【非公式和訳】VRChatクリエイターガイドライン(2023.09.19版)【私訳】
こちらは、2023年9月19日に改訂されたVRChatクリエイターガイドラインをせちろーが個人的に翻訳した非公式和訳になります。
クリエイターガイドラインは、先日翻訳を公開したコミュニティガイドラインの大幅改訂が行われたタイミング(2023年8月3日)に新たに制定されたもので、コミュニティガイドラインが、VRChat上でのふるまい方、コミュニケーションの取り方を対象にしていることに対し、こちらはVRChat上での制作・表現活動全般を対象にしています。
原文は公式を確認してください。
https://hello.vrchat.com/creator-guidelines
最初に免責事項ですが、わたしはVRChatの運営には関係がなく、この翻訳はわたしの所属しているいかなる組織とも関係がありません。また、非公式翻訳であり、内容の正確性を保証するものではありません。また翻訳者の英語力はほどほどですので、ChatGPTやDeepLなどの翻訳サービスを活用して翻訳を行っていること、ご理解ください。
以下、本文です。
VRChatクリエイターガイドライン
2023年9月19日更新
ワールドやアバターから、グループ、イベント、さらにはYouTubeやTikTokのための動画やTwitchでのストリーミングのような派生コンテンツに至るまで、VRChat内で何かを作る際の選択肢は多くあります。
VRChat向けまたはVRChatを利用してコンテンツを作成する際には、このクリエイターガイドラインに従ってください。また、コンテンツには同時にコミュニティガイドラインも適用されます。
ご参考までに、「コンテンツ」という言葉は、VRChat内でアップロード、ロード、挿入、表示、作成することができるあらゆるものを意味します。ここで挙げた例も網羅的なものではないことにも注意してください!
一般的なコンテンツガイドライン
性差別的だったり、人種差別的だったり、憎悪を煽ったり、ハラスメントに当たったり、または差別的であるような言語、行動、象徴、グループ、またはコンテンツは、VRChatでは決して許されません。我々は不寛容を許しません。(※訳注1)
「ロールプレイ」や「歴史的重要性」は言い訳になりません。
コンテンツは、VRChatの体験や使用を妨げる目的で作成または使用されるべきではありません。
例えば、「クラッシャー」とは、他人のVRChatプログラムをクラッシュさせるために作成されたコンテンツであり、これは決して許可されません。
これには、フルスクリーンのシェーダー、全世界に及ぶオーディオ、過度に大きなキャラクターモデル、視覚的に邪魔なアニメーションなどが含まれます。
このカテゴリーの例外は、ショーやパフォーマンスのように、全ての参加者が同意した場合に限り作ることができます。
公開コンテンツには、物議を醸す(※訳注2)トピック、センシティブだったり、特に親密な関係だけ許されるようなもの(※訳注3)だったり、または挑発的だったり、または極端なホラーや「ショック」コンテンツを含めるべきではありません。
このコンテンツは、プライベートなインスタンスにおいて、参加している全員が事前に明示的に同意している場合に限り、許可されることがあります。
コンテンツには、特に他人への嫌がらせやショックを与える意図で、ゴア、過度な暴力、動物への害を描写した現実世界のメディアを含めてはいけません。
コンテンツは、VRChatのシステムを隠蔽したり、VRChatのシステムであると偽って、VRChatの通常の使用を妨げるような方法をとってはいけません。
あなたは自身のコンテンツと、あなたのコンテンツからリンクした画像、ビデオ、オーディオ、アバターペデスタル、ワールドポータル、URLなどのリンク先コンテンツに対して責任を持つ必要があります。
ワールド制作
「煽動的な」(※訳注4)コンテンツを含むワールドは、コミュニティラボやPublicのワールドとして公開することはできません。
これは、センシティブだったり、特に親密な関係だけ許されるようなもの(※訳注1)だったり、または挑発的だったり、または極端なホラーまたは「衝撃」コンテンツなどを意味します。
ワールドは、VRChatのUdonスクリプティングシステムを通じて独自のモデレーションシステムを実装することができますが、以下のガイドラインに従う必要があります。
あなたのワールドに入るすべての人に、ルールがあること、そしてそれを破った場合にはモデレーションの措置を取ることを伝えなければなりません。
あなたのワールドの入口付近にルールを掲示するか、または他の方法で容易にアクセス可能で見えるようにしなければなりません。
あなたのシステムによってモデレートされたすべての人に、どのようなモデレーションの措置が適用されたのか、そしてその理由を伝えなければなりません。
モデレーションシステムでは以下のことが可能です。
そのインスタンスで不適切な行動をとるユーザーに対してモデレーションを適用する
ユーザーを別のエリアにテレポートさせる
ユーザーがワールドシステムとのやりとりや音声の送信を行うのを防ぐ
あなたのワールドで特定の機能を有効にするための「許可リスト」を使用する
以下のようなことはやってはいけません。
ユーザーのアバターを強制的に変更する
故意にユーザーをクラッシュさせたり、基本的なVRChatシステムの使用を妨げる
ユーザーがインスタンスを離れるのを防ぐ
