何歳で家を考えれば（持てば）いいのか？
建築業界として
メインのターゲットとしているのは
ローンが借りやすい30代40代。
ターゲット・・って言葉が嫌ですね。
家を持たなきゃいけないみたいな雰囲気を作られ
煽られているようなものかもしれません。
私は、正直、何歳でもいいと思っています。
これまでの施主は20代（ほぼ30歳ともいえますが）から70代半ばまでいらっしゃいます。
これまでそんな幅広い年齢の方達の家づくりをしていて、
たとえば、30代のうちに家が持ててよかったですね・・
という気持ちはありません。
その家がその人にとって最適解かどうかというのは言えないからです。
それは、年齢によって必要な家が変わるからです。
お子さんがいれば子育てのためにという目的があります。
「それが全て」で家を考えるわけではないですが
20年後30年後の自分を考えられるわけではないので
「家族のため」というのが基準になります。
断っておきますが、
それはそれでいいんです。現実にそういう家が必要です。
自分のひとりの時間を楽しむ事はできますが
やはり子供が中心の生活です。
子供が成長するように、年齢とともに自分は成長や変化をしていきます。
そういう面が感じられるようになるのが
40代後半や50代になってから。かも。
会社でも中心の世代です。
人生の数々の山のなかで一番高いところにいるかもしれません。
その頃に、人生 という言葉と自分の感じる感覚が一致してくるのかも。
自分を考えてみて、「自分らしく生きる」事と現在が
もしかすると一致してなくて悩み出すかもしれません。
人生の後半を感じ出し、恐怖や不安を感じる事だってあるかもしれません。
そんな時だからこそ、ふさわしい家が必要になってきます。
本当にその人らしい「いい家」というのは、
そのあたりから考える家のように思います。
そこで家を新しく建てる・・、どこかに住み替える・・
というのもあるだろうし
今までの家をリフォームするという事もあるでしょう。
家を考える時に「一生住む家」とか「終の棲家」とか
考える人は多いと思うのですが、
私はあまり、そんなふうに固定した考えをしないほうがいいと思っています。
自分の成長や変化なんて、何歳で終わりなんてないんです。
60代になれば現実に定年という大きな転換点があります。
そこで、家も大きく変えてみてもいいと思います。
さらには、もう90歳を超えて生きる時代になっていますから
60歳からまだ30年以上あるわけです。
高齢という実感を持てる70代後半に
「これからの家」を考える事も大切かもしれません。
暮らしの場を小さくしたり物少なくしたりというのが
現実に重要になりますから。
結局、何歳頃に家を考えるのがいいのか、なんて
正解はないのです。
年齢が上がるほどローンというものが借りづらくなるのは現実です。
であれば、小さな家だったりマンションだったりでもいい と考えるのもいいのかもしれません。
賃貸でもいいわけですし・・
仕事から解放されたなら、どこに住んでもいいわけですしね。
必要な事は、それまでに
自分はどう生きたいのか、何ができるのか、何をしたいのか
そんな事をはっきりさせておく事です。
自分にはあれも無いこれも無い ではなく
これもある、それもある、という事を見つけ、
それをどう使って生きるか、楽しむか、に
心を向ける事じゃないかと思います。
TVなどのメディや国や行政や広告が言う事を疑ってみてください。
ウソや誘導もたくさんあるけれど真実/事実もあるわけで、ネットの情報のほうがまだましかもですが、常に疑い「根拠」を探し納得する事が必要。
「じゃあ何も信じられない」という事ではなくて
自分が考える 事です。
自分の人生ですから。
主役はあなたです。
「疑う」というのは「違和感を感じる」という事。
自分で考えて感覚を澄まさないと違和感を感じません。
あなたが考え、
あなたが満足のできる家が、
いい家です。
＊
では 良い日を！
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