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天気の子 “天気”以外の隠されたテーマ。【考察】


この文章は、天気の子の隠されたテーマに関する記事です。

 


記事をご覧頂けたらご理解頂けると思いますが、私一人ではここまではたどりつけませんでした。

10代や20代のRADWIMPSや天気の子のファンの方から、特に大きなヒントを得てこの考察記事は完成しました。

改めて感謝します。

天気の子には【気候変動】、【地球温暖化】、あるいは【都会における若者の貧困】とは別に、もう一つ大事なテーマがありました。



天気の子は、私達の【恐怖】、
あるいは【絶望】と………、
そして何よりも、【希望】の物語でした。



【8月11日追記】
この時事通信社の新海監督のインタビューをご覧頂けたら、荒唐無稽ではないかなと思って頂けるかも知れません。 

【引用元:時事通信のWEB上の記事より】

【引用元URL】https://www.jiji.com/sp/article?k=2019080800951&g=soc

……………「気候の変動も含め、どうやら調和は簡単に取り戻せそうにはないと思った」。劇中で描かれる陰鬱(いんうつ)な東京の空は、

【気候変動だけではなく混迷する世界そのもの】

を表しているようにも見える。
(上記記事より抜粋)





キーワードは上記の記事にある
【ポピュリスティックな指導者】
(大衆迎合主義的な指導者のこと)

【東京の空は気候変動だけではなく混迷する世界そのものを表している

そして、これは後で何なのか述べますが、

【トランプはAI】
【キャッチャーインザライ】


です。





以下は朝日新聞の記事、

『トランプ大統領はAIだ』

から引用。





この天気の子に関する記事はもともとは公開前の2019年7月6日にアップした、内容、あるいはテーマについての予測記事でした。

旧題
『天気の子』 “天気”以外に隠されたテーマが?『君の名は。』みたいな、怒涛の展開?


この天気の子のテーマに関する予測記事は、本当に気軽な気持ちで書いたのです。










どうか、映画を既に見ている方は違うではないか、と言わず、最後までご覧いただければ。



どうか最後まで!

長い文章ですが、どうかお願いします。







新海監督と野田洋次郎さんは、全世界の人々にあるメッセージを発しています。

“天気”だけがメッセージではなかったのです。



この映画の隠されたメッセージを、是非、皆様方に知って欲しいのです。










以下は、私が軽いのりで書いた公開前の天気の子の予測記事です。

最後に結果がどうだったか、書きました。

天気の子の隠されたテーマとメッセージは、最後に記しました。







長い文章なのですが、どうか最後までお願いします。









天気の子 内容の予測記事 2019年7月6日にアップしたもの。
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旧題
『天気の子』 “天気”以外に隠されたテーマが?『君の名は。』みたいな、怒涛の展開?


皆さん、いよいよ天気の子の公開まであと少しですね。

なんと今月、7月19日(金)に公開!二週間をきったわけです!
いやー待ち遠しいですね!

皆様、色々気になる点、あると思います!!


君の名は。より、面白い?
予告でどうして拳銃を撃っているの?
帆高と陽菜は結ばれるの?

賛否両論とか、監督と洋次郎さん仰ってたけど………


そして………、
新海誠作品“印”の『惹かれ合う男女の壮絶な距離』は、今回は一体何?


ほしのこえ→光年単位の距離。

言の葉の庭→立場の距離

君の名は。→時間が3年もずれてる……… 


今回の帆高と陽菜の距離は?

もう気にしだすと、止まらないですね。
気になって気になって…


皆様、色々な疑問点、気になる点、お持ちだと思いますが、私は特に天気の子の“テーマ”が気になります。
もちろん、『天気』も大事なテーマなんでしょうけれども。


しかしながら、少し、引っかかる “妙な点”
があるのです。

その妙な点を説明するために……、

監督がどんな思いを抱いて作品を作り上げていったのか?

君の名は。公開直後より、順を追ってインタビュー記事、あるいはインタビュー動画を、まずは、追ってみたいと思います。


さて、まずは天気の子のキービジュアルのイメージは、いつできたのか?というところから。

↓↓↓↓↓

LINE LIVE 2016年9月10日

LINE LIVE緊急決定!『君の名は。』特番

ニコニコ動画で見れます!実は、この番組で、このキービジュアルに、監督は触れています(^^)
前編 https://sp.nicovideo.jp/watch/sm29644878

後編 https://sp.nicovideo.jp/watch/sm29644917

↓↓↓↓


実は『君の名は。』の公開も間もない2016年9月10日には、既にビジュアルのイメージは浮かんでいたようです。
君の名は。の公開が同年の8月26日なので、公開からちょうど15日目の番組ですね。

この番組ではLINE LIVEのメッセージ機能を使い、新海誠監督への質問を募集していたのですが、次回作は?という質問がありました。

(上記の動画の後編、05:37より)

司会進行役の松澤千晶さん
『コメントで、早くも次回作は?っていう質問が…』

新海監督
『次回作は、まだ考えられてないんですけれども、そうですね……、まあ、夏の終りじゃないですか、そろそろ。
夏の終りの積乱雲が、綺麗に空にかかっていて、対流圏界面…、積乱雲ってこう、ずっと成長していって、対流圏にぶつかるところで、真っ直ぐ平らになっているんですよね。凄く高い積乱雲って…、

その平らになっている部分が、広大な何十キロ四方もある草原のように見えて、雲の対流圏界面の上で…

何か、そこで、出来事が起こるようなものとか、そんな映像、見たいなっていう気持ちに、数日前にぼんやりなったことがありますけど…

でも、それが次回作になるかは、わからないですね』

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監督、次回作になるかはわからないと言いつつも、バッチリ次回作に繋がりましたね(^^)

