【2022年12月号】映画感想メモ(アバター:ウェイ・オブ・ウォーター、善き人のためのソナタド)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 ウエストワールド(1973)


1973年のSF映画としては非常に本格的で、『2001年宇宙の旅』に続きAIのリスクに言及する作品は、当時としては珍しいと思います。本作品は巨大遊園地が舞台になっているので、単なるSFホラーで終わらずに、しっかりエンターテインメント性があることもポイント。遊園地関連の映画というと、『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』を思い出すのは僕だけ?ユル・ブリンナーの演技も、人間らしさを絶妙に欠く不気味な演技でビビります。


【2】 気狂いピエロ(1965)


ゴダールの作品を分析するために大学の講義で一度鑑賞し、今回が二度目となります。制作陣やメインキャストを含む作品の背景を知ると、勿論ヌーヴェルヴァーグの最高峰と言われる由縁が分かる訳ですが、今回印象に残ったのは、場面の切り替えによる主人公達のライフステージの変化。冒頭は都市的で奥行きの無い場所に居た主人公が、色鮮やかで自然に包まれた空間に飛び出していく様子は「自由の獲得」を描いていると思います。


【3】 善き人のためのソナタ(2006)


是非友人と語りたい作品。1つの芸術作品を通して、人間は変わることができるのか。僕自身、人生で一度のみ、人の弾き語りで涙を流したことがあります。しかし、五感で何かを感じ、それを受け止めるためには心の余裕、余白が必要になります。そのために、僕は時々、何もしない時間を作り、近くの河川敷に行ってイヤホンで音楽を聴き、何も考えず流れる川を見つめる、そんなことをしています。


【4】 アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022)


最新作を何年待ったことか...。圧巻の映像美で、是非IMAX3Dで鑑賞することをおすすめします。まだ一回しか観ていないので細かい言及は控えますが、前作に続き僕はこの映画における「紫」の色彩表現が好きです。あと、僕はアバターを観る度に、この世界には自分の知らないことがまだ沢山あるのではないかと感じ、旅に出たくなります。


【5】 フローズン(2010)


最近ワンシチュエーション映画にハマっています。多くの映画は約2〜3時間の中で場面が多く切り替わるため、正直僕も時々集中力を切らして、一部のシーンの記憶が曖昧な時があります。一方、場面が切り替わらないため、作品の起承転結を明確に捉えることができます。また、制限の中で表現を生み出すために「リアリティ」がより重要になり、作品をじっくり観ると、時間をかけてヒアリングをしたのだろうな、とよく思います。


その他、今月の視聴作品

【6】プール
【7】エレベーター
【8】フローズン・ブレイク
【9】ワールド・トレード・センター
【10】インシテミル 7日間のデス・ゲーム
【11】ディストピア パンドラの少女
【12】きみに読む物語

最後に


よく1年間書いたな...。継続することの大変さを感じます。
2022年のベスト映画は『トップガン マーヴェリック』です。


*2022年11月号の記事(チェックお願いします!)


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?