Schumacher

経済学部卒なのに経済が分からない

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経済学部卒なのに経済が分からない

最近の記事

新・金融政策入門

買った理由 前編の「金融政策入門」は2015年に書かれたものであって古い情報に基づいていた.(読んだことある) 続編?がでたので買ってみた.結局金融用語のメモになってしまった… メモ ・需給ギャップ 実際のGDPと、経済が潜在的に持っている供給能力との差であり、日銀と政府がそれぞれ計算している 日銀 資本投入と労働投入のそれぞれについて個別にギャップを計算して合算 政府 潜在成長力それ自体を推計し、実際のGDPと比較 ・物価指数 消費者と企業の2種類がある 質が向上し

    • 世界インフレの謎

      買った理由金融政策の本を読んで、どういうときに中央銀行が何したいのか~ は若干わかるようになったけど、実際どういうきっかけでインフレが起きるのか理解していないなと思ったから 同じ著者の本を昔読もうかと思って本屋で見たら、ちょっと難しそうで買えなかった。今回の本は読めそうだったのでチャレンジ https://www.amazon.co.jp/dp/4065267145 感想本文では、需要>供給の状態を ・需要が強すぎる状態 ・供給が弱すぎる状態 に分けていたが、その分け方

      • コンテナ物語

        買った理由まず,有名だったから. 大学の図書館にあるのを把握しつつも,ついに卒業してしまった. 最近になって昔の表紙↓ から違う表紙で増補改訂版が売られていて,さすがに読むことにした. 最近いろんな本を読んで気づいたけど,新しくて話題のトピックを扱っている本よりも,昔から売ってて評価が高い本のほうが結局学べる事が多い ので買ってみた 感想いい製品・システムが世に出ると一気に広まると思っていたが,そうでもないことが分かった. 多くの利害関係者が既存のビジネス・ルールを変えて

        • 哲学と経済学から解く世代間問題

          買った理由この本が賞を取っていたから 年金の問題って、国債発行した結果どの世代が得して、そのツケをどの世代が払うべきなのか、考え方が書いているなら読んでみたかった 感想興味ど真ん中ではなかった…。本の価値を否定しているわけではないです。 増税すべきなのは当然であり、増税の負担を誰がどう負うべきで、理想的な制度設計はどうで、今の状態からそこにどう近づいていくべきで…ということが知りたかった。 本の内容的には、老人世代は自分たちが損してまで(年金減るとか)、将来を考慮した選択

        新・金融政策入門

          金融政策入門(その2)

          本のメモインフレ、デフレの整理 インフレ 基本的に、企業の収益が増加して株価の上昇、生産活動が活発化して雇用の増加、賃金の上昇をもたらす。ただし、物価が賃金を超えて上昇すると、需要が減り、企業の在庫が積みあがって生産が減少し、賃金が低下していく。 債権者は損、債務者が得をする。 ->債権超部門である家計の犠牲で、債務超過部門である企業や政府が得をするため、実質的に一種の増税であると捉えることができる。 年金生活者などの固定収入者は実質的に損をする。 ->家計は資産が負債

          金融政策入門(その2)

          金融政策入門(その1)

          買ったきっかけちょっと前に、個人的にすごく尊敬している友達(理系)に 「今行われている金融政策の内容が正しいかどうかって、誰が分かるんだろうね。例えばCPIがさぁ……」って言われたんだけど 俺(一応経済学部卒)はマジで何もわからなくて、すごい自分に対して残念だった… その友達は投資をしているので、俺より詳しいのは知ってたんだけど、 せめて話についていけるようにならなきゃだめだなと思った。 そもそも、自分が就職活動をしているときに周りで金融志望の友達が多かったから、自分もちょ

          金融政策入門(その1)

          コロナ危機の経済学&コロナ危機、経済学者の挑戦

          今回まとめるきっかけ コロナが流行りだして真っ先に「Withコロナ」、つまり感染症を完全に克服するのではなく、コロナウイルス以外の感染症の発生も踏まえ、感染症との共存社会を目指すことを提唱した安宅さんが面白いツイートしてた。 集団免疫があるのにマスクを強制するのは時代錯誤らしい、 まじで知らない人がこんなツイートしてたら(発言者で内容の良し悪し決めるの絶対ダメなんだけど)注目されたくて逆張りしてんだなって絶対思ってしまう…。 このツイートを見て、そういえば昔にコロナ×経

