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読書感想文【マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年】

'23.01.23読了

著 者:辻村七子
出 版:集英社
紹介ページ(集英社オレンジ文庫):http://orangebunko.shueisha.co.jp/book/4086801760

――あらすじ――
プラットフォームの端で、青年が女主人を見送っていた。
ノースポール合衆国自治州『キヴィタス』は、5億6千万の人口を収容する人工都市だ。アンドロイド管理局に勤める若きエリート、エルガー・オルトンは、帰り道で登録情報のない“野良アンドロイド”の少年を拾う。ワンと名乗った少年型アンドロイドとエルは不思議な共生生活を始めるが、ワンは記憶を失っていた。彼の過去を探るうち、エルは都市の闇に触れてしまい?
――――――
積み本消化しました! 同じ作者さんの『宝石商リチャード氏の謎鑑定』のシリーズが好きなので、同じ作者さんの作品を読んでみました。
浮世離れしているように感じられるキャラクターと常識的なのに野良生活をしているキャラクターという組み合わせでした。
「人間に限りなく寄せたアンドロイドには人権が認められるか」といった物語世界での社会問題や、アンドロイドを保護対象に出来るかという、限りなく人間に寄せた人工物の取り扱いがテーマにもなっているように思いました。

赤い口紅も一つのキーアイテムになっているのですが、自己を他者と区別するための物であり、別の意味合いもありという、とても印象に残るエピソードでした。

銀髪長髪少年が非常に格好良い作品でした。

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