SHIBUYA CITY FC 写真で振り返る2021シーズン
SHIBUYA CITY FCが今シーズンの東京都社会人サッカーリーグ1部の全日程を消化してから、はやくも2か月が過ぎました。チームは 阿部 翔平 選手兼監督のもと、すでに来季に向けて動き出していますが、今回のnoteでは「SHIBUYA CITY FC」としての初年度となった2021シーズンをフォトグラファーの Nishina Taka さんが撮影した写真で振り返ります。
Nishina Taka さんには数多くの写真のなかから、「思い入れのある一枚」「歓喜の瞬間」「美しいフォーム」「This is SHIBUYA CITY FC」「今季のベストショット」という5つのテーマに沿って写真を選んでいただきました。
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自己紹介
はじめまして。
フォトグラファーの仁科と申します。
「日本のフットボールを世界に魅せる」
そんなコンセプトを掲げながら、普段様々な活動をしています。
2021年2月からSHIBUYA CITY FCの試合を撮影するようになり、気が付けば今季公式戦13試合を撮影していました。
実は今年までスポーツの撮影経験は一度もなく、カメラの設定も機材も編集も、試行錯誤の日々。自分にとってCITYでの撮影は大きな挑戦となりました。
今回はそんな僕が撮影した写真の中から、スタッフのこうき君から貰ったテーマに沿って、特に思い出深い写真を5つご紹介します。
「その瞬間」、
何が起きていたのか。
何をみていたのか。
何を感じていたのか。
そして今、みた人が、何を感じるのか。
写真を楽しんでいただけると嬉しいです。
思い入れのある一枚
第15節 8月29日
vs CERVEZA FC 東京
0-1 ●
絶対に負けられない試合で惜敗。重い空気が漂う試合後のミーティング。
このとき、僕が無意識に追っていたのは上田選手でした。
上田選手はチームがうまくいかなかったときに、誰よりも悔しさを表現してくれる選手です。それはきっと、24歳という若さで副キャプテンを任されていた、責任感の表れなのだと思います。
そんな彼に対して、「大丈夫、まだ光は見えている」という想いを込めながら撮ったのがこの1枚です。
歓喜の瞬間
第12節 7月18日
vs 駒澤大学 GIOCO 世田谷
3-1 ◯
嫌なムードを一変させたのは、やはりこの男でした。
同点で迎えた後半36分。決めれば勝ち越しという場面で、相手GKを嘲笑うかのような冷静さ。鮮やかなループシュート。
雄叫びを上げながら、歓喜に沸くベンチへ。
感情を全面に出してプレーするCITYの背番号10には、ファインダー越しにいつもゾクゾクさせられていました。
美しいフォーム
第10節 6月27日
vs Intel Biloba Tokyo
6-2 ◯
僕にとって阿部選手は特別な存在です。
なぜなら、僕は少年時代を名古屋で過ごし、瑞穂や豊スタに通い、赤いシャツを身に纏った彼のプレーを何度も観ていたからです。
そんな彼の武器といえば、正確無比の左脚。その左脚から生まれたこの強烈なミドルシュートは、阿部翔平歴代ゴールの中でも1、2を争う美しさだったのではないでしょうか。
This is SHIBUYA CITY FC
第10節 6月27日
vs Intel Biloba Tokyo
6-2 ◯
河西選手とは個人的に特別なエピソードがあります。
それは、開幕前のプレシーズンマッチ。彼がゴールを決めて、カメラに向かってパフォーマンスをしてくれました。しかし、撮れたのはピントが全く合っていない、ボケボケの酷い写真でした。
自分が不甲斐なく、本当に申し訳ない気持ちで一杯だったのですが、「次も決めるのでお願いします!」と河西選手から声を掛けてくれたのです。
そして生まれた、待望の公式戦初ゴール。決めた直後、すぐカメラを向いてくれて、今度こそはと、しっかりリベンジさせていただきました。
本人がこの話を覚えてくれているかはわかりませんが、僕にとってもこの写真、この瞬間は特別です。
今季のベストショット
第14節 8月8日
vs 東京23FC江戸川
7-1 ◯
このときは選手を撮る、プレーを撮る、という意識は全く無く、「この瞬間の空気感を収める」ことだけを考えてカメラを構えていました。
暮色蒼然の空
ピッチを照らすライト
両腕を広げて喜ぶ上田悠起
偶然にも上田選手のこのゴールは、クラブ通算400ゴール目となり、大きな節目の瞬間の写真にもなりました。
今季撮影した写真の中で「自分らしい表現ができた写真はどれか」と問われれば、間違いなくこの写真を選びます。
2021シーズンのSHIBUYA CITY FCを撮影して
まず、スポーツ撮影の経験がない完全初心者の自分を、快く受け入れてくださったCITY関係者の皆さんには感謝しかありません。貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。
サッカーの撮影は想像していたよりも遥かに難しく、今年はこれまで以上に写真と向き合う時間が増えました。自分の人生において、この経験は間違いなく大きな財産です。
そして、SHIBUYA CITY FCには、これからの無限の可能性を感じさせられました。
決して満足できる結果を残せたシーズンではなかったと思いますが、今季ピッチの内外で蒔いた種は、近い将来必ず、大きな花を咲かすときが来ると確信しています。
もしご縁があれば、その歓喜の瞬間に、またフォトグラファーとして立ち会いたいと思っています。そして、その瞬間を最高の写真に収められるよう、自分自身も更に成長していきたいと思います。
皆さんにも「その瞬間」を感じ取って貰えたら、それ以上の喜びはありません。
文・Nishina Taka、川上 皓輝(SHIBUYA CITY FC スタッフ)
写真・Nishina Taka
企画・川上 皓輝(SHIBUYA CITY FC スタッフ)
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