶滅を危惧さえされてない
家族を築けませんでした

ディランのように歌えたとしても
そのアコーディオンで拾える思いがあっても
溢れるのはおっさんの見えない涙
溢れてしまう

限界も近いのかもしれない
革新的だった考え方も
いずれ元に戻るだけなのかもしれない
子供育てるのが結局正解なのかもよ
でもそれは俺のカルマではなかった
そんだけ
そんだけ
そんだけ
あぁ温かいうどんちょうだい

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