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「超集中力」をつくる5つの時間術

 これまで3回にわたりダイゴ氏の著書『超集中力』から、「まえがき」「第1章 集中力とは何か」「第2章 7つのエンジン」についてお話ししてきました。4回目の今日は第4章「時間術」についてお話ししたいと思います。

その1 超早起き

Apple、スターバックス、Amazon、Yahoo!、ヴァージン・グループ、ニュースサイトThe Huffington Postなどの大企業のCEOや創業者のようなビジネスの世界で大成功している人たちにはある共通点があります。それは毎日4時半から5時過ぎには起きるという超早起きで知られているということです。

 なぜ彼らはそんなに早起きなのでしょうか?
「脳は、朝起きてから4時間の間に最もクリエイティブな力を発揮する」ことが脳科学の研究でもわかっています。誰にも邪魔されない早朝の数時間を、最もクリエイティヴなことに費やすのは理にかなった時間の使い方と言えるでしょう。

朝のゴールデンタイム

 充分な睡眠をとってウィルパワーの回復した朝の時間。その中でも朝食をとった後の30分が最も集中力が高まった重要な時間と言われています。その30分をピークとした集中力の高い状態は、そこから約4時間持続することが明らかになっているそうです。
 6時に起きるとすると朝食などをとった後、だいたい7時から11時くらいまでの4時間が知的作業に向いているゴールデンタイムと言われています。

睡眠時間とサーカディアンリズム

 サーカディアンリズムとは、原始時代から繰り返されてきた「日の出とともに起きて、日が落ちるとともに眠くなり、夜は寝る」という体内時計のこと。このリズムに沿って超早起きすることは、体にとって最適なリズムと言えます。

 またアメリカの研究では、ビジネスの世界などで成功している人たちは長時間眠っているとことがわかっています。その平均睡眠時間は8時間。一方、一般の人の平均睡眠時間は6時間。高い集中力を必要とする人ほど、ウィルパワーが十分に回復するに足る睡眠時間が必要なのです。

朝15分の運動

 また先にあげたビジネスの成功者たち全員に共通している行動に、朝起きた後、ランニングやウォーキング、ストレッチ、スイミングなど何らかの運動をしていることも知られています。難易度の高い意思決定を迫られる立場の彼らは、超早起きした後、15分程度の軽い運動をして脳を活性化しているのです。


メンタリスト・ダイゴがオススメする「朝、行うべき7つの行動」

1、早起きして朝食を摂る。
2、グリーンエクササイズなどで、朝日を浴びながら軽く汗を流す。
3、モチベーションの上がる話題や言葉、詩に触れる。
4、毎日1つ、ノートかパソコンなどに日常の幸せへの感謝を書き留める。
5、毎日、「今日が人生最後の日ならどうする」と自分に問う。
6、その日の計画を10分以内に立てる。
7、短時間の瞑想をする。

1日20冊の本を読むダイゴ氏の時間の使い方

・朝は大切なインプット。新しい分野の本を読み集中して机に向かい、ノートにアイデアなどを書き出す。
・昼はアウトプット。ミーティングや講演、メディアでの活動など。
・夜は復習の時間。軽めの本を読んだり、自分のアイデアノートを見返したり、仕事とは関係のない映像をみるなど。

その2 時間を区切って「デッドライン効果」を利用した2つのテクニック

1、「ポモロード・テクニック」
25分の集中と5分の休憩を繰り返す。
短い時間に区切られていることで、時間をかけずに集中状態に入るための訓練にもなる。
☆ポモロード・テクニックの優れた点は、「やる気が起こるから行動するのではない。行動したからやる気が出る。」という作業興奮の原理を実践しやすい点にある。

☆25分でブログなら何記事書ける、ツイッターなら何ツイートできるという時間感覚をつかんでおく。
25分・5分のセットを5回繰り返しても終わらない作業に関しては不向き。

2、「ウルトラ・ディアンリズム」
90分の集中と20分の休憩を繰り返す。
ポモロード・テクニックが初級編とするならウルトラ・ディアンリズムは応用編と言えます。睡眠時に90分の深い眠りと20分の浅い眠りを繰り返す法則が、集中力にも当てはまります。このリズムが自然と集中を高め、集中力を持続させることが様々な研究で明らかにされているのです。
☆90分で取り組むタスクは1つに絞り、それ以外は捨てる。
☆1日のうち、合計3〜4時間集中している時間があればかなり優秀と言えます。
☆ウルトラディアンリズムでは20分の「アクティブ・レスト」を利用しましょう。(積極的に軽い運動をすることで脳が別の刺激を受けウィルパワーが回復します。)

その3 アイビー・リー・メソッド

1、紙に「明日やるべきこと」を6つメモする。
2、その6つを重要と思われる順に番号をつける。
3、翌日、このメモの順番に従って仕事を進める。
4、全部できなくても悔やまず忘れる。
5、明日のための6つを新しくメモする。
6、1〜5を繰り返す。
☆絶対に守るべきポイントは、順番に作業を進め1番が終わるまで1番しかしないことです。
☆週の始まりの初日などには、特別に0番を加え、取り組みやすい着火剤となるような小さな作業から始めることも推奨しています。

その4 スケジュールに余白をつくる

 予定や目標を1日ごとに立てず、1週間ごとに設定しましょう。そうすれば達成できなかった日があったとしても挫折を感じる必要はありません。そのためにも「何もしない時間」を予定しておきましょう。

 また計画的に週に2日ほどを余白にしたり、1日の中であえて捨てる時間帯「怠けタイム」を持つことで、その後の集中力が高まっていくでしょう。緊張と弛緩のリズムは人の本能というべきもので、リラックスすることを完全に取り払うことは不可能です。あえて自覚的にリラックスする習慣を持つことで、結果的に翌日以降の集中力を高めることができるのです。

 『超集中力』を読んで

 今まで知識がなかったためにやる気や根性論などを頼りにガムシャラに頑張ろうとして失敗したり、流れにまかせてやったりやらなかったりを繰り返してきた人も多いと思います。脳の仕組みや身体のリズムなど科学的な裏付けのある集中力の知識がこれほど説得力があり必要不可欠なものだとは、私もこの本を読むまで知りませんでした。

 これからは無駄な努力に時間を奪われることなく、この本に書かれたテクニックを活かして「超集中力」を身につけ、自分の人生の時間を思い通りにコントロールして行きたいと思います。

 最後までお読みいただきありがとうございました。




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