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【トルコ語学習ノート】珍旅行記『怪獣記』を読むとトルコのとてもディープな一面が見えてくる!?

トルコ語学習に合わせて、トルコの歴史や社会についての本もいろいろと集めておりますが、その中でとんでない奇書を見つけてしまいました

これはすごい!めちゃくちゃ面白い本!

中身はいわゆるUMA(未確認生物)を求めての秘境探検記なのですが、この旅の対象はジャナワール(あるいは「ジャノ」)という、トルコのワン湖に棲む巨大生物。

そんなもんいるわけあるか笑」というノリで明るくトルコ東部の田舎町へ突撃していく記者三人組。

ところがこのジャナワールという怪獣の目撃談、追えば追うほど、トルコの新興宗教団体や、極右政党や、ついにはクルドの独立運動の話にまで巻き込まれ、さらには怪しげな大衆新聞の記者やら、ペテン師めいたビデオ映像販売者も登場し、旅はどんどん、「トルコという国の、とってもカルトな一面」を覗く旅になっていきます。しかも最終章では、この取材班を驚天動地のどんでん返しが襲います!

それでいて、クルドの伝統料理をふるまわれた話や、トルコの田舎村での暖かいもてなしの話など、楽しい思い出もふんだんに出てくるので、トルコ旅行記としても愛らしく読める

読んだ後に「真面目なイスラム教の国と思っていたトルコにも、こんなサブカルマニア好みな一面があったとは!」と苦笑してしまう面白さ。

普通のトルコ旅行記ではとうてい描けていない「一面」を教えてくれる好著として、これは強く、オススメできる一冊です!

↓関連記事(個人ブログにて「不思議の国のアリス」と「チェシャ猫」が『怪獣記』について対話しています)↓


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