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美味しいコーヒー

コーヒーが好きって人、案外多いですよね。僕もコーヒーが好きで随分と長い間、色々なコーヒーを飲んで来ました。コーヒーショップ、カフェ、家庭用のモノから缶コーヒーetc。時代とともに輸入業者が増えたり、インスタントだと製法が変化して来たり、ブームが変わったりしていると思うのですが、現在はサードウェーブの味が断トツですね。

ご存知の方も多いと思いますが日本にコーヒー豆を輸入している業者は決して多くありません。全国流通している大手は4社くらいだと思います。僕が住んでいる北海道はコーヒー文化の歴史が浅くて、いい意味でコーヒー文化の変化を感じながら生きていたんじゃ無いかな?と思います。

北海道の大手コーヒーショップは、ほとんどがコーヒー大手UCCさんの元社員さんばかりだったりします。味はというと、どちらかというとロースト具合とブレンドで勝負という昔ながらの雰囲気だったりします。ちなみに北海道は強烈な深煎りのお店がほとんどです。濃い味な北海道の食文化とも密接な関係があるのかもしれません。もしくは、安い豆で違うフィーリングを出そうとして、どんどん深煎りになったのかも?

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仕事柄、性格的にか凄まじい数の喫茶店に行っていたので、いつの頃からか普通のコーヒーショップの人よりも沢山の味を体験させていただいたのですが、驚くほど美味しいコーヒーには、残念ながら、それ程巡り合ってはいなかったのです。こんなもんかな?もっと美味しいトコ無いのかな?的な雰囲気でコーヒーを飲んでいる日々が続いていました。

それもそのはず、ショップが仕入れしているコーヒー豆自体に、それ程の違いがないのですから、そんなに驚かされる事は無かったのです。コーヒーに詳しくない人が、「あまり違いを感じない。」と言っていたのは大正解なのです。

大手のコーヒーがなんで好きじゃ無いか?っていうとお米と同じです。全国流通している大手のお米よりも農家さん個人がブランドになっているお米の方が断然美味しいのです。なぜなら品種が同じ米でも農家さんごとに味が違うのです。品種は同じだけど大量の違う農家さんのお米を混ぜて販売しているお米は、ある意味バラついた味のブレンドです。その事実を知ったのは撮影に行った農家さんのお米を食べさせていただいた時です。強烈に美味しかったのです。その農家さんは、その後、農協を抜けて自身のブランドを立ち上げ大成功しています。時代は大量生産、大量消費、大量流通の前提からネットの力も加わり少しづつ質の時代へと変わり始めているのです。コーヒー豆も同じ事が言えます。どこの誰が、どこで、どのようにして作ったのか?農家個人がブランドとクオリティを発信していける時代なのです。

大手のコーヒー豆はサードウェーブと比べると圧倒的に豆のフレッシュさが足りません。

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昔から喫茶店は開業資金が少なくて始めやすいジャンルなのでカフェを開業する人が多かったのですが、大手コーヒーメーカーから豆を仕入れして、そのまま売る人が多く微笑ましい時代もありました。

誰もが簡単に喫茶店が開業できるとなると、次は競争の時代です。そして味の違いを出そうとして自家焙煎がブームになった後からが、なかなかのカオスだったと思います。ローストの基準が無いので、あるお店の中煎りと、あるお店の深煎りが同じ位のローストだったり、度を越した深煎りのお店も出現したりで、飲む側はお店の表記を信用出来ない時代へと突入したのです。お肉のミディアムとかレアっていう基準とは違った独自解釈が横行していたように感じます。中には煙臭いまま店頭に出して販売する業者もいて驚かされました。「家に帰ったら1日置いてから飲んでね」なんてマスターに言われるのですが、商品なら、1日置いて、煙臭いの抜いてから店頭に出してよ、、って思ってました。まぁ、煙臭い豆を出すお店は未だにありますが、、、古き良き時代だったんでしょうね。

ちなみに豆の賞味期限は?って聞くと半年から1年と言われてました。そんなに日持ちするんだ、、、、。って、マスター本当に試してますか?

