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お互いに話す(対話する)ことから作り出される新しい正解

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いつもコラムをご覧いただきましてありがとうございます。2020年最後のコラムとなりました。2020年5月から毎週1回配信し、33回配信することができました。いつもサムネイルを作ってくれるメンバーがいるのですが、どんなサムネイルになるのかな?!と待っている時間が好きです。

このコラムの最後に年内最後のイベントの企画も紹介しておりますので、是非ご確認いただけますと幸いです。

さて、先日、NPO法人GEWELのオープンフォーラムで登壇されていた宇田川元一先生と長岡健先生が「ナラティヴ・アプローチ」の重要性についてお話されていました。

以前、こちらのコラムで触れたロバート・チェンバース氏の「参加型開発」と類似している点がナラティヴ・アプローチにはあり、関連性がみられて個人的には嬉しくなりました。こちらのコラムも是非!

問題があるのか?問題は作り出されるのか?

宇田川先生は「組織変革におけるストーリーテリングの意義−問題分析志向からポジティヴな未来志向へ−」(2011)という論文で、これまでの「課題」の立て方に疑問を投げかけています。

組織の中で合理的に動いていないところを断定し、その課題解決のためにアプローチしていくのがこれまでの課題の捉え方です。あくまでも課題は客観的なもので、客観的な課題に対して、論理的にアプローチしていくという考え方です。「課題を考える者」と「課題となる行為を行う者」、「経営戦略の知識を有する者」と「経営戦略の知識を有さない者」との二分化が自然と生まれてしまいます。「課題を解決しなければ、大変なことになる!」という恐怖心がモチベーションになります。

一方で、ナラティヴ・アプローチは、課題解決ではなく、それを課題と捉えるかどうか?について考え方を変えていくアプローチです。課題は客観的に存在しているのではなく、人と人がお互いに関係し合うことによって主観的に作り出されるものである。という前提に立ちます。「課題」が存在しているのではなく、「出来事」を「課題」と認識している「私」が存在しているだけなので、「課題」と認識するまでのストーリーを可視化させ、そのストーリーの中でおかしなところを見つけ、「出来事」に対して新たなストーリーを作ることで課題を課題として認識しなくなる。ということです。前向きな未来を目指して、出来事に対して新しいストーリーを作り続けていくアプローチです。

対話から生まれる新しい物語

頭が混乱する文章になってしまいましたが、東ちづるさん(一般社団法人Get in touch代表)が、わかりやすく、カジュアルで馴染みやすい、「まぜこぜ」という言葉で同じことをお話されていました。

まずは、いろいろな人が「一緒にいる」空間を作ることが重要。でも「一緒にいる」だけではダメでお互い理解し合おうとし、お互いがケアし合おうとすることが大切。

ここから有料記事となりますが、最後のまとめの数行のみを有料部分としています。内容自体は無料部分で全てカバーされています。本記事を読んで、「新しい視点を得られた」、「S.C.P. Japanの活動を少し応援したい」と思っていただけたら、有料記事を購入いただけますと幸いです。よろしくお願いします。

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