          コロナ危機の経済学&コロナ危機、経済学者の挑戦

          「働くこと」を思考する

          買ったきっかけミクロ・マクロはやってることのイメージつくけど、労働経済って何してんだろ…って思ったから 本のメモどんな人が書いているか 経済博士(阪大)->民間(三菱重工)->公共(世界銀行)->経済学の准教授(東洋大学) そういえば昨日友達が東洋大学の人とマッチングアプリで会ってたな 第1章: 外国人労働者 主な在留資格として 高度専門職(研究者や技術者など) 経営・管理(経営者など) 技術・人文知識・国際業務(通訳など) 特定技能(介護, 宿泊, 外食など

          「働くこと」を思考する

          ブルシットジョブ

          買ったきっかけ最初は何かで見た。高くて(4000円)最初買うの渋ってた。 東京に住んでた頃に文喫に行ったら置いてあったんだけど、読んでみたけど時間かかりそうで一旦諦めた。 https://bunkitsu.jp/ そのあとに単行本じゃなくて文庫版で出た!1000円くらい! と思ったら、同じタイトルで同じ翻訳者(原書3人いるうちの1人)が書いた別の本だったさ…さすがに罠すぎるだろ…そのあとにブチギレながら原書を買った。 新書の方の発売日は 2021/12/15 らしい。新

          ブルシットジョブ

          大都市はどうやってできるのか

          買ったきっかけRTで回ってきて面白そうだったので そういえば都市経済学の授業受けてたけど、楽単すぎてガチで記憶ない 本のメモどんな人が書いているか 都市経済学が専門の経済学者の人 気になった内容のメモ 第1章: なぜ都市ができるのか 狩猟採集時代: 獲物・採集物がなくなると移動するしかないので、定住自体が難しい 農耕時代(村): 農耕に適した土地に住宅を建設し、村として定住することが可能になった。村の大きさは、その土地から収穫物できる生産物の量に規定される。稲穂を

          大都市はどうやってできるのか

          実力も運のうち 能力主義は正義か?

          買ったきっかけ大学のゼミの先生に本をもらったことがあって 「生きづらい明治社会 ― 不安と競争の時代」って本なんだけど (適当に言うと、労働者の間で競争が起こるにつれて、格差が生まれ、その時代はみんな大変そうだね…って感じの内容) 「経済学部の学生はみんな、競争とか市場原理が良い物として疑わないけど、ちゃんと考えてみてね」って感じのメッセージと一緒にもらって、 読んだ当時は自分の中で考えがめっちゃ変わったような気がしてた。 マイケル・サンデルの存在も知ってたし、今回の本の存

          実力も運のうち 能力主義は正義か?

          メタバースとは何か

          買ったきっかけ札幌に引っ越してきたばっかりの時、通い始めた近所の美容室に行ったら (3回目くらい?)担当が店長さんじゃなくて若い男の人に変わってた。 初対面あるあるの仕事の話になり、仕事はIT系ですって言ったら 「メタバースとか興味ありますか?wwwww」「でもあれもアノニマスにハッキングされたら終わりなんすかねwwww」 って意味不明で非常に学の無い話をされたから内心ブチぎれて、その日でその美容室に行くのやめた。 んだけど、「実際メタバース何か知らないな…」と思ったので

          メタバースとは何か

          学校では学力が伸びない本当の理由

          買ったきっかけもともと教育に興味があるから。 この本の他にも教育系の本が出てくるかも。 本のメモどんな人が書いているか 京大の教育学研究科から新聞記者->私学中高一貫校の教員(2020年時点で20年目らしい)。教師向けのインストラクターも担当しているらしい。 ほかに「残念な教員」っていう本も書いている。 -> 研究者 or 実務経験者 頭がいい生徒を教育してきた or 学校教育に合わなかった人に関わってきた 後者 × 前者のパターンぽい。 筆者が経験した事実?ケース?に

          学校では学力が伸びない本当の理由

          エネルギーをめぐる旅

          買ったきっかけ安宅さんがtweetしてたから 本のメモどんな人が書いているか 日本石油に新卒入社して、今はJX石油開発で働いているらしい。へえ 第一部: 量を追求する旅 火による加熱食が、人類に 肉からのエネルギー摂取 殺菌による免疫系の負担減少 をもたらしたことで、人類が胃腸を縮小し、脳へエネルギーが行くように進化できた。 太陽エネルギーが 農耕による人口増加->奴隷による古代~中世の人的エネルギー(労働力)を支え、文明の発展に寄与した 木材による建築・

          エネルギーをめぐる旅