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地方なんかに行った時、オススメされて立ち寄った喫茶店で、「あれ、この味、、」って話をすると、そのお店のマスターに「バレちゃいましたか?」って話になり、あのお店(有名店)から仕入れてますアハハ。なんて話も多かったなぁ。自家焙煎自体が特殊だった時代もあったんですよね。

ちなみに数少ない北海道の焙煎マイスター達は高齢化が進み、数年後さらに後継者問題含め、味は変わっていくと思われます。HACCPなどの問題もありますから自家焙煎を売りにしていたお店達が淘汰されていく事も考えられます。これも時代ですね?良くも悪くも適当だった作り方にメスが入りつつある時代です。

スタバやドトールなどが進出してからは、一気に怪しい個人経営の喫茶店が減ったのですが、最近のアレンジコーヒーやインスタ映えコーヒーショップには頭を抱えさせられる味も多く、現在もなかなかのカオスが続いています。

エスプレッソバールなどもブームがありましたが、自宅で飲むネスプレッソや自分でデロンギ使った味に負けてしまう味のお店が多く、ほとんど駆逐されたと思います。味と量と値段のバランスは程よくして欲しい物です。そして、バリスタって、カッコつけすぎた人が多かった気がします。というか見た目で採用された人がバリスタやらされてる店が多かったのかな?それに大量に砂糖を入れて飲むのが普通なのに、なぜか日本では砂糖入れない人が多かったですね。中には砂糖自体テーブルに存在していないお店も多かったです。知人のイタリア人の娘はビックリしていました。

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「焙煎に関しては今も実験中です」なんてSNSで語っている若いお兄さんが経営しているショップは本当に要注意なんですが、時間経過、温度変化で味が変化する物を真顔で売るのは勘弁して欲しい。最初苦くて、その後、どんどん酸っぱくなって、冷めてくると、また苦味が出てきて、さらに冷めると凄まじく酸っぱくなる。などという驚きの未完成コーヒーを飲んだ事もあります。実験作をお金出して飲まされているお客さんの身になって欲しいなぁ。せめて、味を完成させてから開業してください。あと出来立ての煙臭い豆を使ってコーヒー作るのとか本当に勘弁してください。それから入れるお湯の温度すら安定していなくて5人で頼んだら、全員、温度が違うとか笑えます。抽出系の飲み物は温度が大事ですよ。

ここまで来ると海外で日本人職人以外が握るお寿司を食べている気分です。赤飯の握りの上にプリンがネタとして乗っていても黙って食べましょう。

美味しいコーヒー

僕がオススメするのは日本人以外がやっているサードウェーブのコーヒーショップです。なかでも、日本文化を知っている海外の人が経営するサードウェーブが鉄板です。サードウェーブのコーヒー豆の味と香りは、それ以外とは別の物です。サードウェーブの味と香りを知ってしまうと、今まで飲んでいたコーヒーって豆の味とか全然してないなぁ、香りも全然していないなぁ、焦がした味と香りばかりだなぁ、、って感じてしまいます。コーヒーを飲んでから呼吸をしてみるだけで、あぁフルーティーってみんなが言ってる意味がわかる!ってなります。豆本来が持っている味と香りを体験するとコーヒーの値段とか価値観が変わって来ると思います。同じ金額ならサードウェーブに挑戦してみてください。最近は柔軟剤やシャンプーなんかも香りに注目している商品が人気ですが、コーヒーも香りとか重要ですよ。

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北海道では、帯広市にあるホッチーノコーヒーさん。ここのコーヒーは豆の農家選びから製法選び、焙煎、味、香り、どれもパーフェクトです。表記もしっかりとしていて味の表現も伝わって来るのが特徴です。ホッチーノブレンドが最高に僕好みですが、ブラジルイエローブルボンも素敵なんです。ちなみに、お店の水道は定期的にペーハー値なども測定したりしていて水の基準にもこだわりがあり、コーヒーに対する哲学が美しすぎます。オーストラリアンバリスタチャンピオンシップでtop10入りしたブルーノさんが作ってくれるコーヒーは至高の味です。

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ちなみに、ブルーノさんは構想6年の月日を費やしてお店を開業です。大器は晩成する物です。熟考に熟考を重ねた味と香り、コーヒー文化を伝えたいという思いもビシビシと伝わってきます。美味しいコーヒーが飲みたくなったら、ホッチーノコーヒーも、あなたのリストに入れておいてください。

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ここのお店、テイクアウトのカップは特大もあるのでロングドライブのお供に抜群です。ホッチーノブレンドのカフェラテアイスがお気に入りです。時間が経っても味の変化が無いのもホッチーノさんの特筆すべき特徴です。

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エルサルバドル シャングリラファームも美味しいのです。こちらはウォッシュ製法の豆。コクがあってパンチもあります。豆の精選方法の記載も良いですね。

おまけ

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北海道では数少ないPRANA CHAIの取り扱いもアツいです!これも美味しいので未体験の方はぜひ飲んでみて欲しいなぁ。

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硬派なコーヒーから女子的なシェーク系も美味しいのです。夏は甘いキャラメルクリームブュレー、男子的なコーヒーボムもオススメです。

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完熟のコーヒチェリーを使ったカスカラティーも美味しいのです。コーヒー文化は奥が深いのです。ナイトロコーヒーにもチャレンジしたいのですがテイクアウトが無いのです。なので時間が無くて飲めていません。あぁ、まだまだ書きたいけど、今日はこの辺で。

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