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大人げない「抜き返し」ランで走力を高める

仕事が休みの日は、なるべくランニングするようにしている。1時間から1時間半ぐらい。私はごく平凡な趣味ランナーで、特に速くなりたいと思っているわけではないから、程よいペースで走る。でもたまに、必要以上にスピードを上げることがある。

ムシャクシャしてる時、とかではない。それは、他のランナーが自分のすぐ前・すぐ後ろに貼り付くように走ってきた時だ。

大勢の市民ランナーが走る大会では、前も後ろも間近に他の選手がいるのは当たり前だ。それは私も気にならない。でも普段の練習ランで、空いている広い道を走る時には、そんなことをする必要はない。それなのになぜか、わざわざ人の前後1.5メートルぐらいのところにピタッと吸い付くように走ってくるのがたまにいるのだ。

繰り返すが私はただの平凡市民ランナーだ。抜かされることには全く抵抗がない。私より速く走る人は、さっさと抜いてどんどん前に行ってほしいと思う。それなのに、こちらを抜いた後なぜか減速して私と同じペースで直前を走ったりする。知り合いでもないランナーが、広い道なのに、下手すると手を伸ばせば届くぐらいの距離で。これには抵抗がある。

グループ走のようにペースを合わせて走りたいなら、「しばらく一緒に走りましょう」とかひと声掛けてくれれば、こちらも受け入れやすい。でもそんな声掛けはされたことがない。

せっかく広い道を自分のペースで走っているのに、すぐ目の前に見知らぬ他のランナーの背中が居続けるのは目障りでしかない。そんな時は、あえてペースを上げ、抜き返すことがある。負けず嫌いというのではなく、目の前が塞がれるのが嫌なのだ。同様に、普段のランで知らないランナーが自分の後ろにピタッと貼り付いてくるのも好きでない。

この週末もそんなランナーがいた。後ろからハーハー言いながら抜いていったのでそのままどんどん前に差を広げていくのかと思ったら、すぐ目の前で私と同じペースに合わせてきたのだ。

しばらく様子を見ても、その彼がスピードを上げる様子はない。それで抜き返すことにした。私は普段、疲れすぎない程々ペースで走っているから、多少スピードを上げる余裕はある。

抜き返すと、彼は私の背後にくっつくように同じスピードに合わせてきた。他の人に合わせて走ることを習慣にしているのかもしれない。そういう走り方自体、私は好みでないのでさらにスピードを上げた。そしてもうニ段階。1, 2分すると彼の足音は聞こえなくなっていた。

せっかくなので、そのままの速さを維持して2キロばかり走り、遊歩道を離れた。1キロ4分を切るペースで走ったのはかなり久々だ。シューズはアシックスのエボライド。最近気に入ってよく使っている。

このままフルマラソンの距離を走れれば余裕でサブスリーだが、残念ながら私は3キロぐらいが限界だ。

私は普段、自らスピード練習をすることはない。でも、たまにこうしたことが起きる。それがスピード練になっている。普段出さないスピードで数キロ走ると、疲れとともにちょっと爽快な気分になる。せっかくの休みの日にこんなことをするのは大人げないとは思う。でも私にとっては、気分良く走るために必要なことだ。そして、期せずして走力をアップさせることにもちょっとは役立っている気がする。




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