モノを愛する
誰かの要らないものに、違う誰かが新しい価値を見つけるのが、セカンドハンドのいいところ、おもしろいところ。
「お姉ちゃんの日記」が描かれている。中には夫からのラブレター(死語?)。なんだか少年に覗き見されているみたいでどきりとする。
前の持ち主は何を入れてたんだろうか。わたしが購入した当時は、ノーマンロックウェルのグッズを探しても10件ほどあるかないかだったのが、この記事を書くにあたって、つい最近検索してみたら、スクロールしても、しても、途切れることのないくらい出てきてびっくり。それだけユーザーが増えたんですね。すごい。
もうひとつ、メルカリで買ったものの中で印象的なものにフィルムカメラがある。
カメラの心得はまったくないのだけれど、写真が好きだったので、友人の勧めで挑戦してみた。整備された綺麗な状態のフィルムカメラを取り扱っているショップがいくつかあり、初心者のわたしにも丁寧に対応してくれた方から購入した。
楽しい。
パノラマの画角でしか撮れないというフィルムカメラだ。もちろんだが、写真も現像に行くまで見れない。その不自由さがいい。
購入したものと同じカメラはなかったが、いまでもたくさんのフィルムカメラが取引されている。
中古のフィルムカメラも、アメリカンアンティークな雑貨も、人の手を渡り歩いてきた独特の気配を纏っている。その中古品独特の香りがわたしは好きだったりする。
そういえば夫は、古本の書き込みを見つけるのが好きだと言っていてた。なんとなく分かる。
断捨離が流行っている一方で、思い入れのあるモノを手元に置いて愛でていたいという人が増えている気がする。思い入れとは、育てて行くものだと思う。何かの縁で自分の懐に転がり込んできたものは、やっぱりどれも愛おしい。
この記事にもパノラマで撮った神戸港の写真を貼っています。よかったら。
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