見出し画像

スウェーデンでプライドパレードを見てきました


リンネ大学のもう一つのキャンパスがあるカルマルへ鉄道を使って、プチ旅行に出かけました。

ベクショーよりも小さい町ですが、海や公園とうまく共存している素敵な町で、本来はここにある古いお城を見学したりしようと思っていたのですが、たまたまその日がPRIDE PARADEで街はお祭り騒ぎになっていました。

ところで皆さんはPRIDE PARADEをご存知でしょうか?あまり日本では聞きなれない言葉ですが、

「プライド(Pride)」という単語は、英語の一般名詞で、「誇り・矜持」を意味しますが、それだけではなく、「セクシュアル・マイノリティ(性的少数者)のパレード」を指すものとして、広く国際的に認知されています(パレード前後のイベントを含めた総称として使われることもあります)。

『東京レインボーパレード』(2019年9月15日調べ)https://tokyorainbowpride.com/pride-parade/


上記のように様々なセクシャリティーの人権保護や認知拡大を目的としたイベントを指します。SNSなどで虹色のマークや写真を見かけた方もいるのではないでしょうか?

そして私が訪れたカルマルでもパレードが行われ、文字どうり老若男女が参加していました。(犬も?)その中で印象的だったのは、夫婦であろう男女の老人カップルや、よちよち歩きの子供と手をつないだお父さんなど本当に幅広い層が参加していたことでした。こういったイベントには私ぐらいの若い世代やセクシャルマイノリティーの方が参加しているイメージだったのですが、本当に街をあげてみんなが参加しているようでした。

その様子を見ていてセクシャルマイノリティーに対して差別的な人や、からかう人も、きっとこの街で育ちお父さんと手をとって、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒にパレードに参加していたら、セクシャルマイノリティーの友達ができても何のためらいもなく、何の偏見もなく仲良くなれるんだろうな。もしかすると、偏見の存在さえ知らずに成長していたのかもなと考えていました。

そうしてパレードを見ながら昼食をとった後、街を散策して中心の大聖堂に立ち寄りました。

画像1

大聖堂の中の写真

驚くことに、一見LGBTQの問題とは疎遠そうな教会の中でもイベントが行われていました。七色の旗を体に巻きつけマントにしている5、6歳?ぐらいの男の子が教会内を走り回っていて、なんともその風景は平等の国スウェーデンを表しているようでした。

そしてそこの祭司さんが私たちに話しかけてくださり、セクシャルマイノリティーだけでなく、今スウェーデンにたくさん来ている難民や、私たちのような外国人とどう共存していくか、「インクルーシブな社会」を目指したいんだとお話ししてくださいました。


画像2

教会内に飾っていた Sexual Orientation Laws in The World 2019のデーター


日本ではLGBTQの言葉やゲイタレントのおかげで、セクシャルマイノリティーの認知は少しずつ上がってきているとは思います。ただ、言葉のレッテルの認知だけでは自分たちマジョリティー(性的多数)との違いを広げているだけのような、マジョリティー側の冷たさを感じることがしばしばあります。

祭司さんがお話ししてくださった、インクルーシブの意味にはその人の属性などにかかわらず社会の一員として分け隔てなく生活をするという意味があります。カルマルでの経験はインクルーシブな社会を感じた瞬間でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?