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「恋」

一人芝居用台本です。この作品は #おうちで読もう   に参加しています。朗読して、公開いただけたらうれしいです。

今回は《歌》のような物語を目指して書いてみました。

■本編■(番号は読まなくて大丈夫です)

《1》
初めて恋をした。
手をつないだ。
幸せだった。
でも、喧嘩をした。
すれ違った。
そして、別れた。
相手を責めて、泣いた。
やけ食いをした。
そして、きっぱり忘れることにした。
また恋をしよう、と思った。

《2》
ふたたび、恋をした。
キスをした。
幸せだった。
でも、喧嘩をした。
また、すれ違った。
そして、別れた。
自分を責めて、泣いた。
やけ酒をした。
後悔だけが残った。
きっぱり忘れることはできなかった。
また恋ができるか不安になった。

《3》
最後の恋をした。
愛を知った。
幸せを確信した。
喧嘩もした。
けど、仲直りした。
すれ違いもした。
でも、今度は別れなかった。
二人でたくさんの思い出を重ねた。
そばにいてくれる、あなたに感謝した。
自分の居場所ができたと思った。
全てを大事にしようと思った。
恋が終わって、愛が始まっていた。

             (おしまい)


今後の執筆と制作の糧にしてまいりたいと思います。