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ぬえの新卒採用 B面

先日、採用募集を開始した。周りの繋がりある人たちがシェアしていただき、たくさんの方にみていただいている。本当にありがとう。毎回、エージェントも使わず採用を進めているので手作り採用だ。すべてのぬえのことは書ききれないと思い最低限の情報に絞っていっても5000字近くのポストになってしまった。

世の中に出ていく情報はいいところを切り取りがちだ。5000字で伝えれることも同様に自然と良いメッセージにうつってしまうことを危惧し、ぬえの裏側を記載していこうと思う。表裏一体というか、見る視点によればユニークかもしれないが、誰かの視点ではネガティブかもしれない。できるだけリアルに伝えたい。

未完成な組織

創業して5年、うち社員もいる状態では4年しかたっていない。手探りで組織を作っているのもあり、正直大手に比べるとまだまだ体制としては未熟だ。社員たちと共に待遇や福利厚生含めて、あれがないこれがない、といったように足りない部分を肉付けしている状態が続いている。今回の採用に関してもどういう人と出逢いたいか、どのような能力をみたいかを5人で一緒に考えている。採用担当もいない、各自が隙間時間を使って採用募集に至った。結果、2月ごろの募集を予定していたのに5月も後半だ。

プロジェクトでいっぱいいっぱい

各自が責任を持つプロジェクトを複数もっている。結果、自社サイトは創業からほぼ更新をしていない。作ったものに関心がないわけではなく、何かが終わると何かがはじまるのでワークスを更新する余裕がない。それぐらいの多忙っぷりをやりくりしている。なにせ残業したら給与が下がる会社かつ週休3日。各自が32時間/週(8時間x4日)の中で全てのプロジェクトを動かしている。無駄がないといえばよく聞こえるが毎日かなり慌ただしい。

誰かを育てるつもりはない

なんか急に採用なのに冷たいこという!と驚くかもしれませんが、これまでの採用でも僕が何かを教えるということはなく現場で学んでいきます。向き合う課題が先生という感じです。社員たちもこの状況で新しい人いれて本当に育てられるんですか?と当初不安を抱えていたけれど「そもそも、俺が何か教えた?」って聞くと確かに…となって採用活動を開始している。

そもそも僕の思想として「人を育てる」なんておこがましいと感じている。子供なら別だけれど大の大人だ。「自分で育っていく」力をもっている。何が必要かも自分が一番わかっている。松倉なんぞが何かを教えたところで逆に良くない。先生が正しいことだけをいうと思わない方がいい(芸大で5年以上講師をしていて感じることだ)正しさは自分で見出すものであり、誰かから教わるものでは決してない。

何かを教わるつもりの人は人生を損する(ぬえでは)

僕たちの仕事はいくつかの選択肢から正解を当てる仕事ではない、五里霧中の中でこの道を選択します。という仕事だ。チームで進んだ工程を成功と呼ばれるまで進み続ける感覚に近い。なので僕たちと働きながら、何かを教わろうとする人は損をする。「隊長、この道あってます?」みたいなことをきかれても隊長は「俺もわからん!」という状態だからです。これを書いていて、つくづく変な仕事だなと思いますが、これがリアルです。

3時におやつの時間だといって飲み出したりする。

これ入ってきた人たちは結構驚いたりしてましたが、僕らが空間をプロデュースするときに必ず酒が飲める環境を作ります。僕たちのスタジオでもあるコンコンではTARELという店があり、僕らのコーヒーチケットは8割型ビールになったりします。お客さんがきてもコーヒーかビールどっちがいいですか?みたいなことから始まります。

出社時間はみんな様々ですが、8時間きっかり働く人が優れているかと言えば僕は馬鹿だと思っています。口が悪くてごめんね。僕自身、サラリーマンをしていたときにも、仕事頑張って早く終わったのに定時まで帰れないのが疑問でした。やるべきことが終わったら帰ればいいのです。遊べばいいのです。サボるが下手な人は優秀じゃないとも思っています。僕たちはアスリートみたいなもので「今日肩の調子悪いから、練習しない方がいいかもしれない」ってときには練習しない方がいいんです。

あー全く意味ない会議に巻き込まれたわって時とかにもビールを飲みます。ストレス抱えるより、リセットしたいので飲んじゃいます。ビールの1、2本で人のスペックは落ちません。アルコール合う合わないあると思うけど、社員がプシュと酒をあげても、いいねー!俺もいくわという感じです。

