#1 テレビリサーチャーのオススメ 書籍3選「闘うもやし」
私たちは番組制作にあたって様々な本を読みます。
本に書いてある情報はネットでは見つかりません。
ネットで見つからない情報を探すために2週に1度、図書館に行き、目についた本を借りています。
読むのは年間100冊ほどでしょうか。
数ページ読んで本を閉じることもあれば、1ページ読んだだけで引き込まれる本もあります。
これらの本は、本を開いてすぐに引き込まれた本です。
とても面白い本だと思います。
絶望的な状況からでも、闘う勇気が湧いてくる1冊
数十円で叩き売りされるもやしの生産者の格闘の物語。
もやしがなぜ安くしか売れないのか。
それは誰ももやしの魅力を語らず、消費者にプレゼンテーションしなかったからだったのです。主人公はそこに気づき、各地でもやしの試食会を開催。最終的に高級もやしの生産者としてブランディングに成功するという物語。
序盤、主人公はとにかく深いどん底に落ちていきます。
底に落ちた時に武器は数十円でしか売れないもやし。借金はどんどん膨らんでいく。
誰もが絶望する状況で、それでももやしで闘うのは、生産者が誰よりももやしの魅力と可能性を信じていたからだと思います。
どんな状況になっても闘う姿勢と、状況を変えていこうとする主人公にとても感銘を受けました。皆さんに購入してもらいたいです。
「天才とはこうゆう人なんだ」と理解できた1冊
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも取材されたフレンチの天才シェフ 米田肇氏の半生と仕事の流儀を記録した1冊。
この書籍の中で度肝を抜かれるのがシェフの緻密なこだわり。
食材への加熱は0.1度単位で決まっており、サラダの葉っぱを置く位置もミリ単位で決めています。
鴨肉の筋を切断するために、人間の眼球の毛細血管の切断用の極細の医療用鋏を揃えたり・・・。
店に入った時の印象までコントロールしたいので、「できれば、ドアの取っ手の温度も調節したい」というセンスには狂気すら感じます。
そんなシェフには、師匠からはこんな言葉を送られています。
「これで完璧だと思ったら、それはもう完璧ではない。この世に完璧というものはないんだ。ただ、完璧を追い求める姿勢だけがあるんだよ、ハジメ」
完璧のその先を目指す。
自分には決してここまではできないと思う一方で、本物とはこうゆうことだということが痛いほどわかる一冊だと思います。
パラリンピックが1000倍面白くなる1冊
元NHK職員の浅生鴨さんのスポーツ小説。
視覚障がい者のマラソンとスキー競技を題材にしています。
スポーツバトルものとして緊張感があり、かつ「伴走者」が目になり2人1組で競技に挑む人間ドラマがとても熱いです。
目が見えないという状況の中、音でプレッシャーをかけたり、伴走者との会話でハッタリをかましたり、レースに駆け引きの要素も大きいのがパラスポーツの醍醐味だと思いました。
この1冊を読むと「パラリンピック見てみたいな」と思えます!
元NHKということもあり、丹念な取材のうえで書かれてあり、ドキュメンタリーといってもおかしくない内容だと感じました。
最後に・・・
今回は書籍について書きましたが、今後は書籍に限らず様々なメディアの情報を発信していければと思っています。
ポッドキャストや漫画、映画など、テレビリサーチャーという目線で感じたこと、面白い情報が見つけられるものなどを紹介していきます。
興味がありましたら、フォローよろしくお願いします。
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