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今日は叶えられる、あの頃憧れた夢のような時間が。

とにかく夏が苦手で、暑いのも苦手。
今日は朝から風が強く、ネコバスが来る時のようなビュー!ザザーッ!という音と共に部屋の中に風が吹き込んでくる。
おかげでエアコンをつけなくても暮らしていける。

以前暮らしていた地域では、田んぼの稲や木立を切るような風の音はしなかった。
流れる川の音、鋭い風の音、この2点でかなり夏を乗り切っていける。

自然としては恵まれた環境で、それではどのような時にエアコンが必要かというと、それは夕方以降。
日が暮れてくると虫が怖い。
虫の恐怖がなければ、夕方以降はさらに風の温度は低いはず。
夕立ちが来た後はなおさら打水効果でひんやりするのだけど、少しだけ降った後というのは虫は倍増で、虫との戦いが嫌すぎて窓を閉めてエアコンをポチっ。

最近では、夜に窓を開けていることが防犯上も良くないような気がして、家の明かりをつけるような時間帯では窓を閉めて鍵を閉める。
結局、のどかな田舎であってもエアコンなしでは生きていけなくなってしまった。

時々、木造住宅のバン!という音にびっくりして、急に鳴るな・・・と独り言を言ったりもする。


若かりし頃は完全なる体育会系で、夏の練習は暑くて苦しくて辛かった。
炎天下のランニング中などに思い浮かべるのは、家のひんやりした玄関だった。家に帰って、夏でも冷んやりした薄暗い玄関で寝っ転がりたい。そう思っていた。

意外と実際に帰宅すると、玄関で寝っ転がるなんていうことはなく、ご飯を食べたりお風呂に入ったり、通常の暮らしで一通り過ごしてしまう。

今、辛いトレーニングもなく、昼間家にいる時間も適度にあり、リビングでボーッと風を受けていると、あの時憧れた夢のような時間を何十年か越しに漸く過ごしているんだな、と思う。


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