めっちゃ寝る

主に僕が…ですがめっちゃ寝ます。だいたいランチ終わりかな。ゴロンとして布団かぶって30分とか二日酔いだったら2時間くらい寝ます。かなり脳みそ使う仕事をAMに当てるので脳みそ休ませるために寝てます。で起きるとリセットされているので今度は資料作りとか。誰がどう働くか、そこにルールもないし監視もないです。自分の心とか体をみながらベストな選択をしたらいいので、僕は寝ます。

めっちゃ飲むし、タバコも吸うし、魚も焼く

昭和のオフィスかよと言われますが、すいません、松倉めっちゃヘビースモーカーです。分煙してください!ってなったらもちろん分煙します。まぁそれ以上に僕がオフィスにいないことの方が多いです。

あと急に誰かが酒とか魚とか野菜とか買ってきて急に晩飯みんなで食いだしたりします。もう社内は煙黙々で次の日、出社したら魚くせぇ!となって窓全開で換気したりします。でも飯はうまいです。美味しい野菜とか色々きます。絶えず酒が誰かの手によって補充されていきます。でも、服にめっちゃ臭いつきます。

社員旅行や、うまいもの食いにいく会がある

社員旅行があります。城崎のカニ解禁とかで急に決めて急にいったり、社員の子供連れていったり、もうカニが嫌いになるくらいカニを食ったり、工程何も決めずにいくので急に別の街いったりします。

あと期末にはうまいもの食いに必ずいきます。この前は32万くらい使っていいもの食いました。うまいもの食いにいくには「食」が最高の表現と体験だからだと思ってるからです。これを理由にみんなで美味いもの食いにいきます。

社長でも社員に全然怒られます。

飲み会終わりにお片付けしなくて、めっちゃ怒られることもあります。上下関係ないってどこの組織でもいうけれど、普通にごめんなさいっていうくらい稚拙な理由で怒られたりします。たぶん、どこよりもフラットで風通しはいいんじゃないかと思います。

意外と出張は少ない。

なんだかんだローカル案件は松倉ありきがおおく松倉が一人で旅立つことが多いです。一緒に同行ももちろんあるけれど、思い返すと松倉移動のみが多い気がします。大体その地方の酒を買って帰ってきます。

松倉、あんまいない

あんまいないです。週の半分いたらいい方で移動かアトリエにいます。ブレストみんなですることもあるけれど、基本プロジェクト初期はアトリエにこもって家にも帰らず最初の設計をしちゃいます。その上で、みんなにアイデアの相談とかが多いです。あと急に週末あたりに移動開始して、いろんな地方の視察にいったりするので会社にもアトリエにもいないということが多いです。鴨川でぼーっとしたりしてるときもあります。

マニュアルのない仕事しかない

過去やったことが通用しない現場が多いです。これを楽しめるといいけれど、、、マニュアルありきで働くことが多い人には苦手な環境かもしれません。全制作行程がオーダーメイドというか、課題に対してのルート設計があるので今回はこうしようみたいなことが多いです。ある程度の作業モジュールまではありますが入れ替えたり新しく作り替えたりと同じ制作行程は本当皆無かもしれません。

人間的な魅力がないと厳しいかも

こんな数名の組織なんですが、過去の採用で二度見、三度見するくらいの世界的な企業からの転職勢がいました。どこで働いてるかとか聞かないんだけどアンケートで書いてきてる場合はわかっちゃう。その色眼鏡で判断したくないのでスルーしちゃうんですが(松倉が)自分を知ってもらう努力を所属に委ねている人はおそらく全員落ちます。あと松倉のようになりたいという人も問答無用で落ちます。僕はあなたになれないし、あなたも僕にはなれないので。

公私ともに、人間的に面白いなぁという人しか僕は記憶できなくて、どんなことをしてきたかとかより、今のあなたがいかに魅力的かの方が大事だと思っています。これは会社というか僕自身の思想でもあります。

そういう意味で自分自身や価値観を大事にしている人は初動でわかるもので、あーこの人素敵だなぁ面白いなぁという人が面談まで残ります。これがねーもう全員採用したいよ!ってくらい素敵な人たちばっかで頑張って稼がないとなと毎回痛感しちゃうんですが、僕らは過去や実績より、その人らしさを見ます。どんだけすごいところで働いていようがぬえに入るとマジでリセットされる(通用しない案件ばっかりなんで)んです。書類審査時点で「あー素敵な考え方だなぁ、名前からすると女性で若い子かもね」といっていたら38歳の宇宙人みたいな男性がきて、爆笑して、やはり人間的にもすごい良くて即採用しました。弊社で働いてるミドリちゃん(吉田)がその人でいまだにミドリちゃんという面接時のあだ名で呼ばれています。