静的または動的な「ブロックリスト」や類似のシステムを使用して、事前にユーザーをモデレートする
アバター
「煽動的な」(※訳注4)コンテンツを含む含むアバターは、公開ステータスに設定してはいけません。これには物議を醸すトピック、センシティブだったり、特に親密な関係だけ許されるようなもの(※訳注1)だったり、または挑発的だったり、または極端なホラーまたは「衝撃」コンテンツが含まれます。
公開アバターは、大きなイベント、パレード、ショッピングセンター、または家族連れが訪れるようなビーチで見られるものと同じようなものであるべきです。
プライベートアバターは、これらのコンテンツ(物議を醸す、センシティブな、親密な関係だけの、挑発的な、極端なホラー)の一部を含むことができますが、公共の場では使用することはできません。詳細については、コミュニティガイドラインのインスタンスタイプのセクションを参照してください。
コンテンツ警告(Content Warnings)
VRChatは、バージョン2023.3.3時点で、「コンテンツ警告」(Content Warnings)と呼ばれるシステムを含んでいます。このシステムにより、ワールドやアバターに一つ以上の「コンテンツ警告」ラベルを付けることができます。
必要に応じて、コンテンツに適切なラベルを付ける必要があります。これらのラベルは、VRChat SDKまたはVRChat Homeウェブサイトを通じて適用することができます。
これらのコンテンツ警告ラベルは、ユーザーが自分の表示からコンテンツをフィルタリングするのに使用されます。ユーザーは各ラベルを個別に選択してオンまたはオフにすることができます。18歳未満であることを示すユーザーは、すべてのフィルターラベルが有効になっており、それらをオフにすることはできません。
これらのコンテンツ警告の存在は、クリエーターガイドラインや利用規約に違反するコンテンツをアップロードすることを許可するものではありません。これらは単に、このコンテンツが誰かがフィルタリングしたいかもしれないものであることを示す方法として機能します。
あなたのコンテンツが上記の境界線を越えているかどうか不確かな場合は、ラベルを付けてください。
コンテンツ警告ラベル
性的な示唆(Sexually suggestive) - 性的に挑発的なポーズ、服装、または活動を表示、暗示、促進するアバターやワールド。これには過度に露出度の高い服装、性的に示唆的または挑発的なアニメーション、性的テーマの環境やアバターが含まれますが、これに限定されません。
“性的な示唆”とラベル付けされたコンテンツには、露出度の高いランジェリーを着たアバターや、大人向けのダンスクラブが該当する可能性があります。
成人向けの言葉とテーマ(Adult language and themes) - 薬物使用、賭博、ダークユーモアなど、成熟した主題を含むまたは促進するアバターやワールド。このラベルは、必ずしも性的ではないが、「成人向け」の明示的なコンテンツに焦点を当てています。
"成人向けの言葉とテーマ”とラベル付けされたコンテンツには、衣服に非常に露骨な言葉を含むアバターや、薬物使用を模倣するワールドが含まれる場合があります
VRChatでは、憎悪を煽るものや有害なコンテンツは決して許されませんので、そのようなラインを越える場合は、そもそもアップロードしてはいけません。
暴力行為を詳細かつリアルに描写するコンテンツ(Graphic violence) - 詳細かつリアルな方法で暴力行為を描写または促進するアバターやワールド。これには、身体的な害の描写、自傷行為の描写、暴力的なアニメーションを伴うリアルな武器、その他関連するコンテンツが含まれますが、これに限定されません。
このラベルは、"カートゥーン "スタイルの暴力を意味するものではなく、内容にある程度のリアリズムがあるものを指します。
“Graphic violence”とラベル付けされたコンテンツには、暴力的な射撃アニメーションを持つ非常にリアルな銃を扱うアバターや、リアルな危害を伴う戦場をシミュレートするワールドが含まれる場合があります。
過度なゴア(Excessive gore) - 血液、内臓、または身体の切断を過度にグラフィカルまたは鮮明に描写するアバターやワールド。これには、ショックや嫌悪を目的としたアニメーション、テクスチャ、またはシーンが含まれることがあります。
“過度なゴア”とラベル付けされたコンテンツには、過度にグラフィック的でリアルな傷を持つアバターや、グロテスクでリアルな犯罪現場を描写するワールドが含まれる場合があります。
極端なホラー(Extreme horror) - 激しい恐怖、不安、または苦悩を引き起こすように設計されたアバターやワールド。これには、従来のよく知られたホラーの美学を超えた深く不安を引き起こすテーマや擾乱するイメージリが含まれることがあります。
このラベルは、一般的なタイプの「驚かせる」ホラーや「不気味な」ワールドを意味するものではなく、それよりもいくつか上のレベルを指します。
“極端なホラー”とラベル付けされたコンテンツには、見る者を不快にさせることを目的としたグロテスクな特徴を持つアバターや、訪問者を恐怖させるまたは衝撃を与えることを目的としたワールドが含まれる場合があります。
グループ
VRChatでグループを作成することで、インスタンスを含む自分のスペースを作ることができます。これらのスペースでグループ自身のルールやガイドラインを確立し、コミュニティの運営を行うことが許可されているだけでなく奨励されています!
