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『アリス・イン・ナイトメア』という狂気とおぞましき世界観のゲーム

こんにちは。散歩ついでに寄った事務所で仕事をしていたら昼飯も食べ忘れ、夕方になっていた

#意識低い系社長  です。

社長業というのは雑務まで含めると、終わりなき旅になってしまうのが辛いところです。キリのいいところは自分で判断しないと永遠に仕事を作れてしまうのです。まぁ、愚痴はこれぐらいにして、本題に入りましょう。

1.『アリス・イン・ナイトメア』って?

アリス イン ナイトメア(American McGee's Alice)は、2000年10月6日にエレクトロニック・アーツより発売された3Dホラーアクションアドベンチャーゲーム
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』を原作とし、これらの後日談として描かれている。
雰囲気は原作の世界観を元にホラー要素を加えたアレンジが施されている。ディズニーアニメーションのアリスのような明るい雰囲気は皆無で原作に含まれる不条理性を強く意識したものとなっており、心を病んだまま成長したアリスの、トラウマ克服のための冒険譚として描かれている。
当時のE3において、映画監督のスティーヴン・スピルバーグが注目した事でも話題となった。(Wikipedia「アリス イン ナイトメア」より引用)

実に今から20年も前のゲームであり、当時のパソコンのOSはWindows95かWindows98でありました。実際にトレーラームービーがYouTubeに残っておりましたのでご覧頂きたいと思います。

当時、PCゲームは割りとハードルの高いゲームが多く、子供向けではなく、大人向けのゲーム(アダルトを含む)が非常に多い印象です。そんな中でも、わたしの印象に強く残っているのが本作です。

2.『アリス・イン・ナイトメア』の世界観

トレーラーをご覧頂いた方はお分かりでしょうが、ぶっ壊れてます

そもそも『不思議の国のアリス』と聞くと、多くの人はディズニーアニメのアリスを思い浮かべるはずです。実は、ディズニーアニメの「アリス」は子供向けに、ルイス・キャロル原作の「不思議の国のアリス」をかなり大胆に改変しています。

原作を読んだことのある方ならご存知でしょうが、原作のアリスはナンセンスな言葉遊びや童謡や当時の流行のパロディが多く、結構とっつきにくい本なんです。挿絵がないと、とてもじゃないですが、キャラクターのイメージの湧かない、まさに摩訶不思議な世界として描かれています。

『アリス・イン・ナイトメア』ではディズニーアニメの「アリス」とは違い、割りと原作に忠実に丁寧に作られています。ただ、あくまでも主人公のアリスの精神が壊れてしまっているため、アリスの空想世界である不思議の国もまた、壊れたものになっている、という世界観になっております。

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唯一の味方?とも言えるチェシャ猫も、やせ細り、むき出しの歯からは肉片が見え、ピアスやタトゥーまでしちゃってます。

3.『アリス・イン・ナイトメア』の面白さ

まず、前項でお話した、「グロテスクで狂気に満ちた世界観」、そして「おどろおどろしい音楽」、そして「武器となるおもちゃの豊富さ」です。

まず「音楽」についてですが、ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)というアメリカのロックバンドの創立時メンバーのクリス・ブレナ(Chris Vrenna)という方が手掛けたサウンドトラックとなっており、オルゴールやトイピアノといった子供のおもちゃのサウンドを取り入れつつも、ホラーやグロテスクさをこれでもか、と存分に表現しています。

特に日本人には聞き馴染みのある、「大きな古時計」をテーマにしたステージがあるのですが、段々と変調をきたし、
リズムも狂っていく様子は「狂気」を音楽化した成功例
といえるでしょう。

次に、「武器となるおもちゃ」についてですが、アリスのはじめて手にするのは「おもちゃの包丁」・・・のはずですが、ザックザックと襲い来る敵を切り倒します。その他にも手裏剣のごとく敵に突き刺さる「トランプカード」、オルゴール音と共に投擲され大爆発する「びっくり箱」、日本で言うと忍者が用いていたとされる「まきびし」状のおもちゃ、「ジャック」、そして終盤大活躍する、レーザー光線を放つ「ジャバウォックの目玉の杖」、と多種多様な武器(他にも色々あります。)を使い分けながら、狂気の世界の深淵へと進んでいくのです。

謎解き要素はほぼないに等しいですが、ゲーム難易度としては割りと高めで、アクションが苦手だと何度もリトライをするぐらい、です。特にアリスのジャンプ力が強すぎるがため、足場を踏み外すことは常です。

4.『アリス・イン・ナイトメア』の続編

2011年7月21日には続編として「アリス マッドネス リターンズ」が発売されました。わたしはプレイ済みなのですが、残念ながらストアページを見つけることができませんでした。

続編もやはり狂気の世界ではあるのですが、前作である『アリス・イン・ナイトメア』程、狂ってはいませんでした。そして未だにファンアートが描かれるぐらい、アリスが可愛くなってます。

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これが、

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こうなります。

5.今後の展開への期待

「狂気のアリス」をテーマにした作品が今後も出てくることに、わたしは期待しています。なぜなら、わたしは「ゆめにっき」もそうでしたが、狂気に満ちた世界を探索することに楽しさを感じるからです。

正常な精神では考えもつかないようなギミックやアートは、狂気の中から生まれるのではないか、とも思っています。現代アートもそうですが、凡人には理解できない不可視な領域を覗かせてくれる、狂気に満ちた世界をわたしは求めています。(サイコパスではありませんよ?一応…多分)

最後にゲーム内でチェシャ猫がアドバイスしてくれる言葉を引用させて終わります。

進むべき道を見つけるものはわずかだ。
気付かない者もいれば、
気付きたがらない者もいる。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

よろしければ、コメントやフォローお待ちしております。

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