監督は、この時、風邪引いてて、すごい辛そうでした。
監督、当時はプロモーション、
お疲れ様でしたm(_ _)m



次にご紹介するのは………、
2016年9月20日 ニュースステーションでの、小川彩佳アナウンサーによるインタビュー。
 
今でもYou Tubeで見れます(^^) 

以下の画像をタッチすると、ちょうど皆様にお見せしたい箇所から動画がスタートするよう設定しました!!
いますぐ下の画像をタッチ!!
↓↓↓↓

新作への直接的な言及ではないのですが、インタビューで、こんなことを仰っていました。
(上記動画、03:44から)



小川彩佳アナウンサー
『ニュースはご覧になることはありますか?普段…』

新海監督
『僕自身がニュース番組で、気にするっていうのは、その、やっぱり、全体的な大きな空気の変化を報道を通じて感じていたい、と思うんですよね。』
『(映画を見くれる観客から)求められているものと、(自分=監督が、)差し出せるものの、差が、大きくなってしまうので。』


 監督は、今の時代の空気を反映した作品を、やはり作りたい、観客に差し出したい、との思いがあるのでしょう。

だから、ニュースから、世の中の雰囲気を、感じていたい…………。

 ちなみに、この日、日本列島には台風が来ていました。このインタビューで、監督もその事に言及しています。

 天気の子は、やはり、“天気”が大事なテーマなのでしょう…………


 …………でも、本当にそれだけなんでしょうか?

 私は、どうにも引っかかる感じがするのです。



次に新作に触れたのは、私の知る限りでは、
この番組になると思います。
監督のTwitterによると、収録は3月7日のようです。

2017年3月11日
【TBSの特別番組「3.11 7年目の真実」】





インタビュー動画You Tubeにアップしています!!

以下の膳場アナウンサーの画像をタッチすると、
皆様に見て頂きたい部分から
動画が始まります(^^)

下の画像をタッチ!!\(^o^)/

↓↓↓↓↓


この番組で、膳場アナウンサーは、最後に次回作は?という質問をしています。

膳場アナウンサー
『最後の質問なんですが、新海さんは、その時代の空気、その時代の皆が考えていることをすくい取って作品にしてこられることが、とても多かったと、思うんですが、次はどんな作品を作っていかれますか?』

新海監督
『なかなか、まだ、具体的にお話しできることは、見つかってはいないんですが…………、僕ら大人が、こんなはずじゃなかったんじゃないか、とか、世界がちょっとずつ、もしかしたら、悪くなっていってるんじゃないかとか………、


………、でも、一方で、そういう僕たちの憂鬱さみたいなものを、僕達の想像力なんか、遥かに超えて、軽々と、とびこえてしまうような、若い子の話が描けるんじゃないかって気がしてるんです。次はそういったものに、もしかしたら、できるかも知れない。』



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さて、これは今年の7月4日に発売された、『日経エンタテインメント』という雑誌に載っていたことなのですが、

この雑誌の14ページに、『プロットは、2017年の2月下旬に完成した』との文言があります。
そして、『最初のプロットがそのまま脚本になった』とも。

先に紹介をさせて頂いた、膳場アナウンサーと新海監督との対談番組の収録は、2017年の、3月7日です。

つまり、
“この対談が行われた時点”で、物語の大枠は、固まっていたことになります。

そうすると、この対談での新海監督の言葉は、そのまま、天気の子の物語に反映されているのでは、ないでしょうか?

この仮定に基づき、分析を進めます。


新海監督がこの番組で仰っている、

“僕ら大人が、こんなはずじゃなかったんじゃないか、

世界がちょっとずつ、もしかしたら、悪くなっていってるんじゃないか”


これは、どのような事を指しているのでしょう。

まずは、『こんなはずじゃなかったんじゃないか』という部分から。

本題から外れますので、詳細は述べませんが、私は貧困、あるいは格差なのかなと、推測しています。


↓これは、つい最近、6月17日にアップされた記事です。

【引用元URL】https://anime.eiga.com/news/108804/

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『都会における貧困といった、今日的なテーマも、作品に関わってきそうだ』なんて文言がありますね。



さて、では話を元に戻します。

では、
『世界がちょっとずつ、悪くなってるんじゃないか』とは?

これは、一体何を指しているのでしょう?

実は、この膳場アナウンサーと新海監督の対談を二年前に私がライブで見ていたとき、
『世界が悪くなる』
という表現から私が感じたのは、国際情勢の悪化でした。

当時、世界的なニュースになっていたのは気候変動ではなくアメリカ大統領選挙での、トランプの勝利、そして大統領就任でした。(大統領選での勝利は、前年の11月8日、正式な大統領職への就任は、1月20日、この新海監督と膳場アナウンサーの番組収録の1ヶ月と少し前くらいでした。)

アメリカ大統領選でトランプが勝ち抜き、正式に大統領として就任したことに、私は、なんとも言えない憂鬱さを感じていました。

そして正直に言えば、『世界が悪くなる』という表現から気候変動、あるいは地球温暖化といったことは、私は、思いうかべなかったのです。


前年に豪雨災害は地方でありましたが、東京に住んでいる私には、あまり身近な出来事ではなかったのです。

この、対談が行われた2017年3月の東京の気候も、そう特異なものではなかったのです。


私が監督の言葉から、国際情勢の悪化を思い浮かべた理由は、実はもう一つあります。
それは、私が新海監督のTweetをチェックしてたからなのかも、知れません…………、

新海監督の、2016年11月9日のTweet(アメリカ大統領選の結果を受けたもの。)
↓↓↓↓↓↓↓↓

まじか、とのご発言。

新海監督は、君の名は。のプロモーションで香港に向かう途中で、トランプ当選の報を聞いたようです。
私も、まじか、と当時、非常に驚きました。
大統領選での、トランプの暴言はひどいものでしたね。


