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Summer Boarding School保護者向けセミナー報告

8月7〜11日、8月17日〜20日に行われたSummer Boarding School最終日に保護者向けセミナーを開催しました。
3泊4日過ごした子ども達の成長、学童期の子ども達の発達の特徴について参加してくださったご家族の皆様と対話形式でセミナーを行いました。

3泊4日での子どもの成長

子どもたちは、4日目の朝から、お迎えに来てくれるお父さんお母さんに向けてランチ準備に取り掛かりました!
その間、保護者は別室でセミナータイムです。

おうちの人がわかりやすいように、めじるしの看板にも子どもが絵を描いてくれました。

セミナーでは、保護者の皆様一人ひとりから、送り出す前の子どもの様子をヒアリングし、「どんなところが心配だったか?」を話していただきました。

・初めてのお泊まり経験だったので、夜寂しくないかな?
・仲の良い子はできるかな?
・ある程度自分のことはできるが、極度の人見知りなのでその点が心配だった。

といったご意見が出ました。
初めてお母さん、お父さんと離れて過ごす4日間というご家族も多かったため、子どもだけでなく、保護者にとっても心配要素は多かったことと思います。

では、実際の子ども達の4日間の姿はどうだったか。
ここの4日間の一人ひとりのお子さんの様子をスタッフからシェアさせていただきました。
もちろん、初日は家族と離れ離れになった寂しさもあります。
初めて出会う仲間に、緊張したり、声が小さくなったりすることもあります。
しかし、子ども達は、日を追うごとに自立した生活を送り、初めての仲間とも協力して様々な日常活動を行なっていくようになりました。

仲良く過ごしている時間ばかりではありません。
緊張感が解けてきて、自分の意見を抑えることなく言い合えるようになると、時には意見が割れて衝突することもあります・
だけど、その中で良い方向へ導いてくれる子が出てきたり。
少しずつ集団の中での「じぶんの役割」
が出来上がってきました。

一人一人の子どもの様子をシェアすると、
「うちの子らしいな」
という点もあれば、
「え!そうなんですか?!」
と、驚かれる点があります。

この、驚かれる点というのは、
家庭では「できない・まださせられない、任せられない」と思っていたことを、
集団の中でやっていた、
ということが多くあるのではないでしょうか。
この点も、集団生活の醍醐味です。
学童期の子ども達は互いに良い刺激を受け、切磋琢磨し、
家庭の中で一人では得られない成長のチャンスを掴みます。

5日目、6日目、1週間、、と
この先も一緒に過ごしたらどんな成長が見られただろう。
スタッフは、そんな気持ちでした。

学童期以降のモンテッソーリ教育

3泊4日のシェアタイムを経て、代表の大谷より
学童期以降のモンテッソーリ教育についてセミナーを行いました。
0歳〜24歳の間を6年単位で区切られるモンテッソーリの発達の4段階のうち、
学童期(6〜12歳)は発達の第2段階になります。

学童期の身体的特徴や精神的特徴、
子どもの発達に寄与する大人の関わり方って?

今の学校教育の常識とはちょっと違った視点に
保護者の方も新鮮な様子でした。

発達の第2段階

発達の4段階の第2段階目に突入している学童期のお子様達には、様々な特徴がありますが、その中でこのサマースクールで見られた姿の一例を挙げてみます。

▶発達の第2段階の特徴例
「物事の善し悪し、モラルに対し厳格になる」

サマースクール中に起こったエピソードの一例を紹介します。

Iくんが、大人用の大きな懐中電灯を部屋の中で持ち歩いていました。
その懐中電灯は、そのちょっと前に、
先生が「Iくん、これは大人用のだから、片付けておいで。」
と声をかけていました。
それにもかかわらず、懐中電灯を持ち歩いていた姿を見て、
Rちゃんが、
「それ、子どもは持ち歩いたらダメじゃん〜!!!」
ととても腹を立てた様子で叱っていたのです。

スタッフはRちゃんを宥めました。
しかしまたその数分後、

「もう、Iくん、ダメって言われたものをなんで持ち歩いてたの〜!!!」
と、腹が立って仕方がない様子。

これを見た大人はRちゃんを
怒りっぽい子だ
と評価するでしょうか。
もしそうだとしたら、とても勿体ない事だと思います。
これはRちゃんの立派な成長の証。

発達の4段階を知り、今、この時期にはこのような傾向があると理解していれば、
子供のあらゆる姿に対して
「あぁ、今ちょうどこの時期なんだな。」
と客観的に理解することができ、
適切な対応を本人に対しても、周囲に対してもすることができます。


みんなでランチ

セミナーが終了したら、お待ちかね、
お父さん、お母さんとの対面タイムです!

一生懸命用意したランチを目の前に
ちょっと自慢気になりながらも、
久しぶりの対面にみんな甘えん坊全開。

子ども達の姿の変わりっぷりには、スタッフも少し驚くほどでした。

おうちの人のために描いたホットケーキ

ずっと会いたかった、話したかった思いを
たくさんおうちの人に話しながら美味しくいただきました。

ここで過ごした4日間で習慣化した
「じぶんで生活をする力」
自分で配膳、皿洗い、片付けを行いました。
もちろん、自分の分だけでなくお父さん、お母さんの分も子ども達が片付けまでします。

おうちの人が来ても、変わらず自分で食器を洗い、拭き、片付けました。

このSummer Boarding Schoolが終わり、数日も経てば、また普段の生活に戻り、
おうちの人がお皿を洗い、
食器の片付けも、
配膳も、
全然やってくれないじゃない。
となるかもしれません。

家庭では、時間や家族の事情もあります。
そうなって仕方ないところもあるでしょう。
お母さんひとりの声かけで続けることが難しいこともあるでしょう。

だからこそ、たくさんの大人が
関わることで、
お子さんは「自立」
することができるのだと思います。

その中でモンテッソーリ教育や子どもの発達を理解し、
より発達に合った関わり方をすることができれば
子ども達は何倍もの知識と経験の機会を得ることができ
無限の伸びしろをどこまでも伸ばして
目まぐるしく変化する時代を生きるなかで、しなやかに活躍することができる人間へと成長できると信じています。

Scuola dei Bambini初の Summer Boarding Schoolにご参加くださいました皆様、我々を信じて、お子様を預けてくださって、
本当にありがとうございました。 


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