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えいやっと言葉にした抱負。

“真っ白なノートのページが物語の続きを待つ。筋書きはない。誰が伝説を作るのか。”

私の中学卒業を前に、恩師がたまたま本の中で見つけ、付箋にメモして渡してくれた言葉である。何かが始まる前はいつもこの言葉を思い出して、奮い立つ。

学生という魔法の時間から抜け出し、社会人としての生活をスタートさせた2020年は、ひたすらに真っ白なページの上を進む日々だった。

大学での4年間ももちろん先の見えない波乱に満ちていたが、この時期に部活の本番があって...とか、この時期には就活や卒論があって...とか、結果は見えずとも大まかな筋書きは存在していたように思う。

でも、4月からは本当に真っ白な毎日だった。新しい生活の中で何が習慣になり、何が喜びになり、何が立ちはだかるのか。それにコロナなんて、聞いてなかった。目を凝らしても、明日の筋書きなんて見えなかった。

結果として、2020年は白いページの波にのまれ、度々うまく波に乗ってニヤニヤし、度々波に酔って体調をくずした。先はいつも真っ白であったが、決して真っ暗ではなかった。総じて、オモチロイことに囲まれていた。

見渡す限り、2021年も真っ白である。そのうち仕事や生活が落ち着いたら、長期スパンの筋書きが見えてくるのかもしれない...見えちゃうのかなぁ。人生に筋書きなんて見えなくて結構なのになぁ。

もちろん仕事をする上ではもっと落ち着いた人になりたい。しかしこのまま、目的地を決めることもなく、ぬるっと今の場所に落ち着いてもいいのか。無自覚のまま視野がどんどん狭くなって、頭でっかちな人間になったらどうしよう。

それはいやだッ!というか、今まだ頭でっかちではないと言い切れるのだろうか?こんな「こうしちゃいられん期」に突入しては、ぶるぶると震える。

だから今年の抱負は、「落ち着くけれど、まだ落ち着かない」ということ。真っ白なページの先にある、どんな展開もどんと受け止めてやるのだ。そして続きを書こう。

昨年の今頃、私は社会人1年目を、「次に根を張る場所」を探して綿毛のようにふわふわ飛ぶ期間だと思っていた。でも根を張るにはまだ早い。ふわふわしているのではなんだか物足りない。

最終的にどこへ向かうかは決まっていないけれど、今は心がワクワクと動く方向へ、ピューンと飛ぶのだ。そんな1年なのだ。

牛さんよ、お先にいくぞ。

#note書き初め #エッセイ #物書き

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