我々は警告、キック、BANなど、これを助けるためのいくつかのツールを提供しています。
グループを運営する際に心に留めておくべきいくつかのガイドラインがあります。これらのガイドラインのほとんどは「自由参加」グループに適用されますが、全てのグループタイプに適用されるものもあります。
グループのモデレーターと管理者は、グループのルールや規範を作成し、メンバーにポジティブな関与を促す期待を明確にすることに加えて、VRChatのコミュニティとコンテンツのガイドラインを守るべきです。積極的にポジティブなコミュニティを促進しましょう!
適切で合理的なメンバーへの期待とルールを設定してください。グループに参加する人々は、何に参加しているのかを正確に知るべきであり、グループに参加したときに驚かされるべきではありません。
グループが何であり、ルールが何であるかについて透明であること。グループとその目的について、明確で簡潔な説明を提供してください。
グループメンバーに対する期待を概説するルールを作成してください。
グループがブランドや会社に関するもので、公式には関連していない場合は、グループを「非公式」として明示的にマークしてください。
アクティブに、かつ積極的にグループに関わりましょう! 人々は、あなたや他のグループメンバーと何らかの形で関わることができるという期待を持ってグループに参加します。
グループのコンテンツは「職場で安全」(“safe for work”※訳注5)であるべきです。グループのコンテンツ(名前、バナー、アイコン、説明、その他後に追加するものなど)は「職場で安全」であり、煽動的だったり、煽動的なものを示唆するような内容を含んではなりません。
動画と画像コンテンツ
多くのコンテンツ制作者がVRChatを使用して動画や画像のコンテンツを作成しています。それは素晴らしいことです!
実際、VRChatを使用してコンテンツを作成し、それを様々なプラットフォームで収益化することに関する特別なセクション(訳注:「Video Content Guidelines」という動画配信の際のガイドライン(2021年5月7日更新)のこと)があります。(ガイドラインの要約「ぜひやってみてください! ただいずれにせよ、しっかりガイドラインを読んでください」)
ここではVRChatでコンテンツを作成することが私たち両方にとってうまくいくように、いくつかの追加ガイドラインを提供します。
投稿またはストリーミングするプラットフォームのコンテンツルールとガイドラインを尊重してください。これらを知る責任はあなたにあります
プラットフォームのルールを破る場合、私たちもあなたに対してモデレートするかもしれません。
あなたは常に私たちのルールに従わなければなりません。私たちのルールはプラットフォームのルールに優先します。
録画している場所に気を付けてください。カメラに映ることを望まない人もいるかもしれません。
ストリーミングや録画をしていることを公表すると、さまざまな厄介者からの嫌がらせを招くことがあります。最善の判断を使用し、「ストリーマーモード」を利用して少しの保護を提供してください
VRChatを使用してポルノグラフィックなコンテンツを作成しないでください。
これには、公開されているコンテンツや自由に利用可能なコンテンツだけでなく、有料、課金者限定、または何らかの許可や「ロック」(購読、寄付、チャンネル権限、追加コンテンツなどを含むがこれに限定されない)されているコンテンツも含まれます。
VRChatにアプリケーションを使用してアップロードされる画像は「職場で安全」(“safe for work”※訳注5)であるべきです。これには、ギャラリー画像、ユーザーアイコン、カスタム絵文字、その他後に追加するものなどが含まれます。煽動的だったり、煽動的なものを示唆するような内容を含んではなりません。
API利用 / ボット
VRChatは、APIの公開利用向けのドキュメントを作成していません。エンドポイントは追加されたり削除されたり、フォーマットが変更されたり、場所が警告や通知なしに変更されることがあります。
しかし、私たちのコミュニティは、APIの非公式な文書化を行っています。そのプロジェクトは公式に認可されているわけではありませんが、通常は正確であり、私たちのルールを尊重しています。適切な場合には、そのチームとコミュニケーションを取り、重大な変更について知らせるよう最善を尽くしています。そのため、私たちはそれをAPIとのやり取りにおいて良い情報源であると考えています。このリンクされた非公式文書の利用は、自己の責任で行われます。
