新しい商売の難しさと面白さ

昨日、打ち合わせを終え、色々考え事をしながら京都に戻っていた。
1年間ご一緒したパートナーとの年間契約が満了し、振り返りをしつつ、反省点・改善点を洗い出す。
恐ろしく暑い京都で移動しながら、あ…やばいぞこれ!って頭がクラクラして熱中症手前で喫茶店に逃げ込む。

ビジネスが一本終わったというよりも、あの人達と色々変えていこう!というプロセスもこれで終了となる寂しさを感じる。僕の会社は受託案件とコンサル案件が半々というバランスだ。コンサルはベタ付きで並走するので関係地がずっと深い。その分、契約満了の寂しさもすごい。最後、置き手紙のような今後こういう努力をしてくださいっていうシートを用意しよう。そんなことを考えていた。

逆に受託は祭りだ祭りだ!と大博打のような賑わいがある。一時的な関係値ではあるが、高密度なやりとりが続く。納品を終え、結果を固唾を飲んで見守り、打ち上げをする。また来年!とか、次新しい舞台で会いましょうみたいな旅人スタイルだ。

創業当初、クリエイティブ・コンサルは、うちのサービスとして出してるわけではなく立ち上げ前に数社相談があり1年間やってみた。普通のコンサルなら昔からあるが、クリエイティブ・コンサルの先輩方もおらず、手探りの一年であった。色々大変なことは想定しつつ動いていたが、この契約終了時の寂しさは想定外で帰りの電車でじわーっと寂しさが染み込んできた。

受託案件については、もう新卒の頃からずーっとやっている。本当に色々な物を作ってきた。クリエイティブ・コンサルを通じて、ものではなくもっと中のことに食い込むことができることがわかった。その分、小手先では何も変わらないことを痛感しながらも時間をかけて変えていく大切さもわかった。僕が変えていくだけじゃなく、中の人と一緒に変えていく。僕がその会社にずっと入れるわけではないのは確実だから。僕が関わったことでせめて数年は活力になる促進剤であれたらと思う。

この一年のクリエイティブ・コンサル業務を通じて、やはり契約書を用意しようと思った。契約交わしたら半年ないし一年解除できないよ!じゃなくて、半年のゴール、一年のゴールを設定し、それが未達であれば即解除。途中でこれじゃない感感じても即解除でいいっす、ってもの。

これまたビジネス的にはバカじゃないの?って思われるかもしれないけど、ゴールと契約解除条件を設けることで、このチームはここで何をなすべきかをしっかりと握ることは結果につながると考えた。というのも内部にがっつり入るので課題だらけだったりする。あれもこれも対応することで結果が散漫になることがある。契約事項のフォーカスを明確にすることの大切さを感じた。色々と点で小さな課題をいくつか解決したが、それを線、そして面にしていくには選択と集中が必要になる。特にクリエイティブ・コンサルではなおさらだ。

反省してたタイミングなので難しいところばかり目立つ内容になったが、この難解だと思うところは全て改善可能なところだと思っている。
何より、1年間という関係性で見つける課題や生み出すものは一時的な受託とは異なり、地続きに数年後に結実する。これは本当に意味あるクリエイションだと思いながら関わることができる。その創造が数年先の大きな資産となる。これは受託ではできないアウトプットになる。もっと研ぎ澄ませていきたい。

今週から来月頭あたりまで諸々案件が落ち着きつつあり、やっとスケジュールに余白がでてきた。クリエイティブ・コンサル業務は要望があれば、あと2社は受けることができそうである。次のパートナーになるべく人たちに向けて、ガイドラインや契約書の準備をしよう。そして、この空いた隙間で忙しくて全然会えなかった人たちに空いに行こう。こういうのどうやってる?とか何作ってどうだった?とか色々話が聞きたい。

日々、反省と反映である。
学んで良くなって、課題の解像度をあげていきたい。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。