そして、天気の子の予告動画には、、、、






『トランプはAI』との文字。


………………、でも、別にこれだけなら、だからどうした?という話ですよね。


単なる偶然でしょ?とも言えます。


あるいは、仮に新海監督が作為的に行ったものだとしても、それが『新作映画のテーマ、主題に関係する』というのは、論理の飛躍と私も思います。


…………、しかし、私にはどうにも引っかかる感じがするのです。


さて、少し話が変わりますが、君の名は。の公開以後、国際情勢で憂鬱に感じていたことは、もう一つあります。

  2016年9月 北朝鮮の核実験
  2017年2月 北朝鮮のミサイル発射実験


実は、上記のうちミサイル発射実験については、新海監督が、実はほんの一言なんですが、言及しているインタビューがあります。



2017年10月21日のインタビュー

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【引用元URL】https://eiga.com/news/20171021/4/

↓↓↓↓↓↓↓↓↓

ほんの一言なんですが、
『ミサイルもいつ降ってくるか分からない』
なんて、仰ってますね。


ところで皆様、これらインタビュー記事の中で、少し気になる点はありませんか?

地震、台風、雨は止まない、
そういった言葉に違和感はないのです。


地震は3.11の東日本大震災、そして、君の名は。とリンクするワードですよね。


台風、雨は、天気の子とリンクするワードです。


でも、


『国際情勢的にも、テロも今ほど多くなくて』

『ミサイルもいつ降ってくるか分からない』

何か、このフレーズだけが、唐突な感じはしませんか?


浮いている感じはしませんか?


実は、こういったことを新海監督、この1ヶ月前のインタビューでも、仰っているんです。



2017年9月7日のインタビュー
↓↓↓↓↓↓↓↓

【引用元URL】https://s.cinemacafe.net/article/2017/09/07/52360.html

↓↓↓↓↓↓↓

『ミサイルはバンバン飛ぶし』…………、


……………………、皆様、何か気になりませんか?

先に上げた、膳場アナウンサーと新海監督との対談で、膳場アナウンサーは、

『新海さんは、その時代の空気、その時代の皆が考えていることをすくい取って、作品にしてこられることが、とても多かったと、思うんです』

と仰ってましたよね。

私は、この膳場アナウンサーの指摘は、的を射ているな、と思います。

最初の方であげた、小川彩佳アナウンサーとの対談でも、監督ご自身が、そういったことを仰っていましたよね。

思い起こすと、君の名は。もそういった映画でした。



やはり、私はこういった点から、監督、何か天気の子のテーマを、国際情勢に繋げるのかな、と感じるのです。


ちなみに、上記の記事が上った段階、2017年、9月、10月の“前”、8月26日に、脚本は出来上がっていたようです。

同年、8月に脚本を洋次郎さんに、渡したそうです。
↓↓↓↓↓↓↓↓

【引用元URL】https://rockinon.com/news/detail/185360

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そして、これはまだ発売されていない雑誌になりますが、2019年8月6日に発売されるダヴィンチという雑誌の予告になるのですが………、



字が小さいので、拡大します。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

『“世界”の調和が狂うとき、少年と少女は何を選ぶのか』

何故、“世界”なのでしょうか?

映画の事前情報を見る限り、舞台は、世界ではなく、東京に限定されているはず………、ですよね。

もちろん、劇中、世界規模での天変地異が起こる可能性もあります。

そういった点から、君の名は。のときのような、壮大で予想外の展開は、ありうるのかなと。

ただ、なぜ、“世界の”調和が狂う、とするのでしょう。

なぜ、“天候の”調和が狂う、と表現しないのでしょうか?

こういった点から、何か監督、国際情勢にテーマを繋げるのかな、と思うのです。

もちろん、私が盛大に予測を外している可能性もありますが。


皆様は、どう思われますか?

それと、新海監督、どんな思いで映画を作られたのか、いつか何かのインタビューで教えて下さい!
答え合わせをしたいので(^^)

長々と、長い文章をご覧頂き、皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m

皆様、映画公開、本当に楽しみですね!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

以下、ネタバレ、要注意!!

【2019年7月26日以降に以下は追記したもの】

さて、以上が映画公開前の、私の予測でした。

映画を見た皆様、いかがでしたか?

本田翼さん演じる、夏美さんの声で、
『ウケる!』
『その妄想、引くわー』
とか、声が聞こえて来そうですが(笑)


私はもう、苦笑いをするしかないです……………、


【天気の子 劇場パンフレット】より抜粋
新海監督のコメント。
↓↓↓↓↓↓↓

『この作品の柱としていちばん根本にあったのは、この世界自体が狂ってきたという気分そのものでした。世界情勢においても………………、』





以下は、映画“公開後”の7月23日にTweetされた、主題歌を歌う、RADWIMPSの洋次郎さんのコメントです。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓

『海外各地での、情勢の緊張や暴力』………………、




以下は、Twitterのフォロワーさんから来た、DMでの情報提供です。
(8月8日追記)

本人様から許可を得てないので、匿名とさせて頂きます。

パズルの重要なピースが揃いました。

これは最も重要なピースでした。


この方には、感謝しきれません。


以下は、彼のお話の内容です。

『余談ですが、野田洋次郎は17年頃から特に、いつミサイルが降ってきたり、いきなりテロに巻き込まれるかもわからない、

“それでも日常を生きてほしい”

というようなことを、ライブのMC中に何度も話していたことがありました

この時から伝えてきたことが映画にも繋がっているのかなと、記事を読んで感じました

ライブでの発言については、2017年のライブ映像(Human Bloom Tour)でも確認できます!

