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旅で出会った最高な♨️ 3選

晴れて無職になっちゃったので、チャリで日本を小回りしてきた。梅雨という天候イベントが潜んでいる6月に。

東は埼玉、北は新潟、西は京都、南は静岡という合計1500km弱のルートだ。そして宿は取らず、ほぼ野宿で過ごすというストロングスタイル。

そんな旅だったが、1日中チャリを漕いでいると、その疲労感たるや凄まじいものだった。

全身汗だらけだし、脚は痛いし、擦り傷はつくし、ケツは割れるし、雨は降るし、なんかもう、くるしい!しんどい!辛すぎ!

そんなドリカムのしょうもない替え歌を歌ってしまうほどの疲労感だった。しかし、しかしながら、それをスカーーーッ!と解消してくれたものがある。

そう、♨️だ。
(♨️=銭湯、温泉という事でお願いします)

武田信玄が戦のために温泉療法を取り入れていた事は有名だが、本当にそんな効果あるんかいなと、わたくし常々、疑問視していた。♨️に入るたびに疑問視していた。なんならトイレの時もしていたかもしれない。

が、今回その疑念はすっかり消え去り、♨️の効能をマジマジと実感する事になる。

行軍だったり、長い移動といった長時間の肉体疲労に♨️は効果バッチリなのだ。

そしてその効能もさることながら、各地の♨️は魅惑的な個性を放っていた。いやぁ〜、♨️文化って、ほんとうに最高だなぁ〜。と入るたびに思っていた。

ということで、みなさんにも訪れる機会があると思うので、わたくしが今回の旅で出会った最高な♨️3選を紹介していこうと思う。

第3位
【静岡】走り湯浜浴場

まず料金が350円と無職にはうれしい破格ぶり。しかし、カランにはシャワーが無い。桶に水を溜めて浴びる、浴びる。風情があるぜ。

浴槽は2つのみというシンプルさ。しかし、塩分濃度が高く、こいつぁ体にきくぜぇといった泉質で最高だ。

ボディソープが見当たらなかったので、お湯のみで洗っていたところ、地元住人らしきお客さんからボディソープの場所を教えて頂く。

浴室の入り口付近にひっそりと置いてあるとのこと。そして、使ったら元の場所に戻す仕様らしかった。その節はありがとうございました!

ちなみに写真は、「走り湯浜浴場」ではなく、近くにある「走湯温泉跡」の写真である。狙って行ったのではなく、ナビの設定を間違えて辿り着いた場所だ。

しかし、洞窟の奥で流れる源泉の迫力は一見の価値ありなのでオススメである。

第2位
【豊橋】千人風呂

この施設、廃墟とレトロが好きな人にとってはブッ刺さる。なぜなら、廃墟とレトロの良いとこどりだからだ。ということで、わたしにもブッ刺さる。

まず浴室の様子だが、照明が半数近く点灯していない!意図的かどうかは判断できないが、おそらく手が回っていないのだろう。

異様に暗いからだ

そして、浴室の端には、サイレントヒルの裏世界にあっても不思議ではないオブジェクトがある。写真には撮れないので実際に見てほしい。最高である。

湯が張られていない露天風呂の脇では、常連客がスクワットしている。ビビるぜ。

といった理由から、この施設、夜に行くのが断然オススメだ。インスピレーションが湧きでること間違いなしだからである。

また浴室が2階建てで直接繋がっており、けっこう珍しい構造をしている。裸で階段を上り下りするというのは新鮮だった。

ちなみに、体はしっかり洗えるし、浴槽は綺麗だし、サウナと水風呂もいい具合だった。受付のおばあちゃんも優しい。

是非、またお邪魔したいので、末長く営業してほしい。

第1位
【京都】ぎんすいゆ

路地にある。路地にある銭湯というだけで、ウッキウキだ。また施設自体は古いが、そのかわり、活力があった。

まず、イカした番頭さんが迎えてくれる。若い。たぶん20後半か、30前半だろう。

そして脱衣所には、入れ墨が入ったイケイケの兄ちゃんが談笑している。そう、ここは入れ墨オッケーなのだ。

これは持論だが、入れ墨が認可されている所で、ヤンチャな行動をとる人ってほぼ居ないのでは?治安良いのでは?という説がある。

なぜならば、認可されている所が少なく貴重なのに、そんな場所でヤンチャするには、それなりの理由が必要となってくるからだ。

ピリついているサラリーマンが集結している地域の、入れ墨•タトゥー禁止の施設よりも平和だと思う。ピリつきサラリーマンは厄介なのだ。

ちなみに、ピリつきサラリーマン自体を非難しているわけではない。ピリついてしまう環境、構造が悪いのである。

そんな事を考えながら、浴室に入りシャワーを浴びる。勢いがとても強くて気持ちがいい。これが昭和のシャワーじゃ!と言わんばかりの水圧である。

そして、少し熱めの湯船に浸かる。ふと、浴槽の説明書きを見てみると、「アメリカ•ケミカル社製のイオン交換樹脂を使って、科学的に完全軟水にしている」みたいな事が書かれている。時代を感じさせる説明書きだ。

おそらく化学調味料という用語がまだ世間で肯定的に捉えられていた時代に作られたのだろう。

余談だが、化学調味料という用語を作ったのはNHKである。味の素などといった固有の商品名を使えないという理由からだ。

その頃はまだ化学×食のイメージは先進的で良かったらしい。その後、だんだんとそのイメージが悪くなることにより、味の素の売り上げは悲しい運命を辿ることになる。
(途中で、うま味調味料と言い換えたが時すでに遅しだった。)

話は戻って、この銀水湯の1番良かったところを挙げる。それは、浴室に差し込む西陽だ。

屋根下にある窓、脱衣所、浴室がガラスのみで仕切られているため、西陽が差し込むのだ。柔らかい陽の光を浴びながら入る水風呂は、とても穏やかで、溶けて同化してしまうような感覚になる。

これは是非みなさんにも体験してほしい。近くに住んでいたら週7で通ってしまうこと間違いなしだ。


以上、最高な♨️3選でした!

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