パキラの横の本棚で色褪せた背を向けて本が並ぶ。窓の向こうが見たくて窓辺に置いた、その木に水をあげる日が待ち遠しい。詩のように覚えてる幹の上の5枚の言の葉。ただ揺れていた、鳴いていた、一緒にいたという事だけ。広い言葉の森で葉擦れの音も鳥の騒ぎも。一休みした切株も、眠ったままの栞も。

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