そのツアー中はミサイルのニュースが付きまとい、Jアラートが鳴ればライブが中止になると言われていた時でした』




このDVD、Blu-rayに、その映像、音声があるようです。↓↓↓↓



そして、彼の指摘で重大なことに気づきました。


私は、何故、洋次郎さんのTwitter、インスタグラムをチェックしなかったのか…………、
(8月9日追記)

自分の愚かさを笑います。




新海監督は、ちょうど北朝鮮のミサイル発射実験が、大きな問題となっているときに、RADWIMPSのライブに行かれています。

以下は、そのライブが行われた、2017年4月15日の、野田洋次郎さんのTweetです。



新海監督は、ライブに出られたあと、次のように仰っていました。

『RADはずいぶん前に先に行っているのですけど、とにかく新しい映画のための大切な感情を、たくさん教えてもらえました。』



そして……………、

野田洋次郎さんは、同時期に、以下のTweetをされていました。


そして、この、Tweetの八ヶ月後に………。
私たちと同様に、野田洋次郎さんにも、やはり懸念はあったのでしょう………、


今にして思えば、天気の子が『世界情勢』をテーマにしているというヒントは、劇中にも、僅かながら描かれていたのだと、思います。
(しばらく後に述べますが、劇中歌にも歌われていました。)


『トランプはAI』





『ゲリラ豪雨は気象兵器』
『東京を守る大量の人柱』




『テロ警戒』


そして…………、

天気の子の劇中に、度々出ていた、
【キャッチャーインザライ】
という本、皆様、ご記憶にありますか?


この【キャッチャーインザライ】は、1951年にアメリカで出版されました。

10代の少年が主人公の青春小説として、
初出版から、すでに半世紀以上たった現在においてもなお、世界中で高い評価を受けています。

ところで、このキャッチャーインザライ、劇中には、実は何度もカットとして、しつこいぐらい、映り込みます。

どうしてこれだけ、しつこいくらいキャッチャーインザライの書籍が、劇中、描写されていたのか?

私は、キャッチャーインザライが劇中に何度も登場するのには、
『何か重要な意味があるのでは?』
と、ずっと考えていました。


そうしたところ、
こんなリプライがTwitterに来ました。
10代の若い方からです。
彼が言うに、、


『キャッチャーインザライには、主人公のホールデンが【原子爆弾】に言及する描写があり、それが、この、天気の子の考察記事と、ピタリと一致した。』

とのことです。


何故、【原子爆弾】と天気の子の物語が関連するのかは、後に説明します。

ともあれ、やはりこの方にも私は感謝しきれません。



この方からも、本当に、大事な欠かすことのできない情報を頂いたことになります。


彼の話がきっかけで、私は、ある疑問点を持つに至りました。

『キャッチャーインザライは、単なる青春小説ではないのではないか?
何か、隠されたテーマがあるのではないか?』


私がキャッチャーインザライの【テーマ】について、ネット上で検索をかけたところ、ある論文が見つかりました。


著者のサリンジャーは
【キャッチャーインザライ】を、

“反戦小説”

として、描いたという学術的な論文(研究)です。

じつは、私は全く知らなかったのですが、、、

欧米でも、そして日本でも、キャッチャーインザライに反戦のメッセージがあるというのは、かなり有名な話のようです。
(ネットで調べるとかなりヒットします)

↓↓↓↓↓


引用元URL↓
https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/BO/0094/BO00940L083.pdf


この論文によると、著者のサリンジャーは、当時の米国内の社会的な背景もあり、この『反戦』のメッセージを明確に訴えることはできなかったそうです。

ただ、読者が小説を細かく読めば読み解けるよう、文中の端々に反戦のメッセージを、隠したとのことでした。



何故、著者のサリンジャーはキャッチャーインザライのテーマである、反戦のメッセージを、表には出さず隠すようなことをしたのか?



その理由は、
【朝鮮戦争(1950年)の勃発】

そして、それら社会情勢に関連した、
【偏狭な愛国主義による言論の圧殺】
があったため、と言われています。

※以下は、上記の論文より抜粋↓



そして………、



私達は70年程前に起き、民間人だけで数百万もの人間が亡くなった、あの朝鮮戦争のときよりも、もしかしたら厳しい状況にいるのかも、知れません。


再び、野田洋次郎さんのTweetより。

このTweetがなされた、2017年9月3日は、
北朝鮮が“核実験”を行った日でした。



そして、新海監督がRADWIMPSのライブに行かれる数日前のTweet。



以下は、野田洋次郎さんのインスタグラムより。


『愛にできることはまだあるかい』の歌詞の一部が、すでにここにありました。






選び選ばれた 
脱げられぬ鎧

もしくは遥かな 
揺らぐことない意志

果たさぬ願いと 
叶わぬ再会と

ほどけぬ誤解と 
降り積もる憎悪と

許し合う声と
握りしめ合う手を 

この星は今日も抱えて生きてる

愛の歌も歌われ尽くした 
数多の映画で語られ尽くした

そんな荒野に生まれ落ちた僕、君

それでも 

愛にできることはまだあるよ 
僕にできることはまだあるよ 

【引用元URL】https://www.instagram.com/p/BSq7miMj-9t/?igshid=MzRlODBiNWFlZA==



何もない僕たちに なぜ夢を見させたか
終わりある人生に なぜ希望を持たせたか

なぜこの手をすり抜ける
ものばかり与えたか 

それでもなおしがみつく 
僕らは醜いかい 
それとも、きれいかい 

答えてよ

【引用元URL】https://www.instagram.com/p/BTRS3qLjn4B/?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

以下は、上のインスタグラムの画像にある言葉を抜き出し、
「愛にできることはまだあるかい」の歌詞と照らし合わせたものです。


『でも、それでも、人間の優しさを信じたいです。』
(※愛にできることはまだあるよ )


『綺麗事かもしれないけど、俺は綺麗事を言い続けたいと思います。』
(※僕にできることはまだあるよ)

『人間の本質は、醜さかい、愚かさかい、美しさかい。』
(※僕らは醜いかい それとも、きれいかい )


