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【声劇台本】013「にらめっこ」

令和最初の胸キュンドラマ!

行きますーーーーーーーーーーー!!!

<配役>
鮎田君(14)中学2年生。
七尾さん(14)中学2年生。


―――本編―――
鮎田君のMO「気がつくと僕の方を見ている同じクラスメイトの七尾さんは、僕が視線合わせるとすぐにどこか別の方へと視線をそらす。そんな気まずさが、僕は妙に気になっていたのだけれど、君にどう話しかけていいのか、わからずにいた」

鮎田君のMO「放課後、クラスメイト達がみな帰った教室で、居残り補習で残った僕たちは二人きりだった。気がつくと七尾さんは僕の方を見ていた。視線が合う。でも……今日は僕から視線を逸らさない君がいた。そして、見つめ合う時間が10秒続いた……」

鮎田君「あの……七尾さん……」
七尾さん「ん?」
鮎田君「僕の顔に何かついてますか……!?」
七尾さん「ううん。ただ見てただけだよ。鮎田君こそ、私のこと見てるじゃん」
鮎田君「(戸惑って)えっ……。違いますよ」
七尾さん「どう違うの?」
鮎田君「これは……にらめっこ、なんです!」
七尾さん「にらめっこ!?」
鮎田君「そうです。だから視線を逸らせなかったといいますか……」
七尾さん「じゃあ、笑った方が、負けになるんだ」
鮎田君「そうです!」
七尾さん「なら、負けられない!」
鮎田君「ぼ、僕だって……!」

鮎田君のMO「そうして僕たちは再び見つめ合った。この時、僕は初めて君の事を真っすぐに見ることができた気がした。その時間はとても長く、ずっと続くかのように感じられた」

七尾さん「(クスッと笑って)ああ、もう限界。私の負けだ! 降参します」
鮎田君「……七尾さん、課題は終わったんですか?」
七尾さん「うん! だから、鮎田君のこと見てたんだよ」
鮎田君「暇つぶし的な……?」
七尾さん「でも。初めてちゃんと話せたね」
鮎田君「そ、そうですね……」
七尾さん「じゃあ。鮎田君。私先に行くけど。また、にらめっこしようね!」

鮎田君のMO「そう言って彼女は課題を提出しに教室を去った。僕は彼女の言葉の意味を考えた。すると、彼女と視線を合わせるのが急にくすぐったく思えてきて、僕は一人で赤面した」


―――おわり―――

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今後の執筆と制作の糧にしてまいりたいと思います。