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Granado Espada~グラナド・エスパダ~失敗から学ぶ②インフレ化するソーシャルゲーム

おはようございます。

#意識低い系社長  です。

前回久しぶりにグラナド・エスパダのBGMを聴いていたら、再び「良さ」を再発見致しまして、暫くハマっております。
(本当に音楽も世界観もいいのに、もったいなさすぎる…)

    👇 前回の記事はこちら


今回は前回の続き、として、
インフレ化の止まらないソーシャルゲーム、
インフレ化しなければゲームは成り立たないのか、について考察していきたいと思います。


1.前提


まず、大前提として、人間の心理についてお話する必要があります。

人間は誰しも知的生命体である以上、成長欲求、向上心を持つのが当然であり、どんな怠惰な人であっても味覚、聴覚、嗅覚、視覚、触覚において、
五感を満たすために生きています。

さらに、一般的に三大欲求とも呼ばれる「食欲」「睡眠欲」「性欲」を叶えるために自発的に活動するものです。(※諸説ありますが、一般論です。)

要はより美味な食事、より安定し快適な睡眠、適度な性欲の発散を追求するために人間は生きているといっても過言ではないでしょう。


2.「ガチャ」のあるゲーム


さて、ことはゲームに移ります。

ゲーム業界全体を指してしまうと語弊があるので、ここでは、
「ランダム要素にお金を払うことでゲーム内で有利になるゲーム」
に限ってお話をします。

もっと分かりやすく言えば、課金ガチャのあるゲーム、ということです。

そもそも、この「ガチャ」というシステム自体は、古くから「ガシャポン」と呼ばれるカプセルトイ型のおもちゃで、「ガシャポン」自体はバンダイの登録商標であり(日本国、商標登録第1756991号)同社が独占的に使用しているモノであります。
なので、バンダイナムコが提供している、「アイドルマスターシンデレラガールズ」(通称、デレマス)などでは、近年「ガチャ」(※ちなみに「ガチャ」はタカラトミーの登録商標)と呼称されることの多くなった、「ガチャ要素」を頑なに「ガシャ」と呼んでいるのも特徴ですね。

話がそれました。

さてこの「ガチャ」システムはカプセルトイで一躍世間に認知されたものの、実際日本では古来より、おみくじ、福袋、福引、宝くじなど中身の分からないものにお金を払い、神頼みや運勢占いとして愛されてきた風土があります。

ですから、「ガチャ」自体を否定するつもりは毛頭ありません。

ゲームの要素としてランダム性を入れることは当たり前でもあり、むしろランダム性を排除したゲームというものは存在しえません。
なぜならばオセロや○×ゲームはある程度、常勝法が確立されており、ゲームとして成立しないからです。


3.インフレ化


ゲームにおいて「インフレ」とは、際限なくキャラクターを強化することのできる状態になっていくことです。一度、ゲームの「インフレ化」が始まるとこれにストップをかけることは非常に難しく、究極「サービスの終了」までひたすら「今よりもっと強いモノ」をリリースし続けるしかなくなります。

これには諸説ありますが、一部の「石油王」とも言われる富豪・ゲーム廃人が、ゲーム運営者の予想を遥かに超える、装備やキャラクター成長に大金を注ぎ込むことで、運営者の意図しないレベルで強くなってしまい、致命的なゲームバランスの崩壊を生んでしまう、ということが理由のひとつとしてあげられます。

そのため、全体ユーザーの底上げが必要となり、無料で配られる装備だけで十分に遊べる、と考える無課金ユーザーも増加します。
重課金、微課金、無課金と3つの層にきっちりと区分けされてしまうわけです。そして、微課金、無課金層は割りと簡単にゲームから離れます。もちろん、無課金層はそれぞれの懐事情もありますが、それ以上にそのゲームに対して魅力を感じていない。ということでもあります。


4.インフレ化しないゲーム


買い切りタイプのゲームは基本的にインフレ化を引き起こしません。
リリースされた後、有料のダウンロードコンテンツを発売することはあっても、ゲームデザインとして上限や全クリアがゴール地点として明確化されているからです。

では、なぜ「ガチャ要素」のあるソーシャルゲームやMMORPGではインフレ化が起きてしまうのか。

これは1.で人間の三大欲求についてお話しましたが、現代社会において三大欲求では説明できない欲求が増えてきたことに他なりません。

わたしは三大欲求に二つ加えて五大欲求と考えています。

① 自己承認欲求

これは、ネット社会において顕在化してきた欲求のひとつで、
誰もが広大なネットにアクセスできるようになった今、自己の存在を他者に認めてもらう、という欲求が顕著に表れてきました。
またマズローも「自己実現論」で承認欲について触れています。
② 羨望欲

これは古くからある「嫉妬心」に基づき、
現代社会においては、「お金持ちが妬ましい」「自分より人気のある人が羨ましい」「成功者が失敗することを望む」「他人より優位でいたい」といった、他者との比較によって引き起こされる野心的、攻撃的な欲求です。

現代社会において、このふたつの欲求がソーシャルゲームにおける、インフレ化を引き起こします。

「ソーシャル」ゲームですから、他者との関わりがあるゲームです。その中で「崇められる程、優位(強者)でいたい」と願うのはある意味当然の流れではあります。


閑話休題。
「ソーシャルゲームでインフレ化を起こさない」ゲームとは一体なんでしょうか。

わたしは、「全プレイヤーにとって公平な利益となる『共通目的』を達成するための明確な目標を定めたゲーム」だと思っています。
ここに競争原理は働きません。とにかく毎日5分でもログインをすることで、1ミリでも「全プレイヤーにとって利益となる共通目的」に貢献することができるゲームデザインにすればいいのです。

もちろんゲームですから遊んでもらってなんぼ、なんですが、利己主義に基づいたゲームは、結果、自己承認欲求と羨望欲にまみれたものとなり、インフレ化を引き起こしてしまうのです。

ですから、ライト層は、微細なgiveを繰り返すことで「全プレイヤーから感謝」されるという自己承認欲求を満たしつつ、
重課金者やゲーム廃人は、「共通目的に大きな貢献をした」として、運営やゲーム内で表彰、あるいはアチーブメントされるような仕組みを作ることで、自己承認欲求を満たした上で、羨望欲である醜い嫉妬や誹謗を受けたり、することはなくなります。


5.最後に


ここまで、ゲームの新たな形についてわたしなりの見解をまとめましたが、いかがでしたでしょうか。精神論に近いもので、あまりゲームとしてのプロットは考えていませんが、ウルティマオンラインのようにプレイヤーがひとつの仕事、職務をゲーム内で担うようなロールプレイングゲームが分かりやすいのかな、なんて思います。

ゲームとは奥が深いものです。
ただ今の世の中、人によって何が刺さるか読めない時代ですから、
制作するスタッフは大変だろうと思います。


あーゲーム作りたい・・・。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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