追記以上


【天気の子、ホームページ 
      作品のIntroductionより】


↓↓↓↓↓↓


新海監督、野田洋次郎さん、あなた方お二人が全世界の人達に、どんなメッセージを伝えたいのか、ようやくわかりました。

映画の終盤、金属が軋むような咆哮をあげ、東京を襲うあの龍は、『ミサイル』の暗喩だったんですね。



自分で、この考察を書いていて信じられないのですが、やはりそうなのでしょう。



私は、天気の子を初めて見たときに、

『国際情勢なんて、全然関係ない話だ。
これは、モノ笑いのタネだな。
予測記事は、大きく外した…………、』

そのように、感じていました。


天気の子の、劇中には、
『世界情勢』も、『ミサイル』も、
ただの一言も出てこなかったからです。



私がこのテーマに気づいたのは、劇場パンフレットの新海監督のインタビューで、『世界情勢』の文言を見つけたからです。

そして、後に述べますが、私は、新海監督と同じ本を読んでいました。
それが、このテーマに気づくための大きな支えになりました。


本当に、自分で、この記事を書いていて信じられないのですが……


私が今まで集めた、情報を繋ぐと、
やはりそういうことなのでしょう。



そして、あの積乱雲は、
もしかしたら『核』の暗喩。

確かに、私達、日本人は、2016年9月の北朝鮮の核実験以降、あるいは、その前から、“北朝鮮の核開発問題”について、ずっと不安を感じていました。

先に上げたインタビュー動画で、膳場アナウンサーは、

『新海さんは、その時代の空気、その時代の皆が考えていることをすくい取って作品にしてこられることが、とても多かったと、思うんです』

と指摘していました。

今にして思うと、本当に鋭い指摘でした。




全世界の人達も、懸念を抱き、“あの問題”を注視していたと、思います。
そして、それはきっと今も変わらないのでしょう。

天気の子は、“あの問題”で、
『私達が無意識に感じる不安』を、
『東京の降り止まない雨』
で、例えていたのでしょう

おそらく新海監督は、天気の子を、
私達の【恐怖と希望】、
あるいは、【絶望と希望】の物語として、
描いたのでしょう。

天気の子の結末、あるいは劇中終盤の帆高と陽菜の選択が許せないという方も、いらしたと思います。

天気の子は、
【社会よりも、身近な誰かを選ぶ話】
と、私は、よく耳にします。


しかし、違うのではないか?

彼らの選択は、“私達の社会にとっても”
正しい選択だったのではないか?



あの二人の選択で、結果的に、

“私達は途中で引き返せた”

と、私は考えています。



あのまま【青空】が続いていたら、世界はどうなっていたか?

東京が沈むだけではなく、全世界が海中に没していたのではないか?





天気の子の小説にも、“同じ表現”が出てきますが………、


私は、陽菜が人柱になった後に広がった青空は、やはり

【贋物(にせもの)】

だったと理解しています。

以下は、小説、天気の子の、帆高のモノローグからの抜粋です。


小説 天気の子 214ページ
帆高のモノローグより抜粋

『引き立てられるようにホテルから出ると、目が眩んだ。
(中略)
まるで作りもののように見えた。
【贋物(にせもの)みたいな青空】だった。』


小説 天気の子 244ページ
帆高のモノローグより抜粋

『【贋物(にせもの)みたいな青空】
と、その空を支える
【白い柱のような巨大な積乱雲】が、
僕を冷たく見下ろしている』


新海監督は、
『人柱(晴れ女)のイメージは、トランプ大統領から得た』
と、11月12日に、京都で行われた講演会で話されていました。



人々の巨大な希望、あるいは欲望を叶えるイメージが、人柱のイメージに繋がったそうです。



人柱、あるいは

【欲望を叶える存在】によって

気象現象にも匹敵するような複雑な
【世界の調和】
を、はたして保つことなんて、できるのか?

ほんのひととき、贋物(にせもの)の青空も、望めるかもしれません。

しかしその後、【反動で】何が起こるか?

その時、
東京が沈むだけで、はたして済むか?


小説 天気の子 128ページより抜粋








『昨夜の神宮外苑花火大会、都心部は奇跡的な晴れ間に恵まれました。

【しかしその反動のように】

今日は再びの強い雨。都心の現在の気温は、

平年を大きく下回る二十一度。

八月とは思えない肌寒さです。』






そして、
私達の願いを帆高と陽菜が叶え続けた結果、
劇中終盤、東京の空に一体何が起こったか?

帆高は【夏に降る雪】を見て、一体、何を感じたか?

帆高は、次のように語ります。


以下、太字部分、小説『天気の子』183ページから184ページより、帆高のセリフより、抜粋。

これは天罰なんじゃないかー。

雨合羽の中で袖から出た腕をさすりながら、僕はふと思う。

僕たちが勝手に天気を変えたから、空の上にいる神さまみたいな人が、怒ったんじゃないか。

人間が与えられた天気に満足しなかったから。

わがままに青空を望んでしまったから。








人柱により、青空(平和)を望めば…、
人柱により、希望、あるいは欲望を叶えようとすれば……、

この世界の複雑さを無視して、
【米国の統治者】
が青空を実現しようとすれば…

今後、一体何が起こるか?

現実の世界でも、【夏に降る雪】を招くのではないか?

あの帆高と陽菜の選択を好きにはなれなかったという感想を、私は数多く目にしました。

しかし、間違っていたのは、世界の複雑さを理解せず、“晴天”を、わがままに、安易に望んだ、私達ではなかったのではないか?


