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初めての採用で考えたこと

5月は採用活動を急に初めて目下面接中の日々を過ごしている。
前社では任せっきりだったので全部一人でゼロから考えてみた。いや、もう採用って究極に難しい。健忘録としても考えたこと、やったことをまとめておく。

履歴書なんていらない

これしょっぱなに決めたんだけど、履歴書とかいらん。学歴とか、普通免許持ってるとか、この仕事において無用である。なので最初に不要と添えた。学歴やら、そういうものは一定規模の組織において使いやすいフィルターなんだなと。とはいえ、その程度だなと思った。雇用に当たってたしか履歴書とっとかないといけないとかあるんだけど、決まったら適当に書いてもらうで良い。

知りたいのはあなたの行動

履歴書の代わりに大量の設問を用意した。この仕事はとても地味な作業の繰り返しにつき、もう申し訳ない数の設問をあえて用意した。設問は以下おいておきます。

色々考えて、こういう設問になった。良いと悪いの構成である。何をやりたいかってことも大事だけど、これはやらないと決めてることに人間性がでる。仕事上でどう行動してるか。成功体験だけじゃなくて、失敗のことも聞く。どう失敗を捉えているかのほうが成功より大切だから。

これらの設問で、ものすごくここの物語が浮き彫りになってあったこともない人たちなのに凄い温度感を感じることができた。哲学が個々にある。この方法はとても良かった。と同時にたくさんの応募者がたった1週間の間にエントリーしてくれたのもあり、いわゆるお祈りメールが本当に心苦しい体験だった。採用はごめんなさいの連続だと気付いた。みな、とても良かった。

- 希望年収 *
- あなたの趣味を教えてください。 *
- 弊社以外にもう1社選ぶとしたらどの会社ですか? *
- これまでの仕事で一番やりがいがあった仕事を教えてください。 *
- これまでの仕事で一番辛かった仕事を教えてください。 *
- あなたが最も大切にしているものは何ですか? *
- あなたが「やらない」と決めていることはなんですか? *
- あなた自身が自発的に始めたプロジェクトはありますか?結果はどうでしたか? *
- これまでのプロジェクトの中で、チーム内で起きた問題は何を覚えてます- か?その解決にあなたはどう動きましたか? *
- あなたの住む家のそばに孤独な老人がいたとします。あなたはまず何をしますか? *
- 仕事ではなく、あなたは人生の生きがいを何に置いていますか?またその理由を教えてください。 *
- 同僚をサポートした時のことを話してください。どんなシチュエーションで、あなたはどんな役割を果たし、どんな結果になりましたか。 *
- 人に物事を伝える際にうまく伝えられなかった経験があれば教えてください。その状況をどう改善しましたか? *
- 日常的にあなた自身を成長するためにやったことを教えてください。 *
- あなたが現在もしくは既に退職した組織に対して、どのような影響を与えましたか?その中であなたのどの働きが重要だったと思いますか? *
- あなたの10年後の今日を教えてください。 *

お金の話をしっかりする

しょっぱな希望年収聞くってのは、自身の値段をどう見てるのか、しっかり価格交渉を僕とできるかどうかを知りたく定めた。普通聞かないだろうけどね。高い安いではなく、このあたりしっかり話せるかどうかって、とても大事だと思ってるから。僕はよく交渉していました。働きに対して給料を上げて欲しいというのは会社員にとって当たり前の権利なんだけど、なんでかそういうの言えない空気を組織は作りがちだなと思っていたから。

安く雇って大きく稼ぐが商売として大切なんだろうけど、いやもうそういう時代でもないだろうと思ってるので、しっかり自身の価値を考え提言してもらうことにした。というのもうちの会社に入ってもらうと全部の数字を見ることになる。お金は不透明にしたくないのと、パートナー企業にいただくお金やパートナークリエイターに対して支払うお金の重みが変わってしまう。

社会の血液がお金だと思っているので、そこを理解してないと社会に良い作用をもたらせない。お金は色々なことを教えてくれる先生みたいなものなので、そこに対して意識が低いと回り回って血行を悪くする。最終的にその悪影響はうちにとって大きなマイナスなのでここはしっかり語れて欲しい。

自身の提供できる価値に対しての価格付けの意識があるかどうか、もう少しお金の設問を増やせば良かったと反省している。これだけあれば生活が守れるから、という値段設定になりがちな印象設けた。知りたいのは自身をどのレベルの価値で見ているのかの認識レベルだった。

僕のようになりたい人は断った

嬉しいことなんだけど、僕のようなプレイヤーになりたいという人は、まずお断りしようと決めていた。あなたは僕になれないし、同様に僕はあなたになれない。憧れのようなものはお互いの成長によくないと判断している。

というか、そういう人は今すぐ自分でビジネスを始めることの方が良いと思った。その方が独自性あるプレイヤーになると思う。自身の経験も通じて。自問自答が続くので必然的にその人らしい働きが生まれるはずだ。苦しいけど、苦しい思いを通じて得られるのが独自性だと思う。

先を見る人、今を見る人を見定める。

僕は先を考える仕事なので、夢想気味なおじさんである。
なので思考が一人歩きして何いうてるかわからない時が多い。
そのわりに今この瞬間動いてるプロジェクトが多い。なので弊社に必要な人材は今を見る人。松倉、飲んでる暇あったら戦略かけってカレンダー見て言える人。

逆に先を見る人は夢もいっぱいある。いろんな挑戦ができる弊社で学びたいという意向もとても多かった。なのでそういう人たちには申し訳ないが今すぐ起業した方がいいとお伝えした。先を見る人に必要なのは出来るだけ早い挑戦と手からこぼれ落ちるほどの失敗だと思っている。この組織ではいうほど失敗を提供できない。

そういう意味で今を見る人をメインに見定めることに努めた。

暮らしのプライオリティ

これが仕事より上の人を優先的に残した。広くいうとコミュニケーションを作る仕事なわけで、生きている上で一番の深い関わりである家族や恋人に対しての思いが溢れている人を優先した。そこを大切に思えないと、仕事で関わる全ての関係性も大切にできないと思ったから。

綺麗事だろうと思う人もいるかもしれないが、綺麗なことを作って生きたいと思っている。働きすぎっすよバカじゃないっすかって言ってくれる人がこの先絶対大事。あんま理解されないかもしれませんが。

お祈りメールよくない

せっかくエントリーしてくれた多くの人にお断りをしなければいけない。
文面どうすんだろうと考えて色々調べたけど、だめだこれ。よくない。

アレルギー的に拒否反応でて、個別に全てご返信させていただいた。
(1日かかった)

設問の回答を見る中が感じたことや、思ったことを個別にお伝えさせてもらった。だって、このエントリーのためにみんな時間を作って回答してくれている。それをコピペのお祈りなんていうのはおかしい。

まとめ

本当、手探りの採用につき、エントリー者には色々面倒をおかけした。こんな長文書かせて落とすのかよ!って思われそう。ごめんね。ビールで許して。マジで奢るから。

でも最初にこの採用を通じて僕が学ばせてもらっているということを伝えている。本当にそうなんだ。組織として超未熟でまっさらな状態にエントリーしてくれたことに感謝を。

なんか今までにあったような会社作る意味は、この時代もういいでしょ?って思っている。新しい組織ってどんなものなのか?を僕も考えるし、こうじゃないっすか?って言ってくれそうな人を残させてもらった。

今月いっぱいで面接を終える。採用ダイエットできそうだなってくらい頭使う。もうしばしお付き合いください。

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いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。