酒を断れる技術をまず身につけます。

僕は大酒飲みなんですが、酒の誘いは断れるように頑張ろうと最初に教えます。飲みたい人が飲めばいいのです。関係性とか全然関係なく飲みたくないなら断りましょう。当たり前のこと言うてるなと思うんですが、あなたが想像する倍以上の飲み会があります。ありますというか自然発生します。

今日は飲みたい気分だなぁとかそう言う時は全然ありですが飲みたくないのに無理に参加するのは人生と心の無駄です。だったら銭湯いく方がいいです。体休めて自分の時間を過ごすべきです。あいつ酒の場に来ないななんて文句言う人誰もいないし、そう言う発言があったら給料めっちゃ下げるかぬえには不要な人だなと感じます。まぁ入ったらすぐに気づくかもしれないです。飲み断るのに気使うほどの人たちじゃないとわかるはず。飲んでる人たちは飲みたいから飲んでるだけで誰も強要しません。

社長はポンコツです。

社長はみんなすごいっていう無意識のイメージあると思うんですが、ぬえに至ってはかなりのポンコツです。スケジュール管理できないし、二日酔いで次の日動けないし、会議までには酒抜かないととかいっちゃったりします。
ゴロゴロしてるし、ふらっと散歩いったり、なんかみんなあんま忙しそうじゃなかったら、街にお出かけして遊びに行っちゃったりします。

やるときはやるんですが、瞬間風速タイプなので次の風が吹くまでただのニートみたいになります。その姿見ると「この会社、大丈夫か!?」と思う瞬間もあると思いますが優秀な社員がめっちゃいるので成立しています。
一人でやってた時を思いかえすと、、、よくやってこれたなと感じる。

お金の話をできるようになりましょう。

日本人の傾向というか癖というか、自身のお金のことを隠す傾向があります。でも割と僕らは海外ナイズドされているというか、年俸制なので毎年この時期に自身の値段を提示させます。そこから個別面談し、給与交渉に移ります。みなさん自分の値段わかってますか?誰かに決めてもらうんじゃなくて自分で決めるものなんですよ。

僕らの採用のエントリーシートには希望年収の記載欄があります。ぜひ自分の業務の価値をお金という物差しではかってみてください。その年俸でその作業は時間の無駄だねとか普通に会話にでてきます。また入ってから気づくことですが、うちの評価はこの1年どういう結果を残したかという側面と次の1年何にチャレンジするか、そして、仕事でも私生活でも何にチャレンジしたかで評価が決まります。こんだけ稼いだぜー!っていうのも一つの評価の側面ですがそこだけでは、その人の生き様をはかれません。多面的に見て年俸を決めています。

全員が集まることは年に数回程度

社員みんなで仲良くみたいな感じではあるんですが、オールスタッフ揃うことは年に数回程度です。僕たちは月ー金までの曜日で自分が休みにしたい曜日を選んで週休3日をばらけて取得しています。なので結果、全員揃うことは打ち上げくらい。本当たまに無意識にみんな集まった時とか、レアすぎて飲みにいく?ってなることもしばしば。

楽しいことも、大変なのことも半々くらい

楽しいだけの職場なんて嘘っぱちな可能性が高いですが、年間通じて仕事の緩急が結構あります。この緩急も年々変わるので僕らでも読めません。よっしいまだ!といって社員旅行いくくらいなので。

シュッとした職場かな?って期待されると失望がでかくなると思います。場末の居酒屋のような事務所です。デザインされたものやかっこいいことを作っていると日頃働いてる環境はその真逆を欲するんだなと思います。実際飲みにいく店も良い店だけど古くてボロボロだったり。デザイン事務所ーきゃーみたいな感じとは180度真逆に位置するので気をつけてください。


B面、裏面的に採用記事では書ききれなかった弊社の裏側をざっと同じ5000字ほどでまとめてみました。エントリーするかどうかの参考までに見てみてください。6月3日まで採用募集しています。エントリータイトルの意味を自分なりに考えてみてください。

前回は採用フォームURLを記事に隠したりしていたんですが、また違う形でひっかけになっています。気づく人少ないと思うけど!良い出会いがあることを願って!


いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。