もちろん、天気の子の劇中での、帆高と陽菜の選択のように、

【長く降る雨】(不安な平和)

を選択することは、それこそ、多くの人達を不安にさせる選択なのでしょう。

それは、やはり大きな問題のある、選択なのでしょう。

あの選択は、やはり私達を、長く、強く苦しめるのですから………、

私達の目の前にある、【あの脅威】は、除去は、されないのですから……、


今、ホルムズ海峡でも、同じような問題が起こっていますね。【イラン核開発問題】

イランの問題について、トランプは、『晴天』(平和)を、“力の行使”で、実現する気なのかも知れません。


これは、全世界に届くメッセージです。


全世界に届けるべきメッセージです。
(偉そうなこと言ってすみません。
ただ、やはりこのメッセージは、届けるべきだと、思うのです。そして、もし、許して頂けたら、どうか皆様のお声もお借りしたいのです。)





多分、私は、新海監督と同じ書物に出会ってます。

新海監督、もし違っていたらすみません。

でも、きっと新海監督もあの本をご覧になったのだと思います。

何故なら、【世界情勢】をテーマにするなら、避けては通れない本だからです。
(その本は1966年に初版が刊行され、その後、2019年現在に至るまで、“一年に一回”、重版がかかっている本なのです)
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『国際政治ー恐怖と希望』(高坂正堯著)



http://www.chuko.co.jp/shinsho/2017/10/180108.html

以下の文章は、上記のリンク先の内容紹介より抜粋したものです。

『世界平和を実現するために人類は古くから叡智を傾けたが、戦いは繰り返された。
戦争の危機はなぜ去らないのか――』



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この本の著者、高坂正堯氏は同書の中で、理路整然と、様々な論拠を元に、世界平和が“実現不可能”であることを、述べていきます。

そして、同時に『核なき世界』、すなわち、私達が暮らすこの世界から、核兵器を全廃することも、やはり、実現は不可能であると述べます。


核廃絶の問題も含めた、国際社会での様々な諸問題、あるいは紛争は、それこそ気象現象のように複雑で、解決し難いと。

この世界の暴力、あるいはそれが呼び寄せる、ある種の恐怖は、あの映画の劇中の雨のように止むことは決してないのだと言います。


高坂正堯氏は、次のようにも述べています。
もし、無理に降り続ける雨を止めようとするのであれば……………、“武力の行使”により、問題を解決し、平和を求めるのであれば……、それこそ“人柱”が必要になるのだと。
それこそ膨大な人数の。





それ故、高坂氏は別の処方箋を示しました。

“人柱”を立て、武力を行使して問題を解決するのではなく、問題を凍結し先送りにするのだと。


この世界の複雑さを無視して、“降り続く雨”を止めて、無理に“晴天”(平和)を実現してはならないと言います。

陽菜と帆高は劇中、
人々の様々な依頼にこたえ“晴天”を祈りましたね。
そして、それを見事に実現しました。


陽菜の“晴れ女”のシーンは、どれも素晴らしく、特に神宮外苑花火大会のシーンは、私自身、映画を見ていて本当に心躍る思いがありました。

しかし、この晴天のあと一体何が起こったか?

小説 天気の子 128ページより抜粋

『昨夜の神宮外苑花火大会、都心部は奇跡的な晴れ間に恵まれました。

【しかしその反動のように】

今日は再びの強い雨。都心の現在の気温は、

平年を大きく下回る二十一度。

八月とは思えない肌寒さです。』


そして、彼らが晴天を実現し続けた結果、
“東京の空”は映画の終盤どうなったか?




高坂氏は、世界情勢の複雑さ
──それこそ気象現象にも匹敵するような──を無視して、“力の行使”により”晴れ渡る空”(平和)を求めれば、それは逆に巨大な悲劇に繋がると言います。

高坂氏は言います。
破局(夏に降る雪)を回避するために、“力”を行使し、“晴天”(完全なる平和)を求めるのではなく、それよりかは“長く降る雨”(不安な平和)を選択すべきなのだと。

長く降る雨(不安な平和、あるいは恐怖)に、不安に駆られ、力の行使により晴天(平和)を求めれば………………、世界の均衡、調和を崩せば──過去の歴史が示すように、──容易には、
『世界を元に戻せなくなる』
と論じます。


同氏は言います。

事態は制御できなくなり、
それこそ【夏に降る雪】を招くと。


もちろん、“長く降る雨”(不安な平和)を選択することは、それこそ人々を不安にさせる対処法なのでしょう。


帆高と陽菜がした

“長く降る雨を選ぶ”

という決断には、

やはり看過できない問題があるのです。


実は、高坂正堯氏はその点について同書で言及しています。

高坂氏は、さらに、そのような『長く降る雨』のような不安な平和が、
【別の紛争、あるいは破滅への原因】
を作り出すとも、警告さえします。

この点について、高坂氏は大きな懸念を有しています。

高坂正堯氏は、著名な社会心理学者の言葉を引用し、強く警鐘を鳴らします。
(※以下、太字部分は【国際政治ー恐怖と希望】72ページから抜粋したもの)


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【恐怖と疑いのなかに長く住むことは、人びとの精神を不健全にする。】




【そのような平和が長期間に人間の心理に与える影響を、社会心理学者フロムはつぎのように述べている。

『破滅から絶えず脅かされていると、たいていの人間はある心理的症状

──すなわち恐怖、敵意、冷淡、そしてその結果として生ずるわれわれのたいせつな価値への無関心など──

を呈するようになる。

このような条件は、われわれを野蛮人に変えてしまう。

それは複雑きわまりない装備を持った野蛮人である。』】

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絶え間なく続く、破滅への恐怖は、
私達を【野蛮人】へと、変える。



私達の目の前に“脅威は存在をし続ける”のですから、私達が【野蛮人】となることは、やはり、避けがたい事なのかも、知れません。



そして、“力を持つ私達”が、【野蛮人】となることは、破局への、原因ともなり得る。


“長く降る雨”(不安な平和)を選択することは、やはり、大きな問題のある選択なのでしょう。



しかしながら、高坂正堯氏は、上記の問題点を認識した上で、それでもなお、この世界の複雑さを無視して、“降り続く雨”を止めて、無理に“晴天”(平和)を実現することに、やはり、強く反対します。