いくつかの一般的なガイドラインに従う限り、私たちのAPIとのやり取り、またはAPIとのやり取りを行うアプリケーションの作成を行うことができます。
悪意を持って行動しないでください。もし何か破壊的なことを行っている場合、私たちはあなたとあなたのアプリケーションの全ユーザーをモデレートします。
どのような状況でも、ユーザーからログイン情報を要求しないでください。
VRChatの資格情報を決して求めたり保存したりしてはいけません。これにはユーザー名、パスワード、ログインまたは認証トークン、および/またはセッションデータが含まれます。
現在、oAuthを提供していないため、特定のアプリケーションの開発には深刻な課題があることを認識しています。それにもかかわらず、ユーザーの安全を守るために、このガイドラインを尊重するよう最善を尽くしてください。
繰り返しの無制限のリクエストを送信しないでください。
適切な場合、特にあまり変わらないデータについては、データをキャッシュしてください。
標準的なHTTPエラーコードを適切に処理してください。429エラーを受け取った場合、繰り返しトライしないでください。さもないと反撃があります。
エラー処理においてレート制限を設け、何らかのバックオフを実装してください。
アプリケーションは、User-Agentリクエストヘッダーを使用して自身を適切に識別しなければなりません。自身を明確に識別しない、または不適切に識別することは、モデレートの対象となります。
このフォーマットを使用してください:applicationName/Version contactInfo
例:VRCAPIApp/1.5.1 contact@example.com
他のユーザーの代わりにVRChatにアクセスしないでください。ユーザーアカウントが私たちのAPIとやり取りしている場合、そのやり取りはユーザーのデバイスとIPから来ているとみなします。その前提を破ると、モデレートの対象となります。
非公式アプリケーションでのAPIの使用に関するサポートは提供していません。私たちのAPIに関する質問でサポートチームに連絡しないでください!
NFT、暗号通貨、ブロックチェーン技術
NFT、暗号通貨、またはブロックチェーンと一般的に呼ばれる技術群に関する当社のポリシーについての詳細は、このブログ記事をご覧ください。
私たちは、VRChatでの公式なブロックチェーンやNFT統合について、現在または将来の計画を持っていません。逆の主張には注意してください。
ユーザーが別のプラットフォーム(3Dモデルや画像ファイルなど)でNFTを購入することを決定した場合、そのアセットを利用規約に違反しない方法で使用する限り、他のアセットと同様にVRChatで利用することが許可されます。
VRChat内で、NFTやブロックチェーン技術のような未承認の製品やサービスの宣伝、広告、統合、または勧誘は許可されていません。
以上
訳注
※1 原文は「We do not tolerate intolerance」。直訳すると「わたしたちは不寛容には寛容ではありません」
※2 原文は「controversial topics」。訳は直訳としたが、アメリカでこのような文脈で使われる場合は政治、宗教などで意見が対立しているトピックを差すことが多く、ここでもその意味で利用されていると思われる。
※3 原文は「intimate」、言葉通りだと「親密」だが、性的な関係性を婉曲的に示す意味にも使われるため、ここではそのニュアンスを汲んで翻訳を行った
※4 原文は「“inflammatory” content」。文字通りだと、感情的な反応、特に怒りや憤りを引き起こす可能性のあるコンテンツ。アメリカ英語の文脈では、政治的、宗教的、または社会的に敏感なテーマだったり、他者を怒らせる、挑発する、または攻撃的な反応を引き出すだったりする内容を差す。
※5 原文の “safe for work” は、いわゆるNSFW( “Not safe for work” )ではないという意味。NSFW、“safe for work” 自体が解釈の余地がある概念だが、ここではそのまま訳出した。
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