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智歯周囲炎→親知らず抜歯レポート




20代も後半になって、初めて親知らずを抜いた。外国で。
今まで、何人も親知らずを抜いた友人たちを見てきたが、本当に他人事の対応をしていたと、深く反省した。
もっと優しくしてあげればよかった。

ということで、レポート。




5月2日(土)
右下の親知らずが鈍く痛む。
鈍痛なので、あまり気にせず、食事も普通にとったし、日本酒も飲んだ。


5月3日(日)〜4日(月)
激しく痛む。歯の疼いた痛みと、周辺の歯肉、顎下のリンパ、喉の上の方の痛み。
特に、飲み込むときに痛い。

自分の感覚としては、歯の成長+智歯周囲炎が重なっている?(智歯周囲炎になるのは初めてなのでよく分からん)

痛いながらも、チャットモンチーの親知らずを聞いた。泣ける。大学生のときの気持ち。



5月5日(火)
歯医者受診。
智歯周囲炎確定。
麻酔無しでグサグサ何かを刺しながら洗浄され、薬を入れられた。
声も出さず静かに泣いた。

終わったあと垂れ流しの涙に気づいた先生と助手の人が狼狽える。

一週間後、親知らずを抜く予約をする。

どうせ一週間後に抜歯だし、そのとき抗生物質あげるからと、抗生物質はもらわなかった。
うがい薬を処方された。


5月6日(水)〜9日(土)
少しずつ、炎症が治まる。ギリギリ治まったので、抜くのに少し不安がよぎるが、早く終わらせてしまいたい。
心なしか、親知らずの頭が前よりも出ている。やっぱり成長していたのか。

抜いたら当分好きなものが食べられなくなると言われ、土曜日急遽ラーメンを食べに行った。ビールも飲んだ。食い意地よ。


5月10日(日)
親知らず抜歯。
緊張した。
麻酔の時点で痛いし、すごく不安。

抜歯自体はすんなり終わった。ものの数秒。
しかし、出血が異常に少ないとのことで、掻爬された。
これが辛かった。
骨をごりごりされている感覚がして、麻酔は効いているものの、痛かった。
何をされているかもよくわからない状態だから、不安はどんどん増していくし、いつまでこの時間が続くのだろうと、またじんわり涙が出てきた。


でもまあそれも案外早く終わり、止血も含め全部で大体1時間くらいで処置終了。

止血中に麻酔が切れ、痛みがやってきた。恨み辛み妬み嫉み嫌な感情全て丸めて顎に詰めたみたいな感じだった。ムカついた。待合室でも涙が滲んだ。
最終確認のときに追加で麻酔を打ってもらった。

食事してもいいが、熱いもの、刺激の強いものは食べてはダメ。24時間歯磨きしてはダメ。軽いうがいはいいが、ぐちゅぐちゅうがいはダメ。とのことだった。

抗生物質と痛み止めをもらって拍動する顎を抑えながらタクシーで帰った。
外国の痛み止めはどんなもんだろうと思ったが、普通にロキソニンだった。
かなりお腹が空いていたので、牛乳プリンを買った。


帰宅してからも悲しかった。
すぐに麻酔が切れ、どくんどくんした痛みがやってきた。
痛いのにお腹が減っていたので、ロキソニンを飲んで、牛乳プリンを食べた。

一口食べたが、少し残った麻酔のしびれと、血の味、痛みで、涙が出てきたので、冷蔵庫にしまった。


ベッドにもぐり、大人しく寝た。

悲しみと痛みが続く。静かだと尚辛い。
テレビでずっとアニメ斉木楠雄を流しながら横になっていた。

斉木楠雄ありがとう。気が紛れた。



5月11日(月)
夜中に生理が来た。最悪。
生理痛がひどいんだ、また。
しかも今日は普通に出勤。
がんばれわたし。

痛くても辛くてもお腹はすく。健康な体だ。

ゼリー飲料みたいなのを朝すすって、重い体を引きずって出社。

口の中の痛みも生理痛もきたので午前中に追いロキソニン。

なんとか一日目終了。




5月12日(火)
昼くらいに、生理痛はだいぶ軽くなった。
よかった。もう大丈夫な感じだ。

結局、抗生物質は抜歯した日曜、一回きりしか飲んでいない。
抗生物質飲むと、体の至るところに不調が現れるので、すごく嫌。
言うこと聞かなくてごめんなさい。

ロキソニンも、月曜に一回飲んだきり飲むのをやめた。胃が痛くなってきたので。



5月13日(水)〜15日(金)
縫った糸のところが突っ張ったり、食べ物が当たって少し痛かったりするが、予後良好。

お粥や雑炊、ゼリー飲料が基本ではあるが、餃子なんかも食べたりして、類稀なる食い意地を発揮していた。キムチも食べた。しみなかった。
我ながら、本当に丈夫な体だ。



5月16日(土)
抜糸。10分程度で終わった。
もうなんでも食べていいと言われた。辛いものもオッケーだって。

うがいをよくするように言われた。うがいでいいの?



5月17日(日)
もうほぼ元気!
抜いてから一週間でこんなに回復するなんて、自分でもびっくり。
親知らずを抜いたら、パンパンに腫れるもんだと思っていたけれど、一度も目に見える腫れはなく、少々肩透かし食らった感。まあないに越したことはない。


炎症がもう少し治まってから抜いたら、ちゃんと出血して、掻爬しなくてよかったかな?

生理前だったから、抜歯には適していなかったかな?

など、反省点はありますが、なにより自分の治癒力に脱帽。

親知らず自体が、素直で、足も一本だったから、それも良かった。

腫れもせず時間もかからず、ライトな親知らずの抜歯だったと思う。それでも、心の中を恨み辛み妬み嫉みから支配された。
今まで親知らずを抜歯してきた人々、ほんと、よく頑張ったね…もっと崇めたいし、これからはもっともっと優しくする。誓う。


しっかりブラッシングしていたつもりだったし、フロスもしていた。
けれど、智歯周囲炎は突然やってくる。
やっぱり、歯肉がかぶっていると難しいのですな。
左下も同じような生え方なので、いつあの痛みがくるか怖いですが、もう当分、親知らず抜くのはいいかな。

やっぱり、怖いし。

忘れた頃に抜こうかと思います。

ちなみに、この国では日本酒飲めるし、日本風ラーメンもビールもある。ありがたい。

抜歯してから禁酒しているので、完全復活したら美味しいお酒が飲みたい。



おわり


まさかサポートしてもらえるなんて思ってもみませんでした!ありがたき!