長く続く、止まない雨に不安に駆られ、“人柱”を立て──“力”を行使し、犠牲を厭わず──問題の解決を、平和を、拙速に、強引に、求めることは…………、


【核兵器】という、強大な力が存在する現代において、安易に人柱(犠牲)を立て、晴天を願うことは…………、

比喩表現ではなく、
たとえ話では決してなく、
“文字通りの意味”で、
【世界の破滅を招く】と、述べます。


高坂氏は言います。

私達は、問題が解決されない中で、日々の不安を抱きながら、止むことのない雨が降る、この世界で生きるしかないのだと。


しかしながら、高坂正堯氏は
【国際政治ー“恐怖と希望”】という書の最後で、次のようにも、述べています。


そのような、雨の止まない世界であっても、
── 雨の止まない世界だからこそ ──私達は希望を求めることを、決して諦めてはならないのだと。

“晴れ渡る空”に至る道筋が見えずとも、“祈ること”を、やめてはならないのだと。

(※以下、太字部分は【国際政治ー恐怖と希望】207ページから、208ページより、抜粋したもの)
『希望することをやめてはならない』
『絶望してはならない』

のだと。
そしてそれは、
『人間のつとめ』
なのだと。

そして、私は、天気の子という映画を見て、改めて、【国際政治ー“恐怖と希望”】という書の、最後に記された、この言葉を強く思い出しました。








『実際、たとえ合理的な根拠がなくとも、
   人間は希望することをやめない。』

(【国際政治ー恐怖と希望】207ページより抜粋)

私は、映画のラストシーンで、
陽菜が、止まない雨の中、祈る姿を思い出しました。

そして最後の帆高の、

『僕達はきっと大丈夫』

という言葉を思い浮かべました。



【国際政治ー“恐怖と希望”】という書の最後の節は、

【絶望と希望】

と名付けられています。


新海監督、そして野田洋次郎さん。素晴らしい映画をありがとうございました。


おそらく新海監督は天気の子を、
『この世界の、
    降り止まない雨の中での、希望の物語』
として、描いたのでしょう。



副題
Weathering With You
『あなたと共に、困難を乗り越える』

の意味も、ようやく分かった気がします。



皆様、是非、RADWIMPSの劇中の主題歌
【愛にできることはまだあるかい】
【大丈夫】
を、もう一度、聞いてみて下さい。


『世界が君の小さな肩に乗っているのが、僕にだけは見えて、泣き出しそうでいると』

『愛にできることはまだあるよ、僕にできることは、まだあるよ』

『取るに足らない、小さな僕の、有り余る今の大きな夢は、君の大丈夫になりたい。』



全く、違う意味合いの歌に聞こえませんか?





お二人が発したメッセージが、全世界に届くことを、私は、切に願っています。


(2021年1月2日追記)
今、日本ではコロナウイルスの感染拡大に、歯止めがかからない状況にあります。

高坂正堯氏の

『国際政治─恐怖と希望』

が、今でも版をかさねてるのは、同書が、国際政治の問題のみを語ったものでは、ないからなのでしょう。

困難な問題に立ち向かうときに、

『人間は、どのような存在で、どうあるべきなのか?』

を示しているがため、今日でも読まれているのだと、やはり私は考えています。

そして、天気の子も、やはりそのような作品なのでしょう。
(追記以上)




長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。

ここで皆様に、私からお願い事があります。


新海監督と野田洋次郎さんは、

『実は“北朝鮮のミサイル、核開発問題”をテーマにした』

と、皆様に伝えることは、私はやはり困難だと理解しています。



大変な議論、あるいは批判を巻き起こす可能性があるからです。


新海監督が、天気の子の劇中で、『世界情勢』も、『ミサイル』も、一切描写しなかった理由の一つは、この点にあると、私は理解しています。

“あの問題”への【対処法】も、新海監督は、やはり言及し難いのでしょう。
大変な物議を呼び寄せる可能性があります。


踏み込まない形で相当遠回しに、触れることはあるかも知れませんが。


新海監督も、野田洋次郎さんも、政治的に敏感な問題だから、「直接的に言及するのは、避けよう」と、“申し合わせ”をしていると思います。




やはり、監督は懸念があるようです。
下記の画像をタッチすると、動画が始まります。
新海監督の願いを、聞いてみて下さい。


上のインタビュー動画で、監督はこのように仰っています。



上記動画、22:00から
新海監督
『様々に優れた作品はあるのだけれども、でも、自分達にしか、できないような事が、あるような気が、少しだけするし、あると信じたいし、

でも、(天気の子という作品を)出したら一斉に叩かれるかもしれない。

攻撃もされるかもしれない。

そんな気持もあるけれども、それでも、できることは、まだあるって、思いたいし、

出すことによって、少しだけ、何か空気のようなものが、息苦しさのようなものが、薄まるかもしれない、期待もあるし、

そういうことが、できれば幸せだな、という気持もありますし、

うまく言えませんが、そんな気分で作った映画ですね。』



監督のなかに、やはり何かしらの懸念はあるのでしょう。


しかし、新海監督は、
【私達が“あの問題”で感じる、重苦しい空気を払いたい】
そのように、同時に考えていらっしゃるのではないでしょうか?

あるいは、新海監督は……、
【降り止まない雨によって、私達、特に若い世代の方たちが、“野蛮人”となるような事態を、何とかして、くい止めたい】

そんな祈るような願いがあって、天気の子という映画を作ったのではないでしょうか?


