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ヘリウムマガジン

増田セバスチャン主宰のNPO法人ヘリウム公式マガジンです。購読料は、NPO活動に使われます。 増田セバスチャンの最新コラム、雑誌でセバスチャンが連載していたお宝コラム、海外活動…
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#アート

増田セバスチャン「Fantastic Voyage」(Tokyo 2021)

先月、ようやく自主企画の2つの展覧会(「Fantastic Voyage」と「Digital Tribe展」)が終わりました。 なにか戦場から帰ってきた兵士のような気持ちみたいなところがありまして、連日の設営と撤去でカラダの節々が痛いのと同時に、自分を縛っていたモノから解放されて自由になった感じがしたりして、とても不思議な、ふわふわした気分です。 いろんな意味で少し無茶しましたが、世界的に不安定な時期が明けて世の中がなあなあになってしまう前にどうしてもやっておきたかったの

原宿発のカウンターカルチャー「KAWAII」がなぜ国や企業の後押しを得るのか_富士山展3.0トークショー(6)

富士山展3.0トークショーの書き起こし、最後には鋭い質問も飛び交った質疑応答をお届けします! 観客1(女性) 原宿を中心にしたカワイイ文化って、女の子たちが売ってるものをそのままじゃなく自分なりにアレンジさせて身につけるっていう、ある意味反政府的な、大企業嫌いな感じで発展してると思います。でも、そういう文化って盛り上がるけれど、経済的が回らなかったり、わかりにくくて世界に出なかったりするところを、増田さんが企業とコラボしたり世界にわかりやすくしたのかなと思うのですが、その相

70年代のハローキティ、震災後のきゃりーぱみゅぱみゅ。平和への願いがKAWAIIを生み出す_富士山展3.0トークショー(5)

(1)日本のアートは2011年を境に変わってしまった (2)芸術?エンタメ?ファッション?アーティストがぶつかる領域問題 (3)ディスカッションが苦手な日本で、アートが果たすべき役割とは〜あいちトリエンナーレを考える (4)ブロックチェーンに期待される「アートの民主化」その真の力とは? 登壇者 【左】施井泰平【中央】増田セバスチャン【右】藤田直哉 *プロフィール詳細は(1) 増田セバスチャン NY大学で発表したんですけど、今はインターネットを通じて「デジタルトライブ化」

ブロックチェーンに期待される「アートの民主化」、その真なる力とは?_富士山展3.0トークショー(4)

2020年2月に開催されたトークショーの書き起こし(4)から後半です。 イベント当日とは現在は大きく状況が変わっておりますが、アート、KAWAII、IT、分断、対話など、たくさんのテーマが入り組んだ、大きな場所ではなかなか話せない、1時間半の熱い、熱いトークセッション。今こそ読み直しておきたい内容となっております。是非ご覧ください! (1)日本のアートは2011年を境に変わってしまった (2)芸術?エンタメ?ファッション?アーティストがぶつかる領域問題 (3)ディスカッシ

ディスカッションが苦手な日本で、アートが果たすべき役割とは〜あいちトリエンナーレを考える_富士山展3.0トークショー(3)

(1)日本のアートは2011年を境に変わってしまった (2)芸術?エンタメ?ファッション?アーティストがぶつかる領域問題 登壇者 【左】施井泰平【中央】増田セバスチャン【右】藤田直哉 (プロフィールは(1)参照) 施井泰平 領域と分断という意味では、あいちトリエンナーレの炎上が去年ありまして。あいちトリエンナーレって、最初の段階から男女の数を平等にしますって言ってたりとか、これまでのアートフェアやイベントと一線を画したプロモーションをしてたりする印象があったのです。結果

芸術?エンタメ?ファッション?アーティストがぶつかる「領域」問題_富士山展3.0トークショー(2)

(1)日本のアートは2011年を境に変わってしまった 登壇者 【左】施井泰平【中央】増田セバスチャン【右】藤田直哉 (プロフィールは(1)参照) 施井泰平 増田さんが若い頃に、現代美術家の飴屋法水のところにいて、レントゲン藝術研究所とかを見ていたという話があったと思うんですが、そもそも増田さんがもともと現代アートの人だというのはあんまり知られてないと思います。 そこを圧縮して、6%DOKIDOKIだったりきゃりーぱみゅぱみゅの美術とかサンリオピューロランドのパレードと

日本のアートは2011年を境に変わってしまった_富士山展3.0トークショー(1)

2020年2月にHELI(X)UMの会場を使って開催された富士山展3.0トークイベント「アートから生まれる『対話』の現在 −テクノロジー、カルチャー、コマーシャリズムを通して−」の書き起こしをお届けします。 イベント当日とは大きく状況が変わっておりますが、新たな時代の変換点を迎える今、改めて残しておきたい内容であるかもしれません。 アート、KAWAII、IT、分断、対話など、たくさんのテーマが入り組んだ、大きな場所ではなかなか話せない、1時間半の熱い、熱いトークセッション

これから「アート」はどう変わる?今、私たちが考えていること。

みなさんこんにちは!田崎です。「未来を膨らます」を合い言葉に、増田セバスチャンが中心になって立ち上げたNPO法人HELI(X)UMのメンバーであり、アーティストのマネジメントやプロモーションを、ニューヨーク⇄東京で行っています。noteでは、HELI(X)UMの活動にまつわることや、国内外のアートの現場からの逸話を皆様へお届けしたいなと思っています。 さて、多くの地域で緊急事態宣言下にある今、みなさんも心落ち着かない日々をお過ごしのことと思います。 まずは、みなさま御自身

増田セバスチャンの 目からオーラを出す目利き術

増田セバスチャンのマネージャー/チーフアシスタントのキタムラです。作品制作の裏話や、進行中の企画のメイキングなど、増田セバスチャンの目線を皆様にもおすそ分けできればと思います。 増田セバスチャンのSNSに定期的にアップされる「買い出し」の写真。増田セバスチャン作品は、絵の具ではなく世界中に既に存在するマテリアルを使って描くことが多いので、実はこれは「画材探し」の写真でもあります。 海外に行くと増田セバスチャンは現地の方にこう聞きます。 「市場はどこにありますか?」 新

2019年の増田セバスチャン

今年も、たくさんのモノ・コトを生み出したけれど、思うようにいかずに足踏みすることも多く、また、考えさせられる出来事も多かったなーと思う一年でした。 それでも、今は、来るべき2020に向けて、丁寧にひとつづつ弾(たま)をこめている時間だと考え、世に出た仕事出ない仕事とあったけれど…たくさんのお仕事に関わらせていただきました。 おそらく世界中で大転換期になるであろう2020。 アーティストとして、果たしてどんなメッセージを投げることができるか…? 考えれば考えるほど、怒り悲

なぜ、増田セバスチャンは5時間話すのか。

いよいよ今週・12月21日(土)に迫ってまいりました!増田セバスチャン5時間トーク。 いい意味でも悪い意味でも、原宿…日本にとって、大きな節目になるであろう”2020”。オリンピックや観光やIRなどなど、浮かれ気分のランナーズハイでぶっちぎって昇天するのか?それとも、皆で手をつなぎながら崖っぷちから谷底に飛び降りるゲームにのっかるのか…? ここ数年で、アフリカ南米アジアなど世界中をまわって、より俯瞰でモノゴトを見れるようになった自分が、未来につながる言葉を残したいとの思い