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仕事のための僕の変な本の買い方

朝8時台に新幹線に乗り東京へ。
あったかいお茶をズルズル飲んでパチパチ仕事してペラペラ本を読む。

いつもの癖で喫煙席側の席を抑えていたが、そうだ禁煙したんだったと思い出す。京都駅の本屋で「一番売れてる文庫本どれですか?」と伺って買った本を読む。

自分では買わないであろう啓発本だった。
毎月そういう買い方をするのでビジネスマンが多い書店で買うと必ず啓発本を読むことになる。
ざっくり言うと「やらない事リストが大事」という内容だった。

こう言う本が売れる背景を考えると面白い。書いてることといえば当たり前のことだらけなのだ。しかし、その誰にとっても当たり前のことを目に見える形で体系化できることに驚く。

というのも、何でも大抵のことは肯定的な文脈で語ることは可能で共感のパイが大きいものほど売れるという当たり前のルールが働くのが啓発本の世界。

前までは効率や業績を上げる情報が多かったのが「やらない」ことで自分が本来やるべきことにフォーカスしようよ、やりたいことだけやろうよという流れに変わってきている。

この先予想されることは「あなたのやりがいを見つける」とか、そう言うジャンルにスライドしていくのだろう。あれがないこれがない。あれも欲しいこれも欲しい。そういった大衆の言語化されていない欲求にわかるよーわかる!と運び、だからこれが正しいんだよの中に次のニーズとなる欲求が潜んでいるように思う。

毎度読んでて思うのが「当たり前だけど言語化されてない欲求」を言語化するってすごいことだと思うのだ。啓発本読まないしって人もいっぱいいると思うし僕も本来そうなんだけど、食わず嫌いは情報偏るからこう言う買い方をしている。みんな今どんな気持ちなのかよくわかる。

啓発内容を得るためではなく、何を求めているかを知るために読んでいるに近い。ふむふむなるほどね…と言ってる間に東京に着いた。

帰りの新幹線でも同じ流れで本を買うと元グーグルの人が書いた同じような内容の本だった。やるべき事が多すぎて、やらないことを決める時代。そのやらないことはどこに行くのだろうか。新人よりは30代以降のビジネスマンの欲求が見え隠れした。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。