新海監督は、陽菜が何をラストシーンで祈っていたのかについて、インタビューで次のようにも仰っていました。

"新海誠の世界 時空を超えて響きあう魂のゆくえ"(榎本 正樹 著)

(同書386ページから387ページより)

新海監督
『何を祈っているのかはよくわからないし、なぜ祈っているのかもわかりませんが、漠然なことをを言ってしまうと、たぶん“世界平和みたいなことを祈っているのだと思います。”

人が皆幸せであってほしいとか、世界が少しでも平安であってほしいとか、そういうことを祈っているのでしょう。彼女はこの先もずっと、祈ったり願ったりすることをやめずに生きていくのだと思います。』

世界平和を願っているんです、と言葉にしてしまうとなんだか浅薄な気もするのですが(笑)、でもやっぱりそういうことだと思います。』




私はただの一ファンで、皆様に何か言える立場にはありません。

ただ、それでもやはり私には、皆様にどうしてもお願いしたい事が、あります。


もし、許されるのであれば………、

どうか、新海監督や野田洋次郎さんの代わりに、皆様から、皆様の身近な人に、天気の子の、もう一つの、テーマ、メッセージを伝えては、頂けないでしょうか?


新海監督は、天気の子の公開日の、まさに前日に、Twitterで、次のように、話しました。

『僕たちは、世界が少しでも豊かに、わずかでも良くなることを願って、アニメを作っています。』


陽菜役を演じる、主演の森七菜さんは、どうして製作報告会見で、涙を流したのか。


何故、彼女は一番最初のアフレコで、声を失い、涙を流したのか。
一体何を懸念し、何故、声を失ったのか。



ある番組で、主役の帆高役をつとめる、醍醐琥太郎さんは、このときのことを振り返り、次のように言葉を紡ぎました。
『それは、七菜ちゃんが、作品のことを“いろいろ考えているから……”

だから陽菜役が七菜ちゃんで良かった』




あの劇中の、絵も、声も、そして音楽も、

“扱うテーマの重さを背負い”、
その上で、なお、“世界を変えよう”

そう、本気で、製作スタッフの方々が、強く願ったからこそ生み出されたのではないでしょうか。

私は、新海監督、野田洋次郎さんをはじめとした、天気の子の製作スタッフの方達は、本気だと考えています。


天気の子は、世界140カ国以上での公開される予定です。



もし許されるのであれば、皆様方のお声を、お貸し頂きたいのです。


もし許されるのであれば………、
皆様方に、
『もしかしたら、こんなテーマ、メッセージも、あるのかも知れないね』
そんなふうに、身近な方に伝えて頂きたいのです。

皆様、ここまで、長々とお付き合い頂きありがとうございました。



賛否両論ある映画だと思います。


これは、本当に、扱いの難しいテーマを掲げた、映画でした。


私の見解にも、もちろん、異論反論あると思います。

そして、この記事の文章は、何ともわかりにくい、長い文章だったと思います。

しかしながら、ここまでご覧頂いた方には、本当に感謝しかありません。


本当にありがとうございます。





2023年7月28日追記

ここまでご覧いただきありがとうございました。
考察記事【光と闇のΧάος】から、この、「天気の子」の考察記事に来られた方は、Androidのスマートフォンをお使いであれば、左下の“◁”ボタンを一度だけ押して頂ければ、元の記事に戻れるはずです。
元の記事の続きをどうかご覧下さい。


この天気の子の考察記事からご覧になられた方は、是非、2026年?に公開予定の新海監督の次回作の考察記事、
【光と闇のΧάος】
をご覧下さい。
以下のXの画像をタッチすると、リンクに飛べます。








補足

(天気の子が、【国際政治−恐怖と希望】を少しモチーフにしていると、偶然にも、私が気付けたのには、理由があります。(もちろん、それはまだ、仮説の域をでないのですが)

2017年に開催された、新国立美術館で新海誠展が開催されました。
その中の、言の葉の庭の展示に、『言の葉の庭の趣意書』(企画書)がありました。

その、ある文言で、ピンとくるものがあったのです。新海監督は、日本を『地政学的に“孤独”で“特殊”で“不安定”』な国と述べていました。

高坂正堯氏は、【国際政治‐恐怖と希望】とは、また別の、とある著作で、日本を『極西の国』、『東洋の離れ座敷』であると、表現しました。
この表現が、新海監督の“孤独”、あるいは、“特殊”という言葉と、私には、繋がる気がしたのです。

また、同じく別の著作で、高坂氏は、日本は、貿易を国の支えとする、【通商国家】であると表現しました。
通商国家は、大きな力を持たないがゆえに、国際情勢によって、その国情は、“不安定”になりがちであると述べていました。

そのことで、新海監督は、もしかしたら高坂正堯氏の【国際政治‐恐怖と希望】も、ご覧になっているのかな、と考えたのです。

これについては、また、別に記事をあげようと思います。)
↓↓↓↓↓↓
2019年10月6日、ようやく記事が完成しました。
https://twitter.com/fpodrXcqTo3SehD/status/1180813580393824257?s=19

ご覧頂けたら、幸いです。



2020年12月31日、ついに新海監督の次回作の考察記事が出来上がりました(^^)

もしよければ、こちらも是非!!

新海監督の次回作について。 【『アフターコロナ』と、『終末“後”』ー物語の因果律よりー】|マッキー @tenkinoko_macki #note


念の為

私の新海監督作品の考察記事には、新海監督の作品の画像および台詞、監督のインタビューなどが多数あります。

しかし、それらは全て著作権法第32条に定める研究その他の目的として行われる引用であり、著作権は言うまでもなく、新海誠監督、コミックスウェーブフィルはじめ、元の権利者に帰属します(^^)

なので、この記事、有料化は未来永劫ないです!!

ずっと無料でお読み頂けますよ\(^o^)/!!

この記事が、新海監督の作品が世に広まるきっかけとなれば、幸いですよー(^^)

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