ヨーロッパでの産業空洞化について

ヨーロッパでの産業空洞化について

ここ数か月、ヨーロッパ中の政治家や各企業のCEOがヨーロッパ内でのエネルギー価格が高止まりしていることを受けてEUがエネルギーに対して補助を行わない場合、企業が大陸離れをすることについて警告しています。天然ガスを使用して生産している産業に対して大きな打撃を与えています。

ロシアのウクライナ侵攻以前はヨーロッパはロシアから全体の40%の天然ガス、25%の原油を輸入していました。
開戦後、EUは特に天然ガスの供給について多様化させてきました。カタールやガーナからLNGの輸入を増やしノルウェーからのパイプラインによる輸入を増やしてきました。また、国内の消費も大幅に削減しました。
しかし、削減の大部分は鉄鋼、アルミニウム、肥料生産者でした。
エネルギー価格の高騰をうけて事業の縮小、場合によっては操業を停止しなければならなかった。現在、エネルギー産業のトップの62%がエネルギー価格の安い国への移転を検討していると回答しています。

幸いなことに今年の11月は暖かったためヨーロッパでの天然ガスの貯蔵は90%を超えているためこの冬は心配されていません。
しかし、23、24年の冬も天然ガスの貯蔵量については厳しくなることが予想されているため来年以降もEU内での課題の一つとなりそうです。

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